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Radio OK?NO!! 第52回「佐藤あんこ特集~前編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第52回の4月4放送分、「佐藤あんこ特集~前編~」をお送りします。

 

上野:今日は好きなアーティストの楽曲を特集したいなと思うのと同時に、言ってしまえば知り合いでもあります。佐藤あんこというアーティストです。こちらはカンノも知り合いですね。

カンノ:そうですね。彼は背がデカいんですよ(笑)

上野:あと運動神経もいいよ(笑)

カンノ:あとイケメンというよりは、ハンサム的な顔つきかな!昔のイイ顔をしてます(笑)これで佐藤あんこの全てが分かったんじゃないかな?

上野:適当に外見だけ言われてるだけじゃん(笑)あのね、佐藤あんこ君はとにかく曲がいいので、曲を流して1人でも多くの人が好きだなと思っていただけたらなと思います。

 

上野:そもそも佐藤あんこ君は、僕らOK?NO!!が出てきたサークルと同じだったんです。それでOK?NO!!を結成するきっかけとなった、サークル内で出したコンピレーションアルバムというのがあって、あんこ君もそのアルバムに曲が収録されています。そこから彼のキャリアのスタートとして、その曲を紹介したいなと思います。

カンノ:デビュー曲ですね。

上野:それではお聴きください、佐藤あんこで「どうやら賽は投げられた」

上野:この曲が彼の音楽キャリアのスタートと考えたときに、もう10年前ぐらいの曲なのでまだ粗削りな部分もあるんですが、基本は自分一人で音楽を作っている人です。

カンノ:佐藤あんこ君は自分で音楽を宅録で作って歌っています。

上野:自分で楽曲を作り、楽器を弾いて、録音もして、歌詞も書き、歌も歌うと。それで楽曲をCDにしたり、アルバムにまとめたりとかはしていません。でも毎年、作品はネット上に発表しています。あとあんこ君は平沢進の大ファンというか、ほとんど師匠が平沢と言っていい人です(笑)平沢進が好きすぎて、平沢進のギターの奏法をまとめた本を自費出版で作ってます(笑)

https://trompe-l-oreille.tumblr.com/post/124740125867

上野:平沢進の楽曲を分析して、TAB譜に起こしてまとめた本を自費出版してるんですよ。

カンノ:あんこ君、そんな本を作ってたんだね。

上野:それで平沢進のギターの弾き方ってかなり謎だったんですよ。それをあんこ君がかなりのレベルまで暴いたらしいです(笑)

カンノ:うわぁ~、すげぇ!

上野:それでそれは平沢進本人まで届いて、この本の宣伝文自体を平沢進が書いてるんです。「これは危険な悪書だ。あっぱれと言いながら燃やしてしまいたい」と言わしめています(笑)

カンノ:すげぇ!そう言っちゃうぐらい本当のことが書いてあるんだね。

上野:でもあんこ君が作る楽曲というのは、平沢ぐらいのマニアックさまではいかず、ちょっと一歩引いてポップさは残してあるんだよね。

カンノ:この「どうやら賽は投げられた」は僕も大好きなんですけど、ポップスとして聴ける反面、途中で鉄でぶん殴ったような音が入ってるじゃん。「バーン!」って(笑)あれがいいよね~。本当そういうの大好き。

上野:それでいうと、次に流そうと思っている曲もまさにそんな感じです。めちゃくちゃメロは美しいんだけど、いろんなガラスが割れている音が入ります(笑)

カンノ:いいね~!

上野:それではお聴きください、佐藤あんこで「異邦」

カンノ:ガシャーン!

上野:入ってるよね(笑)

カンノ:なんだろ、彼は普通に聴かせるつもりはないのかな?(笑)

上野:あんこ君は割れた音とか金属を叩く音とかが好きなの。

カンノ:それが彼の変態性ですよ。

上野:この「異邦」という曲も、サビのメロディとかもミスチルのテイストに聴こえなくもないかなと思うんです。なのに後ろではバンバン、ガラスが割れている(笑)

カンノ:だからミスチルって発想には全く及びませんでした(笑)でもそういう異物感が好きなんです。

上野:あんこ君はそういう割れたガラスの音や金属音が好きというのがあって、最近彼がハマっているのがベネズエラの「ガイタ」と呼ばれるジャンルです。

カンノ:ん?何それ?

上野:この「ガイタ」というジャンルはとにかく金属を叩いているみたいですよ。最近はこの「ガイタ」というジャンルを研究しているみたいですよ(笑)

カンノ:いいね、そんなことばっかやって一生を終えてほしいよね(笑)

上野:そういうマニアックなことを追っかけているのに、自分のやる音楽には独特のポップさが備わっているんですね。

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は4月18(日)「キャラ変特集」です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第51回「迂闊ソング特集~後編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第51回の3月28放送分、「迂闊ソング~後編」をお送りします。前編は下記リンクから。

 

カンノ:じゃあ今度は、今でも普通に好きな迂闊ソングを聞きたいと思います。「バカだな~」っていう。

上野:バカで迂闊な曲ね(笑)

カンノ:アハハハハッ!

上野:物凄くバカそうだな(笑)

カンノ:そういう大好きな曲をお聴きください。サイプレス上野とロベルト吉野で「P.I.M.P -女喰ってブギ改-」

上野:バカですね~。

カンノ:アハハハハッ!購入当時から聴いた感想と、今聴いた感想が全く変わらないです。「バカだなぁ~」(笑)

上野:当時もダメだし、今もダメです(笑)

カンノ:この曲はね、サザンオールスターズの「女呼んでブギ」のオマージュタイトルなので、そもそも迂闊ソングをオマージュしてると(笑)

上野:引き継がなくて良いよっていう(笑)

カンノ:この曲が入った『ヨコハマジョーカーEP』 が再発になったタイミングで高校生のときに買ってめっちゃ聴いたミニアルバムなんですけど。このサイプレス上野とロベルト吉野さんというのは、2000年代の俺たちが大好きだったアンダーグラウンドのあの世界の人たちですよね。「DAX特集」とかでもやりましたが。

カンノ:ヒップホップとかテクノとかパンクとかオルタナとかハードコアが全部ごった煮だった時代があるわけじゃないですか。

上野:ごちゃ混ぜになってジャンルが細分化というよりは、各々が影響し合っているという感じだったよね。

カンノ:地下の匂いのするイベントとかもいっぱいあったんだけど、どのフェスにも出てるイメージがあったのがサイプレス上野とロベルト吉野

上野:ジャンル関係なかったよね。

カンノ:全部関係なかったんだよね。また僕が好きな曲で、2004年にリリースされている 『TRIBUTE TO YMO』っていうYMOのトリビュートアルバムがあるんですけど、サ上さんがスネークマンショーのオマージュコントで参加してるんですよ。

上野:はい、はい。

カンノ:スネークマンショーのコントをパロディーとして新しくやっているんですけど、それに参加している面子がイルリメタカツキ、やけのはらっていう面白ヒップホップ集団!

上野:面白ヒップホッパーたちが集まっている(笑)

カンノ:その面白ヒップホッパーたちがスネークマンショーのパロディコントをやっているんです。それで思うに、まだラッパーがコントをやるということも許されてた時代だなと。

上野:あぁ~、そうだね。

カンノ:それもある種の迂闊と言うかさ。今やっちゃうと下手したらサムいと思われる可能性もあるわけです。でもカルチャー的なカッコよさがそこにはあってさ。地下芸人的なものも含めたアングラ・サブカルチャーのカオティックなごった煮感が僕にとっての2000年代で、その先陣切ってたのがサイプレス上野とロベルト吉野というグループだったかなと思うんですよね。

上野:あとこの曲で言えば、「女喰って」「音楽って」で踏むなよ!(笑)

カンノ:これも皮肉だよね(笑)これは僕の好きな迂闊曲ということでございました。

上野:これは分かりやすかったね。

 

カンノ:アングラの迂闊ソングを紹介したので、ドメジャーな迂闊ソング行きましょうか。

上野:ドメジャーな迂闊ソングって何でしょうか?

カンノ:この人たちを迂闊で括ってみました。それではお聴きください、ポルノグラフィティで「アポロ」

カンノ:皆大好き、ポルノグラフィティの「アポロ」です。

上野:僕もこの曲はとても大好きですけど、どこが迂闊なんですか?

カンノ:先ほども言いましたが、皮肉目線で何か歌うときは気を付けなきゃいけないんです。

上野:なるほど。

カンノ:この曲はAメロですね。「みんながチェック入れてる 限定の君の腕時計はデジタル仕様 それって僕のよりはやく進むって本当かい?」まずここでめちゃくちゃフってますよね。「そんな最新型のデジタル時計、しかも限定で僕のより速く進むなんて凄いね~!」みたいな。最新機能が付いてて羨ましい感じを際立たせているわけですよ。その後にどういう歌詞が来るか。「ただ壊れてる」ですって(笑)なんかさ、めっちゃくちゃフってフってフって、挙句「ただ壊れてる」って歌ってるのちょっと面白いよね(笑)しかもここ、めちゃくちゃ声張ってるじゃん(笑)このフリオチは笑っちゃうんだよね。それでその後のBメロなんですが、「空を覆う巨大な広告塔には ビジンが意味ありげなビショウ」と歌ってるんですよ!「ビジン」「ビショウ」が都会のドライさを演出するためにカタカナ表記なんですよ!カタカナで「都会は冷たいところ」というドライ演出をしているんです、これは結構ヤバい!

上野:あぁ~、なるほどね(笑)

カンノ:もう言いましょう、ちょっとキツくないですか?(笑)

上野:これは別に今になって聴くとじゃなくて、当時からキツかった可能性があると(笑)

カンノ:田舎から見た都会のイメージの歌詞だよね。「都会は冷たいらしいぞ」っていう。

上野:コンクリートジャングルっぽさね(笑)

カンノ:そういうニュアンスの歌詞が初期ポルノグラフィティは多い気がします。

上野:確かに多いかも。

カンノ:初期ポルノは気を付けなきゃいけないんですよ。ポルノグラフィティの皮肉の仕方は気を付けなきゃいけません。

 

カンノ:今日は「迂闊ソング特集」をお送りしました。最後に2021年、最新の迂闊ソングを聴きましょう。

上野:おぉ、何だ?

カンノ:10年後とかにこれを聴くと、すげえキツいだろうなっていう気がします(笑)この曲が流行ってる現状、僕は苦手です(笑)

上野:なるほどね(笑)

カンノ:それでは最後の曲です。その前に、この曲を作った人!ネットニュースになってましたけど、迂闊な発言は気を付けてくださいね!では最後の曲です、Adoで「うっせぇわ」

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は4月11(日)です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第51回「迂闊ソング特集~前編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第51回の3月28放送分、「迂闊ソング~前編」をお送りします。

 

カンノ:J-POPにもいろいろ危ない曲ってあるんですよ。

上野:危ない曲?

カンノ:放送禁止歌とまでは言いません。

上野:ということではなくてね。

カンノ:そこまではいかないけど、「この表現大丈夫か?」とか「これは時代とマッチしてないよなぁ」とか。

上野:「この言い回しの歌詞は大丈夫か?」みたいな。

カンノ:「この表現がかっこいいというのはすごく前時代的だぞ」とか。

上野:なるほどね。あるだろうね。

カンノ:なので今日は「この表現、ちょっと迂闊だぞ」と思った楽曲をいろいろ紹介する「迂闊ソング特集」をお送りします。

上野:いやぁ、わざわざ掘り起こしてやるなよ(笑)誰も言わなきゃ何も起きないんだから…。

カンノ:この番組は性悪説ラジオですから。

上野:そんなことないよ(笑)

カンノ:それで今回は2000年代以降の迂闊ソングに限りました。なぜかと言うと、1980年代以前は迂闊だらけだからです(笑)

上野:キリがないからね(笑)

カンノ:古い迂闊はキリがないので、最近の若い迂闊ソングを紹介します。

上野:迂闊の若手ね(笑)

カンノ:じゃあまずは紅白にも出た迂闊ソング行きましょう。それでお聴きください、グループ魂で「君にジュースを買ってあげる♥」

上野:これはどこが迂闊なんですか?

カンノ:分かりませんか?「時々暴力ふるうけど たまにジュースを買ってあげる」です(笑)

上野:ヤバいですね(笑)

カンノ:「食事は君が払いなよ」

上野:ヤバいね(笑)

カンノ:「時々暴力ふるうけど」よりもそれに対しての「たまにジュースを買ってあげる」の方がヤバいですよね(笑)

上野:全然トレードオフの関係じゃない(笑)その買ってきてたジュースも怖いよね(笑)

カンノ:あと、こういう人は下手したら居るぞ(笑)

上野:いるだろうね~。

カンノ:例えば2番の歌詞だと「家賃とか光熱費とか全部払ってよ!」っていう歌詞があるわけですけど、こういった情けないヒモなんだけどちょっと父権的な歌詞ね。男が上からガツンと行くみたいな歌詞ですけど、これはそれ自体を茶化している歌詞なわけですよ。

上野:そうなんだけどね。

カンノ:それは分かるんです。で、こういうことを茶化すってすごく難しいよね。

上野:難しいよね。っていうか、今日ってこんな感じの特集なの?(笑)「今の時代聴き返すと、”危うい表現”って”危うい”よね~」っていう(笑)

カンノ:アハハハハッ!例えば発売直後のインタビューとかではいろいろ言えると思うんです。ある種の言い訳として、「冗談っぽく言ってるだけなんですよ~」とか。でもそういうのってしばらく経つとなくなっちゃって、結局作品だけが残るじゃん。そうなるとやっぱり「時々暴力ふるうけど」とか目立っちゃうよね。

上野:そうだね、目立っちゃうよね。目立っちゃうし、あと当時はそんなに問題にならなかったっていう状況もあっただろうしね。いやだからさ、今こうやって掘り起こさなくたって良いんだよ!(笑)

カンノ:まぁ、こっちが未来人的な立場で音楽を聴いてみるという遊び方の一つですよ。「これは危ないぞ…!」っていうね。

 

カンノ:次に流す曲は2003年ぐらいの発売なんですけど、この曲を久々に聴いたときに「これは迂闊だ!」と思ってね(笑)それがきっかけでこの「迂闊ソング特集」をやろうと思いました。それではお聴きください、SOFFetで「人生一度」

カンノ:「生きるという義務課題をなんなくこなすが 実は何が大切か彼は気付かない 喉が渇いたときにはもう水はない」というサビなんですが、「生きることをなんなくこなす」みたいな言い方で言わないで欲しいよね。

上野:と言うと?

カンノ:この曲は2003年の曲なんですが、この2021年に至るまでで「生きることをなんなくこなすこと」の難しさをかなり知っちゃったわけじゃないですか。

上野:あぁ~、なるほど。そんなことを軽々しく言ってくれるなと。

カンノ:「何でこんな皮肉歌っちゃってくれるのよ!」って聴きながら思ったんですよ。

上野:なるほどね。

カンノ:この曲のストーリーとしては、自分の人生の変遷ですよね。小中高大学と経て就職して、結婚して子供もできて家も買ってみたいな。それで老後過ごして、「私の人生はこれで良かったのか?」と平凡でありきたりな人生を反芻するみたいな歌詞なんですけど、「良いに決まってんじゃねーか!」みたいな(笑)で、何でそんな風なことを歌っちゃうのかと勝手に考えてみました。2003年のSOFFetについて考えてみましょう。2003年のSOFFetというのは、ワーナーミュージックジャパンからCDをリリースしてるわけです。それで2003年のワーナーというのは、RIP SLYMEKICK THE CAN CREWがドカドカ売れてるときなんですね。

上野:そうだね~。

カンノ:僕らがヒップホップに触れて、「超かっこいいぞ、この音楽」と思い始める時代ですよね。しかもそれがアングラ方向ではなくポップで分かりやすい方向で。で、絶対ワーナーやSOFFet自身も第2のリップや第2のキックを意識すると思うんですよ。

上野:それはそうだよね。だって『笑っていいとも!』に出てたの覚えてるもん。しかもテレフォンショッキングで。それだけ「売らせよう」という意識はあったはず。

カンノ:それはその勢いに乗りたいはずですよ。売れなきゃいけないから、「普通でありたくない」という気持ちは心中察せられるなと。で、そこから18年が経ちました。それでどうなったか。「生きるという義務課題をなんなくこなす」ことが難しい時代になったと。

上野:この曲の歌詞を見てるんですけど、「購入した2千万ぐらいの一軒家 はたからみりゃ暖かな幸せ定かな」という歌詞があるわけですよ。そりゃ2千万ぐらいの一軒家とか購入したいよね(笑)

カンノ:本当だよ。こんなの人生の優勝じゃん。

上野:なんか、そんな貧困な時代になってしまったと。

カンノ:今、SOFFetが「人生一度」って曲を改めて作ったらこんな感じにならない気がするんだよね。

上野:そうだろうね。

カンノ:だから皮肉を扱うってすごく難しいなと。

上野:もしかしたら発売当時はこんな皮肉を表すような曲にもなってなかったかもしれないね。

カンノ:当時はラジオでロングランヒットしてたから、普通に良い曲として刺さってた人もいたかもね。今はもう結婚とか子育てとか家を買うとかって当時よりも難しい気がするね。

上野:なんか急に社会的なラジオなっちゃったな(笑)

カンノ:でも俺たちも音楽を約20年ぐらい聴いてきてさ、こんなにガラッと印象が変わる経験とかするんだな~っていうことも新鮮だったりしますけどね。

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は4月11(日)です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第50回「森-1グランプリ~後編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第50回の3月21放送分、「森-1グランプリ~後編」をお送りします。前編は下記リンクから。

 

【第2回戦 両親対決】

カンノ:では親対決です!

上野:これはムズいよ~(笑)

カンノ:何をもって判断するか難しいよね(笑)この親対決は代表曲対決と行きましょう。お互いのベタな曲ですね。森昌子と言ったらこの曲、森進一と言ったらこの曲で戦わせましょう。では先攻は母親、森昌子から行ってみましょう。それではお聴きください、森昌子で「せんせい」

上野:ちょっとさっきの戦いと落差があり過ぎて…。

カンノ:アハハハハッ!

上野:どう聴いたら良いんだ…?

カンノ:切り替えてください!審査員なんだから!でも、単純に遅く感じるよね(笑)まぁ、漫才の歴史もどんどん速くなっていく歴史ですからね。時代を遡ればこれだけ楽曲も遅いわけです。

上野:音楽も漫才もいろんなスタイルがあるもんね(笑)

カンノ:ミキみたいな漫才もあれば、昭和のいる・こいるみたいな漫才もあるんです(笑)さぁ、どうですか?

上野:まぁ、昔からある曲だもんね。クラシックですよね。

カンノ:聴いてて安心感があるよね。

上野:いやだからさ、この曲は戦わせる曲じゃないんだよ!

カンノ:アハハハハッ!

上野:この曲は勝ち負けとかじゃねえよ…。今さら引っ張り出して来てさ(笑)

カンノ:「戦え!」って(笑)もう森昌子さんは引退してるからね。まぁ、次もレジェンドが登場しますから。

上野:そうですね。

カンノ:森昌子さんは「せんせい」ですが、森進一さんと言ったらこの曲かなと。

上野:森進一さんもいろいろあるよ。

カンノ:いろいろあるけど、代表曲と言ったらこれかなと。それではお聴きください、森進一で「I LOVE YOU」

上野:フフフッ。

カンノ:お送りしているのは森進一さんの代表曲「I LOVE YOU」です。

上野:いや違うよ、違う(笑)全然違う。まず森進一の曲じゃねえし。

カンノ:えっ?

上野:「えっ?」じゃねえよ(笑)

カンノ:俺、森進一の曲、これしか知らないよ?

上野:それはお前がおかしいよ(笑)

カンノ:ダメですよ。「おふくろさん」は川内康範先生のものですから。

上野:いやいやいや…(笑)

カンノ:のちに川内先生が亡くなって、弁護士の息子さんが使用禁止の禁を解除したニュースがありましたが、俺は許してないですから。

上野:お前が許さないのは知らねえよ(笑)

カンノ:なので今日は絶対に流さないです。「I LOVE YOU」を流します(笑)さぁ、どうですか?

上野:あのさ、この「I LOVE YOU」を聴いてこっちはどういう気持ちになればいいの?

カンノ:アハハハハッ!

上野:マジで分かんねえよ…。

カンノ:これは漫才で言うと、スリムクラブです。

上野:アハハハハッ!

カンノ:遅いスピードとトリッキーさね(笑)

上野:もう森さんって大御所中の大御所じゃん。「軋むベッドの上で~」とか言ってる場合じゃないよね(笑)良いベッドで静かに寝ててほしいんだよ(笑)これは判断難しいよ…。

カンノ:何を良しとするかだよね。

上野:そうなるとやっぱり、聴いたときのインパクトで選んじゃうかな~。そうなると森進一「I LOVE YOU」の勝ちかな!

カンノ:森進一決勝進出!あのさ、「I LOVE YOU」ってバラードじゃん。でも、何かうるさいよね?

上野:そうそう、このカバーさ、聴いててドキドキするんだよ(笑)森昌子の「せんせい」は安心して聴けるんだけど、森進一の「I LOVE YOU」は全然安心して聴けない(笑)曲の後半になるにつれ、声がだんだん小さく聴こえる(笑)逆にそこが勝因でした。

 

【決勝戦

カンノ:決勝戦長男・森内貴寛さん率いるONE OK ROCK VS 父・森進一となりました。ここ、めちゃくちゃ仲悪かったらしいですからね。あ~、ドラマ生んじゃった!今年の森-1グランプリ、ドラマ生んじゃったね!

上野:ついに決着が着いちゃうのか~。

カンノ:さぁ、どっちが勝つのでしょうか?では決勝行きましょう。先攻は息子、ONE OK ROCKからです。お聴きください、ONE OK ROCKで「Wasted Nights」

上野:この曲を聴く限りワンオクは完全にターゲットを国内から海外に移しましたね。

カンノ:「完全感覚Dreamer」はライブハウス感があったけど、この曲になるとアリーナだもんね。

上野:次のステージに行ったのがよく分かるよね。

カンノ:だから「完全感覚Dreamer」は、『バカ爆走』に出てたアルファルファですよね。

上野:アハハハハッ!

カンノ:それで「Wasted Nights」は恵比寿ガーデンホールで単独公演を行う東京03ですよね。あの、M-1って言ってるのに、コント師で例えてしまいました(笑)

上野:出てくる言葉がお笑いに詳しすぎる人なんだよ(笑)

カンノ:聞いてる皆様もお分かりですよね?ワンオクの歴史って「バカ爆に出てたアルファルファから、恵比寿ガーデンホールの東京03」だっていうことは?

上野:普通の人はアルファルファを知らないよ(笑)

カンノ:じゃあプラスドライバーでも良いですよ(笑)オンエアバトルで割と400KB台を出していたプラスドライバーでも良いです(笑)

上野:一時期のお笑い好きにしか刺さらない話をするなよ(笑)

カンノ:今日はM-1例えの回だからさ、お笑い好きも聞いてくれているかと思ってね。そこのあなたに言ってますよ!ラジオの前のあなたたちです!!

上野:オンバトの決め台詞ね(笑)

カンノ:まぁ、キャラ変をしてバーンと行った感じだよね。

 

カンノ:じゃあそこに対抗する森進一行きましょう。なんか予選が納得いってなかったから、森進一のオリジナル曲で戦わせますよ(笑)

上野:当たり前だろ(笑)

カンノ:人のネタで決勝に上がった森進一さんですから(笑)

上野:アハハハハッ!カバーネタでね(笑)

カンノ:それじゃいけないということで、オリジナル曲で戦います。それではお聴きください、森進一で「土俵の鬼」

カンノ:決勝戦です。ちなみに森進一さんは川内先生から押し出しで負けましたね(笑)

上野:堪え切れなかった(笑)

カンノ:作詞:秋元康、作曲:後藤次利というゴールデンコンビですね。さぁ、どうですか?

上野:この曲は強いですね。ひたすら強い。

カンノ:なんか今の時代と全くマッチしない体育会系な曲だよね(笑)

上野:まぁでも、曲の良ければそんなものには縛られないですよ。

カンノ:おっ?

上野:やっぱり「どっちが勝つのか?」なんですよ。それで結論を出しました。

カンノ:なるほど、では結果発表です。第1回「森-1グランプリ」、優勝者は…?

上野:森進一です!

カンノ:やったー!理由は?

上野:やっぱり出だしの歌詞で全てが決まりましたね。ONE OK ROCKは「水の中には何か特別なものがあるに違いない」という意味の英語です。それで森進一は、「男の器は背中の広さ」です。

カンノ:アハハハハッ!

上野:「どっちが勝つか?」なんて一目瞭然ですよ。

カンノ:何が「男の器は背中の広さ」だよ、令和3年だぞ!今の時代じゃ説明が足りねえよ!

上野:あとタイトルだよね。「土俵の鬼」だからね。電気グルーヴの新曲かと思いました(笑)

カンノ:「鬼日」ね(笑)

上野:そういうことも含め、優勝は森進一と致しました!

カンノ:というわけで第1回「森-1グランプリ」優勝者は森進一でした!

上野:普通に親父が勝っちゃったよ(笑)

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は4月4(日)「佐藤あんこ特集」です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第50回「森-1グランプリ~前編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第50回の3月21放送分、「森-1グランプリ~前編」をお送りします。

 

カンノ:今日は一族を争わせる企画を行います。

上野:一族…?

カンノ:はい。血で血を洗う戦いです(笑)

上野:アハハッ!ミュージシャン一族を戦わせるのね。

カンノ:そうだよ。殺し合うよ~。

上野:物騒だね(笑)

カンノ:果たして一族最強は誰なのか?

上野:それを決めるんだ。

カンノ:一族最強を決めたいと思います、本日の企画は「森-1グランプリ」です!

上野:それはM-1とかR-1みたいなこと?

カンノ:「森-1グランプリ」は通称、「M-1」です!

上野:アハハハハッ!もうあるんだよ(笑)

カンノ:「M-1グランプリ」を行います。F-1に対してのM-1ですよ!

上野:だからそれはもう漫才の大会であるんだよ(笑)

カンノ:漫才の大会…?

上野:何で知らねえんだよ(笑)ってか早く「森-1グランプリ」の説明をお願いします。

カンノ:「森-1グランプリ」は最強ミュージシャン一族こと、”森一族”の戦いです。森進一、森昌子、長男・森内貴寛率いるONE OK ROCK、三男・森内寛樹率いるMY FIRST STORY。この4組を戦わせます!

上野:アハハハハッ!

カンノ:ちなみに次男はテレ東の社員だそうです。

上野:そうなんだ(笑)

カンノ:以上の4人が音楽最強の森です。これを戦わせて本当の最強の森を決めるのが「森-1グランプリ」でございます。ルールとしてはトーナメント戦で行います。まずは息子対決。次に親対決。そして決勝戦といった流れです。

上野:なるほどね。

カンノ:選手の皆さん、非常に良いコンディションです。皆さん仕上がってますよ。非常にネタの切れ味が良いです。

上野:「ネタ」って何ですか?(笑)

カンノ:ネタの切れ味は皆さん抜群でした(笑)M-1における僕は準決勝審査員のポジションなので。僕が倉本美津留なので(笑)決勝の審査員は上野君がやってください。上沼恵美子(うえぬまえみこ)さんとしてお願いします(笑)読みは違うけど漢字で書くと一緒!

上野:性別変わっちゃってるよ(笑)

カンノ:「ミキ面白いわ~」とか言ってて下さい(笑)

上野:マヂラブを嫌いになったりね(笑)

カンノ:という感じで各自仕上がってる曲を選んできたので、決勝審査をお願いしたいなと。

上野:楽しみですね。

 

【第1回戦 息子対決】

カンノ:ではまず長男・森内貴寛さん。Takaですね。Taka率いるONE OK ROCKの曲からバトルを始めたいなと思います。それではお聴きください、ONE OK ROCKで「完全感覚Dreamer」

上野:僕、実はワンオク好きなんですよね。

カンノ:ほらこれ上沼さんが「ミキ大好き!」みたいな感じでしょ?(笑)そんなこと言ってると、インスタライブでとろサーモン久保田さんにディスられるから(笑)やっぱりワンオクは手数が多いね。ノンスタイルみたい(笑)

上野:確かに手数は多いし、あとちゃんとバンドサウンドだよね。「もし自分が高校生だったら何のコピーバンドやりたいか?」と考えたときに、ワンオクは入ってくるよ。

カンノ:中高生が好きな音だよね。それでこの曲の特色としては、後半に手拍子を煽るパートがあるんですが、これは拍手笑いですね。

上野:曲の中で拍手笑い(笑)

カンノ:ドッカンウケてますよ。客ウケがすごいですから。夏フェスで盛り上がれる仕様の曲になってるわけですよ。これは即ち、客ウケです(笑)これも審査に入れて構いませんから。

上野:この曲はかっこいいです。

カンノ:高評価ですね。では対抗する三男・森内寛樹さん。Hiro率いるMY FIRST STORYの楽曲を聴きましょう。

上野:楽しみですね!

カンノ:それではお聴きください、MY FIRST STORYで「REVIVER」

カンノ:先ほどのワンオクの曲は2010年ぐらいで、この曲はもっと最近ですね。だから、M-1が5年空いたぐらいの差ですね(笑)「4分間の中にどれだけボケを入れられるか?」がM-1の命題ですが、5年もあればそれが革新されていくわけですよ。どんどん速くなっていく。「いつ息吸ってんの?」っていう(笑)

上野:あのね、マイファスは速すぎるよね(笑)

カンノ:ワンオクがノンスタ、マイファスがミキぐらいの速さですよね。さぁ、審査はどうでしょうか?

上野:こういう音楽を判断するときに、何を軸に置くかですよ。それは自分の感情に忠実であるべきだと思うんです。それは何かというと、僕がバンドを始めたのが高校生ぐらいのときなんですけど、「高校生の自分がどっちをやりたいか?」だと思うんです。だから高校生の自分がどっちと出会って、どっちがカッコいいと思うか。どっちのコピーバンドをやりたいか。

カンノ:次世代のミュージシャンが増えていくわけですから、それは良いことですよね。

上野:じゃあ結論です。第1回戦はONE OK ROCK「完全感覚Dreamer」の勝ち!

カンノ:ワンオク決勝進出ー!

上野:マイファスはやっぱ速すぎて、分からない。

カンノ:アハハハハッ!「速い」「分からない」ってすげえジジイみたいな意見だな(笑)まぁ、速すぎるよね(笑)でも速すぎて俺は結構面白いんだけどね。

上野:なんかね、これをもし学園祭とかで演奏したら速すぎてちょっと恥ずかしくなりそうだなって思いました(笑)

カンノ:ということで兄弟対決は長男のONE OK ROCKが決勝進出を決めました~!

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は4月4(日)「佐藤あんこ特集」です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第49回「花束みたいな恋をした特集~後編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第49回の3月14放送分、「花束みたいな恋をした特集~後編」をお送りします。前編は下記リンクから。

 

カンノ:この映画には様々なポップカルチャーの固有名詞がいっぱい出てくるんですよ。いいですか、"様々なポップカルチャーの固有名詞"ですよ!

上野:何で2回言ったんだよ(笑)

カンノ:大事なことだからですよ(笑)で、”様々なポップカルチャーの固有名詞”と言ったらこの人たちでしょ!この映画は今回Awesome City Clubが主題歌扱いですけど、本当の主題歌はこっちだから。

上野:あっ、そうなんだ。

カンノ:もうあるのよ。今日はそれを紹介したいなと。

上野:でもこの曲は映画で流れないんでしょ?

カンノ:流れないです。

上野:アハハハハッ!

カンノ:流れることありません(笑)

上野:本当だけど、流れてないんだね(笑)

カンノ:本当って出さないじゃん、政治とかでも(笑)ってことでこの曲をお聴きください。Enjoy Music Clubで「未来100% feat. 三浦直之」

上野:これも絶対聴いてるね!

カンノ:映画を観ていない人はこの曲を聴いてください。これ、あらすじです(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:3~4分で終わるので、これを聴いてください(笑)

上野:聴いたら大体分かるのね(笑)

カンノ:この曲が『花束みたいな恋をした』なんだよ!映画では描かれていないけど、絶対に二人は『ゴッドタン』を見てCMの度にキスしてるから(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:『ザ・リーブ』のCMね、プロレスラーが出てるやつ(笑)絶対キスしてるよ、俺知ってんだから。これも映画には出て来ないけど、二人は渋谷WWWにも行くし、駒場アゴラ劇場にも行くし、クイックジャパンの話もするんです。

上野:絶対そうだね。

カンノ:映画で描かれていない未公開シーンがたんまり入ってるのがこの「未来100% feat.三浦直之」です。

上野:なるほどね。

カンノ:三浦さんというのは劇団ロロを主宰されている劇作家の方ですね。それで、こんなに固有名詞が出てくる映画だけど、「Enjoy Music Club」や「ロロ」というワード出て来なくてちょっと安心したよ。

上野:えっ、何で?

カンノ:だってこの映画にEnjoy Music Clubとかロロとかが出て来たら、ここはドッペルゲンガーの関係だから、パンッ!って全部の世界が消えちゃうよ(笑)

上野:対消滅する(笑)

カンノ:危ない、危ない(笑)「映画CD借り貸し」っていう歌詞があるんだけど、映画では小説の貸し借りで仲良くなっていくんだよね。

上野:なるほど~。CDとか映画とか小説とかの貸し借りで仲良くなったよね。

カンノ:サブスク直前期ですよ。その頃の話ですから。

 

カンノ:じゃあ続いてアレの話しようか。ベットシーンの話しようか。

上野:アハハハハッ!「ベッドシーンの話しようか」じゃねえよ、男二人しかいないのに(笑)

カンノ:あんまり大声では言えないけどさ、濡れ場の話しようか。

上野:大声でも小声でも別に変わんねえよ(笑)

カンノ:やっぱりさ、なんでもない大学生二人のベッドシーンが一番良いよな!

上野:アハハハハッ!

カンノ:やっぱりなんでもない二人の絡みが一番良いね!このシーンが一番ブチ上がるよ!やっぱりね「素人モノ」という体で俳優が絡むのがさ。

上野:「素人モノ」とか言ってんじゃねえよ(笑)

カンノ:そういうシーンがあるんですよ。そんなに激しくするわけじゃないんですけどね。でもやっぱり菅田さんと有村さんの絡みですから、「オッ!」となるわけですよ。

上野:まあね。その二人がそうなるのはすごいね。

カンノ:そのときにに俺の脳内に流れる曲っていうのがあるんですよ。

上野:なるほどね。

カンノ:それを紹介したいなと。なんでもない二人が「うわぁ~!」っと絡む感じが、この曲が象徴的かなと思うのでお聴きください。クチロロで「メローメロー」 

カンノ:「君の花びらにたどり着きたいんだ~」ですって。0点な歌詞ですね(笑)

上野:アハハハハッ!急に点数つけたね(笑)

カンノ:この歌詞は本当に素晴らしくで0点ですね(笑)映画で二人が連日セックスする描写があるんですよ。

上野:あ~、なるほど。

カンノ:二人でパンケーキを食べてるシーンがあって、心の声で「実はシタ後の二人」って言うシーンがあったり。だから昼間はほんわかカップルなんだけど、夜はバッキバキになってる(笑)それでこの「メローメロー」という曲は完全にそういう曲だなと。

上野:なるほどね。

カンノ:「ピザでもとって 洗いっこでもして」

上野:フフフッ。

カンノ:洗いっこしているのが映画の予告編で映ってるんですよ。

上野:アハハハハッ!そうなんだ。マジか。そうなのか…。洗いっこしてんのか…。

カンノ:なんかめちゃめちゃ落ち込んでるじゃん(笑)

上野:いや、ちょっとすごいなと思って(笑)

カンノ:観たくなったでしょ?

上野:俄然観たくなったね(笑)

 

カンノ:カルチャー的なものが様々出てくる2015年から2020年のお話なんですけれども、ここで「この人出て来なかったな」という話をしましょうか。

上野:なるほど、出て来てもおかしくないのに出て来なかった人ね。

カンノ:そうそう。いないことで逆に俺の中で存在感が際立った人がいるんですよ。その人の曲を紹介したいなと思うんですけど、最近新曲が出たんですが、せっかくなんでこの2015年から2020年に合わせた楽曲を紹介したいなと思います。それでお聴きください、星野源で「Pop Virus」

上野:映画に「星野源」ってワードは出て来ないんだ。

カンノ:「星野源」は一切出て来ませんでした。

上野:出て来ないのか、マジか。

カンノ:だからポップカルチャーとかサブカルチャーを描くものに星野源は出て来ないということです。

上野:そういうことね~。

カンノ:で、この映画は2015年から2020年にかけての恋物語です。そして2015年の星野源ですよ。これは僕ら、「星野源一代記」という特集を以前このラジオでやりましたけれども、2015年は超重要な年なんですね。

カンノ:まずSAKEROCKを解散させます。で、カクバリズムからアミューズに移籍します。そしてシングル「SUN」をリリースします。で、アルバム『YELLOW DANCER』を発売して、紅白に初出場っていうのが2015年の星野源です。ポップカルチャーを捨て去ってメジャーフィールド、大衆に受け入れられる星野源になっていくというのが星野源の野望だとすると、反面ポップカルチャー好きからすると逆に星野源はもう眼中にないっていう話なんです。

上野:そうか、なるほど。もう星野源は売れすぎて自分たちのものじゃないっていう感覚になっているんだ。

カンノ:もう星野源に対してそんな感情移入してないんですよ。

上野:なるほどね。

カンノ:例えばSAKEROCKの頃からずっと好きな人は星野源もずっと好きなんだと思うんですよ。ただこれがリアルなのが、映画では2015年の時点で主人公の二人は大学生なんですよね。だからSAKEROCKの活動が活発だったのが2000年代だから、思い出もそんなにないんじゃないかなと思うんですよ。

上野:なるほどね。

カンノ:カクバリズムの初期、SAKEROCKYOUR SONG IS GOODが二枚看板だった頃とか知らないわけですよ(笑)(((さらうんど)))ぐらいでしょ、絹ちゃんと麦くんがカクバリズムを好きになったのって?なぁ、絹ちゃんと麦くん、(((さらうんど)))ぐらいだよな?

上野:本人に語りかけてるじゃん(笑)

カンノ:だから星野源ポップカルチャーに別れを告げるときっていうのは、ポップカルチャー好きの人が星野源とも出会わなくなるというときでもあると。それで俺が震えたのが、俺は絹ちゃんや麦くんの年齢的に3、4個ぐらい上なんだけど、俺が実際に3、4歳下ぐらいの子と喋るとき、星野源の話になるときって全部俺から星野源の話題振ってると思うの。

上野:なるほど。自分の3、4歳年下の人と話すときに星野源の話題は全て自分から振ってると。

カンノ:そうそう。「星野源ってさ~」って俺から全部話している気がするんだよね。

上野:そっか、そっか。

カンノ:つまり、「星野源」って言った方がおじさんなんだよね。

上野:アハハハハッ!

カンノ:「星野源」がおじさん指標として機能しているの。

上野:年下が「うわぁ、またこの人星野源の話してるよ」って思っている可能性があると(笑)

カンノ:「コイツ、また”星野源”って言ってるよ、もう知らねえよ」って。

上野:そうなんだ、なるほどなぁ~。「星野源」って言葉が試金石になってるんだ。

カンノ:そうだと思ったらゾッとしちゃってさ。

上野:それは怖いね。

カンノ:なんか半笑いで「星野源ってさ~」って皮肉っぽく話してる時点でもうアウトなんだよ。

上野:それはマジであるかもなぁ。

カンノ:もちろん仮説なんですけど。おじさんキーワードとしての星野源ね。もう『モテキ』の頃とは全然違うというかさ。

上野:役割はもう違うよね。

カンノ:ということを思いましたね。逆に星野源が際立つ映画だったなと。行間から読み取ってみました(笑)

 

カンノ:まぁ、今までの話はどうでもいいんですよ。

上野:えっ?

カンノ:今まで流した曲はね、正直後付けです。今日一番流したかった曲いいですか?

上野:一番流したかった曲…?

カンノ:この映画のなにが良かったかっていうと、俺が自信ついちゃったのよね。

上野:どういうこと?

カンノ:この映画の前半部分です。二人がラブラブで、交際が絶好調なときが描かれているんですけど、それが季節ごとの日常で描かれているんですね。

上野:なるほど、一番幸せなときね。

カンノ:俺さ、OK?NO!!で季節ごとの幸せな絶頂を描いてました!

上野:あぁ~、そうですね…(苦笑)

カンノ:坂元さん!俺、5年前に描いてます!

上野:叫ぶな、叫ぶな、ダサいからマジでやめろ…(苦笑)

カンノ:俺、若者のモラトリアムを描いてました!

上野:マジでやめろ、そんなの山ほどいるからさ(苦笑)

カンノ:というわけで、坂元裕二さんこの曲を聴いて頂く意味でこの曲を流して終わろうかと思います(笑)お聴きください、OK?NO!!で「Rhapsody」

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は3月28(日)「迂闊ソング特集」です。お楽しみに!

Radio OK?NO!! 第49回「花束みたいな恋をした特集~前編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第49回の3月14放送分、「花束みたいな恋をした特集~前編」をお送りします。

 

カンノ:最近、所謂ポップカルチャーと呼ばれる、音楽、映画、小説、お芝居なんかが好きな人がみんなTwitterのタイムライン上で発狂している映画があるんです。

上野:なんか噂には聞いておりますよ。有村架純さんや菅田将暉さんが出ている映画ですよね。

カンノ:そのお二人がダブル主演している『花束みたいな恋をした』という映画がありますね。僕、見ましたよ。もうブチ上がりましたね!

上野:”ブチ上がる”っていう形容をするような映画じゃないと思うよ(笑)

カンノ:まあ、いろんなポップカルチャーのワードが出てきて、そういうものが好きな男女が付き合って別れるまでの5年間を描いた映画なんです。

上野:大丈夫ですか?ネタバレ注意なんじゃないですか?

カンノ:別れる結末はそもそも出てるので大丈夫ですよ。菅田将暉さん演じる麦くん、有村架純さん演じる絹ちゃんの二人が、サブカルチャーポップカルチャーが趣味で、運命的な出会い方をするんです。明大前で終電を逃す出会い方なんですよ。

上野:明大前で終電を逃す!いいですね~。

カンノ:そういう出会い方してみたかったなぁ~!

上野:本当だよね。

カンノ:そういう映画を観てテンションが上がったんですけど、まあいろんな小説とか作家の名前とか劇団の名前とかラジオ番組とかお笑い芸人とかがいろいろ出て来るんです。

上野:カルチャー的な固有名詞がいっぱい出て来るんですね。

カンノ:そうそう。僕はそれを観ながら、「実はこの二人は、映画には出て来なかったけどまた別のものを観たり聴いたりしているんだろうな」と思ったんです。

上野:この二人は映画の中では出て来てないけど、また別のポップカルチャー的なものが好きなはずだと。

カンノ:「映画には出て来てない何月何日にはこういうの聴いていたり、こういうの観ていたりしていたんだろうなぁ~」っていうのが俺の頭の中にあるわけですよ。

上野:そういうのありそうだね。

カンノ:なので今日は、俺の頭の中で麦くんと絹ちゃんが聴いていた音楽を紹介する「芯食っていない『はな恋』特集」をやろうと(笑)

上野:なるほど、そういうことか(笑)

カンノ:今日は芯食った映画評なんて一切しないです(笑)この映画ってみんなの映画評が聞きたくなるんだよ。例えば麦くんが途中から仕事人間になっちゃって、カルチャーから遠ざかっていくみたいなシーンがあるんです。そういった労働観とかのお話でもあって、その中で現代社会がどうのこうのという話ももちろんあるんですが、今回はそんな重たい話、一切しないです!

上野:アハハハハッ!

カンノ:今日は僕が勝手に頭の中で鳴った音楽を紹介しようかなと思います。だから映画には一切出てこない曲しか流れない映画特集です(笑)

上野:存在しなかったシーンについてね(笑)

カンノ:そういう『花束みたいな恋をした』特集をしようと思うんですけれども、でもまあ申し訳程度にAwesome City Clubの曲は流します(笑)

上野:「申し訳程度に」って言うなよ(笑) 

カンノ:そこは一応礼儀、お作法としてね(笑)では『花束みたいな恋をした』のインスパイアソングになっている曲をお聴きください。Awesome City Clubで「勿忘」

カンノ:じゃあまず、この映画の嫌いなところを言います。

上野:アハハハハッ!

カンノ:はい?

上野:「はい?」じゃなくてさ(笑)

カンノ:この映画の批判ポイントです。批判って言うほどでもないんですけど(笑)先週、僕はShiggy Jr.の話の流れからAwesome City Clubの話をしました。

カンノ:それでこの映画って2015年から2020年までの間の物語なんですが、Awesome City Clubの2015~2020年辺りってちょっと危ない時期だった気がするんです。メンバーが一気に立て続けに二人も抜けると。

上野:映画は2015年から2020年が舞台になってる話で、その期間の中でのリアルAwesome City Clubの話ね。

カンノ:その頃のAwesome City Clubって俺もライブ見たことあるけど、ちょっと危ないです。

上野:僕は何も言いませんが(笑)

カンノ:メンバーも抜けちゃったりして、これ以上プラスな話題がないとヤバそうだなと。解散に追い込まれるぞと思っていたら、この映画のインスパイアソングで爆売れするというね。起死回生バンドになったと。

上野:何度も言うけど、”インスパイアソング”って何?(笑)

カンノ:だから”出来レース”なんだって(笑)インタビューで読んだんだけど、脚本家の坂元裕二さんが主題歌を設けたくなかったと言ってるんですね。

上野:でもこれはほぼ主題歌でしょ?

カンノ:予告編で流れてるからそういう扱いなんだけど、映画の本編やエンドロールとかでは流れていないんだよね。

上野:あ~、なるほどね。

カンノ:で、この映画の嫌なところとしてはAwesome City Clubって映画でブレイクしちゃったんですよ。「映画の中の世界より現実世界で売れてくるなよ!」と。

上野:アハハハハッ!

カンノ:そういうことを思っちゃった(笑)映画の世界を越えてきちゃうと冷めるよね。「フィクションから出てきちゃったなぁ~」って。それで売れちゃって。

上野:2015年からの5年間で言ったら、そこにいたシーンのバンドマンとかミュージシャンたちとか結構変わっていく5年間だったじゃん。そこから続けられなくなった人たちとかも結構いてさ。それでそこから5年経ってみたら、それを使って復活したみたいな(笑)そういう見方をしちゃったんだろうね。

カンノ:その5年間を生贄に捧げて自分が進化しちゃってんだよ(笑)だってそれがなかったらMステとか出てないもんね。

上野:この話、結構危険だぞ(笑)

カンノ:それでAwesome City Clubの女性ボーカルのPORINさんが、麦くんと絹ちゃんが付き合うきっかけになる運命のファミレスがあるんだけど、そこの店員さん役で出てるんです。

上野:あっ、映画に出てるんだね。

カンノ:それで「私こんなバンドやってて~」みたいな。「Awesome City Clubっていうバンドを~」みたいなことを言ってて。で、麦くんと絹ちゃんが「すごいですね~」みたいな。

上野:それは名前として出てるんだ。

カンノ:そうそう。Awesome City Clubとして映画に出て演奏もしてる。それでここがちょっとリアルだなと思ったのが、麦くんと絹ちゃんはずっと「ファミレスのお姉さん、すごいね~」という言い方をしてるの。「Awesome City Clubすごいね~」っていう具体的にバンド名を出した言い方はしないの。

上野:なるほど。それは売れてないってこと?

カンノ:いや、どんどん売れていく過程を見せてくの。

上野:あ~、なるほどね。

カンノ:実際にその頃のAwesome City ClubのMVとか映画で出したりしてるからね。でも、「Awesome City Club」というワードは彼らは言わない。これの何がリアルと思ったのかというと、「この二人はAwesome City Clubの音楽面をそんな見てない」って思ったの。

上野:そういう仮説ね。

カンノ:Awesome City Clubの音楽が好きだったら、「うわぁ~、オーサムこんなところまで行ったよ!」っていう言い方とかするんじゃないかなと思うんです。

上野:確かにね。

カンノ:でもそこまでは言ってない。だから、バイトしているときを知っている人がどんどん芸能の道を突き進んでいく様は、「ファミレスのお姉さんすごいね!」という言い方になるのかなと。この身内感だけはあるのよ。もっと具体的に言うと、「ceroの高城さんがやっている阿佐ヶ谷のRojiっていうお店知ってる?」とか、「TBSラジオの粋な夜電波聞いてる?」っていう会話が映画内であるわけですよ。で、「Roji」とか「粋な夜電波」とかの話をする人はAwesome City Clubは聴かないんじゃないか。それは好みとしては別なのではないかと思ったんです。

上野:それは分かるね。

カンノ:で、ここから全く映画で描かれていないシーンの話なんだけど(笑)、全然サブカルとかポップカルチャーとかに興味がない人に対してAwesome City Clubの動画を見せて、「俺、この人がバイトしている時、知ってるんだよ~」って友達に自慢してるはず(笑)

 上野:来ました、映画で描かれていないシーンを話す回(笑)

カンノ:絶対に浮かれて自慢してると思うんだよね。

上野:ありそうだね(笑)

カンノ:でも音楽の琴線にはそんなに触れていないっていうところにちょっと震えましたね。で、これも映画に描かれてない話なんですが(笑)、「じゃあこの二人が名前を出して喜びそうなミュージシャンって誰かな?」と。ファミレスの店員として働いているミュージシャンで、どんどん売れていく中で「〇〇さん、こんなところまで行った!」って具体的に言っちゃうようなミュージシャン。

上野:二人が好きそうなミュージシャンってことね。

カンノ:俺はそのシーンを見て、頭の中ではAwesome City Clubじゃなくてこの曲が流れました。ってことでこの曲を流します。カネコアヤノで「光の方へ」

上野:これは絶対聴いてるね。

カンノ:特に絹ちゃんが好きだろうね。

上野:俺は映画観てないけど、聴いてると思うよ(笑)

カンノ:カネコアヤノさんがジョナサンでバイトしているんですよ。それで、「今度私CD出すんです」って二人に言うんです。「1994っていうYouth Recordsと同じ並びのレーベルなんですけど…」なんて言ったら、麦くんが「えっ?andymoriと同じ並びなんですか!?」とテンション上がって言うシーンが絶対あったと思うんですよ(笑)

上野:絶対あった!今、本当にあったのかと思ったよ(笑)

カンノ:絶対あるよ。「いや、俺、マジでandymoriが大ファンで!」って。

上野:そんなテンションで喋るの?(笑)

カンノ:坂元裕二の最初の脚本であったはずなんですけど、弾かれてしまいましたね(笑)

上野:でもカネコアヤノは絶対聴いてると思う。

カンノ:「カネコアヤノさん、フレシノさんと一緒に曲がやってるよ!」って(笑)

上野:話してるよね~!

カンノ:麦くんと絹ちゃんはヒップホップはそんな聴いてないけど、スチャダラパーPUNPEEとフレシノは聴いてるから(笑)

上野:アハハハハッ!

上野:カネコアヤノは絶対聴いてるね。土曜日にちょっと遅めに起きて、これを流しながら部屋を片付けてるよ(笑)

カンノ:部屋片付けてるね~(笑)「部屋片しプレイリスト」も作ってるよ(笑) 

上野:Spotifyでね(笑)

カンノ:そんなの作ってるに決まってますよ。いやぁ、俺の中の”はな恋アナザーストーリー”がどんどん出来上がっていくよ(笑)

上野:今日は面白いなぁ~。

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜23:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は3月28(日)「迂闊ソング特集」です。お楽しみに!