SOMEOFTHEM

野良メディア / ブログ / 音楽を中心に

Radio OK?NO!! Podcast #052「第5回北川岩沢クイズ」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回はゆずの最新アルバム『SEES』の楽曲を聴いて、北川悠仁岩沢厚治のどちらが制作した楽曲なのかを当てる「第5回北川岩沢クイズ」(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #052「第5回北川岩沢クイズ」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:今回は新譜の特集です。6月29日にゆずがニューアルバムを出しました。ということで「第5回北川岩沢クイズ」を行います。

上野:5回目ですか!ペース早くない?

カンノ:やりすぎだよね。僕も思いますよ。「やりすぎだよ!」って思いながら問題を作ってました(笑)

上野:この番組の20回に1回は「北川岩沢クイズ」だもんね(笑)

カンノ:6月29日にゆずが17枚目のアルバム『SEES』を発表しました。

上野:17枚目ですか!

カンノ:そして、前作『PEOPLE』から約3ヶ月のスパン(笑)

上野:なにその平井大的なリリースペース(笑)

カンノ:前作から3ヶ月のスパンでリリースされたので、このクイズも3ヶ月のスパンで行いたいと思います!

上野:早いんだよな~。

カンノ:知らない人もいらっしゃると思うので改めて説明します。「北川岩沢クイズ」は、ゆずの楽曲を聴いて、北川悠仁さんか岩沢厚治さん、どちらがその楽曲を作ったのかを当てるシンプルなクイズです。第2回までは上野君が僕に問題を出していましたが、第3回以降は何故か僕が問題を出す側になっています(笑)

上野:この企画、僕のものだったんですが、途中からカンノのものになりましたね。

カンノ:えっと、乗っ取りました(笑)

カンノ:そして前回同様、今回も3択問題です。北川、岩沢、その他です。その他はほかの人が作ったパターンや北川岩沢共同で作ったパターンなどです。で、今回は全4問です。そして今回の問題はすべてアルバム『SEES』からの出題となっております。では第1問目、ゆずで「君を想う」

上野:これはゆずじゃないです。

カンノ:アハハハハッ!

上野:一応言っておきます、僕は昔はゆずが大好きでした。あるときまでのアルバムは全部持ってますし、ゆずのコピーユニットも中学生のころやっていました。

カンノ:そのユニットの名前は何でしたっけ?

上野:「はっさく」です。

カンノ:いつまでそれ言ってんだよ!

上野:アハハハハッ!まぁ、そういうことをやったりするほどゆずが好きでした。そのうえで言います。これはゆずの曲じゃないです!

カンノ:アハハハハッ!

上野:これはサカナクションに影響を受けた新人のバンドです!

カンノ:嘘~!そうなの?

上野:っていうかここまで大きく変わったんだね。

カンノ:ゆずのものというか、蔦谷好位置のものかもね(笑)

上野:びっくりしますね。

カンノ:このクイズも5回目ですが、解き方をコツを改めて説明しますか。

上野:シングルになりそうな、万人に伝わるようなメロディ。そして誰が聴いてもインパクトがあるような曲は北川悠仁にありがちです。で、メロディが繊細だったり、派手じゃないけど「いい曲だな~」と思える曲は岩沢厚治が多いですね。

カンノ:そういう傾向が多いことはこれまでも話してきました。あとは主旋律を歌っている人がだいたいその曲を作った人のパターンっていうのもありますね。

上野:なんかさ、そういう推理を今までやってきたじゃん。もうそれも通用しなくなってきたよね?

カンノ:アレンジだけ聴いたってなにもわからない(笑)

上野:メロディもどちらの特徴って感じでもないもんな~。でも、この曲には派手さは感じられるよね。だから作曲というところでいったら北川悠仁かなと。

カンノ:上野君の答えは「北川悠仁」ですね。

上野:そうです。

カンノ:では正解は、、、「北川悠仁」です、おめでとう!

上野:おー、やったー!

カンノ:北川さんでした。インタビューで語ってる言葉を見ますと、「新たなゆずのスタンダードなナンバーになるんじゃないか」と言ってます。

上野:おぉ!ニュースタンダードですか。

カンノ:それがこれです。

上野:なるほど(笑)俺、ゆずのニュースタンダードに「ゆずじゃないです」って言っちゃったよ(笑)

カンノ:だからクイズは正解したけど、ゆずの聴き方としては大間違いっていうね(笑)

上野:言葉に詰まってしまいました(笑)

カンノ:では2問目いきましょう。ゆずで「ゆめまぼろし

上野:これは安心してゆずです!

カンノ:アハハハハッ!

上野:俺の知ってるゆずです(笑)

カンノ:アコースティックで勢いのある感じですね。これはどうですか?

上野:これはゆずっぽい切なさ、甘酸っぱさ。そして主旋律を取っているのが岩沢厚治。そしてハーモニカを吹き鳴らしている感じ。これはストレートに岩沢厚治かなって思います。

カンノ:なるほど。正解は、、、「岩沢厚治」!

上野:おー、よかった!

カンノ:流石の推理でございます。あと岩沢さんの作るものの特徴で、この曲の歌詞でいうと、「誰もが皆 聞く耳閉じた ワタシハシリマセンと」「おざなりの賞賛で 腹を満たす君にゲンナリ

上野:あ~、なるほど。岩沢厚治は口が悪いですからね(笑)

カンノ:口が悪くてちょっとマッチョさを感じるところも岩沢さんの特徴でございます(笑)

上野:長渕剛イズムね(笑)

f:id:someofthem:20220801083511j:image

 

『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

Radio OK?NO!! Podcast #051「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集文字起こし(後編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は先日ネットでSOUL'd OUTがバズったので、「実はサザンと同一人物なのではないか?」という説をカンノが怪しく語る「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。

 

Radio OK?NO!! Podcast #051「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:ここでちょっとグループから出ちゃうんですけど、ソロになった途端の2組、これまたわけがわからない。2組ともグループ活動中にDiggy-MO’さんも桑田さんもソロ活動を始めますね。ここでもお2人、言語不明瞭なソロ活動を行うんです。まずはDiggy-MO’さんのソロ曲から聴きましょう。Diggy-MO’で「JUVES」

上野:この曲はすごいですね。一つも何を言ってるかわからない…(笑)

カンノ:途中で「ア アラララァ ア アァ!」を聞き取ることができましたけどね。

上野:それ以外は何一つわかりませんでしたね(笑)

カンノ:これは「juvenile」(子どもらしい)という修飾語の名詞造語という言葉としてDiggyさんが作ったみたいです。

上野:Diggyさんは言葉を作りがちですからね。

カンノ:そこから転じて、自分なりの初期衝動を表した曲らしいです。あの、自分たちの身近とかでもいると思うんですけど、こういうことを説明したくて言葉数が多くなって何を言っているのかわからなくなった人っているじゃないですか。それです!

上野:アハハハハッ!

カンノ:とにかく熱い!初期衝動!それがたくさんの言葉数が無数に散らばって、何を言ってるのかわからないことで逆に伝えようとしている。

上野:そういうことね(笑)

カンノ:もうラップの上手い下手じゃないです。口遊びが達者すぎる。

上野:これは完全にこの人にしか歌えない技術だもんね。

カンノ:全然リスナーに優しくないよ(笑)なんでこの人がバズったんだよ(笑)でもこれと同じくらい、桑田佳祐さんのラップも訳がわかりません。じつは桑田佳祐さんもラップをしている曲が聴いてみましょう。リアル・フィッシュで「ジャンクビート東京 feat.桑田佳祐いとうせいこう

上野:これもわかりませんね~。

カンノ:いとうせいこうさんが自身のアルバム『建設的』で「東京ブロンクス」という曲を発表しましたが、その続編的な楽曲ですね。

カンノ:リアル・フィッシュというインストバンドの作品のなかにフィーチャリングで桑田さんとせいこうさんが参加した楽曲ですね。これじつは、作詞はせいこうさんなんですよ。だから桑田さんは作詞してないんですよ。これ、人のふんどしでやるラップじゃないよ!

上野:アハハハハッ!

カンノ:完全に自分のラップに昇華してますよね。

上野:唸りまくってるもんね。

カンノ:せいこうさんもラップしてるから比較できると思うんですけど、せいこうさんは言葉でラップしてくるよね。それに対して桑田さんは完全に音で攻めるラップをしてくるよね。ラップの捉え方が2人で全然違うというね。だから意味や言葉の部分はせいこうさんに任せて、桑田さんはスキャット的な音でやるという。で、今あんまりこんなラップを聴かないよね。

上野:聴いたことないし、若干リズムから外れてアウトっぽくなる歌い方をしてたりするじゃん。

カンノ:それを1987年でやってるからね。

上野:上手い下手のそういう次元じゃないものだよね。

カンノ:ね?桑田さんが転生してDiggy-MO’になったという話ですよ。サザンとSOUL’d OUT異世界転生小説みたいなものですから(笑)

上野:その世界線は大丈夫なのか?(笑)

カンノ:まぁ、こういう観点での同一人物説ですよ。じゃあもう一つ行こうか。まずこの曲を聴きましょう。先にサザンを流しますね。サザンオールスターズで「いとしのエリー

上野:これはサザンの代表曲ですし、いい曲としてよく聴きますよ。

カンノ:「急にいい曲が来た」って思いますよね。

上野:思いましたよ。

カンノ:これね、サザンの3枚目のシングルなんですよ。3枚目のシングルでサザンはいい曲を切ってきたんです。サザンはいい曲だし、何を言ってるかよくわかる曲を出しました。

上野:わかりやすいテーマのラブソングを出してきましたね。聞き取りやすいバラードを。

カンノ:それに対してSOUL’d OUTの3枚目のシングルを聴いてみましょうか。

上野:お、なるほど。

カンノ:お聴きください。SOUL’d OUTで「DREAM DRIVE」

カンノ:この曲のCメロみたいな部分があるじゃないですか。そこで急に「友達を大事にしよう」みたいなことを歌い出すんですよ。

上野:アハハハハッ!

カンノ:あれは何なんですか?

上野:いいことを急に歌い出すんだよね(笑)

カンノ:「いつの日にか 語り合った夢 終わった恋の話」って(笑)それまでは高速ラップですよ。Bro. Hiさんのハイテンションで何を言ってるかわからないラップとかあるじゃないですか。Diggyさんも「フライドポテト!」って歌ってますよ。フライドポテトしかわからなかったですよね?

上野:「フライドポテトしかわからなかったですよね?」(笑)

カンノ:それがなんですか。

上野:ラップじゃなくて歌い始めるから。

カンノ:「夢の続きを話せばいい」ですって。こっちはSOUL’d OUTにそんなものは求めてません!

上野:つまりこの「いいことを歌っている」部分が両者とも3枚目のシングルで切っているというのが共通点という話ね。

カンノ:両者とも3枚目で確実なリスナーのパイを取りに来るというね。どうですか、ここまでの話を聞いてみて。

上野:えっと、ギリギリのバランスだと思います(笑)

カンノ:はい、みんな信じましたね!

上野:あの、「若干そうかも」っていうのと「こじつけだな」というのがギリギリのバランスだと思います(笑)

カンノ:じゃあもう言いますね。今回は「SOUL’d OUTサザンオールスターズは同一人物説」特集と題してやってきましたが、同一人物じゃありません!

上野:あの、改めて言うことじゃありません!

カンノ:もう一度言いますね。SOUL’d OUTサザンオールスターズは同一人物ではありません!

上野:そうだと思いますよ…(苦笑)

カンノ:SOUL’d OUTはサザンとは同一人物じゃありませんが、じつは別のグループと同一人物なんですね。

上野:なんですか、そのセカンドステージみたいなやつは…(苦笑)

カンノ:次週、セカンドステージ突入!

上野:アハハハハッ!

カンノ:いえいえ、今週で終わりますよ(笑)これはポッドキャストのシステム上、流せないんです。

上野:あぁ~。

カンノ:だからちょっと悔しいんですが、仕方なく「SOUL’d OUTサザンオールスターズは同一人物説」って言ったんです。すみません。本当にやりたかった特集はこれでした。「SOUL’d OUTB-DASHは同一人物説」です!

上野:アハハハハッ!なるほどね~。

カンノ:みなさんは覚えているでしょうか?B-DASHというメロコアバンドとでも言いましょうか。

上野:そうだね。

カンノ:SOUL’d OUTが「ウェカピポ」でデビューしてなにを言ってるかよくわからない感じ。そしてみなさん覚えていらっしゃいますか?B-DASHの「ちょ」という曲を。

カンノ:あれは歌詞が不在と言いましょうか。ずっと鼻歌みたいな感じで、それにわけのわからない英語や日本語を無理矢理当てた歌詞にして、それを「歌です」「歌詞です」ということを表明して歌ったことが売れたバンドがいたんです。それがB-DASHです。

上野:そうですね。

カンノ:その「ちょ」という曲が売れたと。で、その系譜で行くのかと思ったら「平和島」って曲を出したんです。この曲のサビが「マニュアル通りに生きたって~」という(笑)

上野:普通にいい曲を出してきた(笑)

カンノ:いい曲を歌いやがった(笑)そういうことを2002年にB-DASHかまして、同じようなかましを2003年にSOUL’d OUTもやったと。なのでB-DASHが転生してSOUL’d OUTになりました。1年で転生しました(笑)だから本当は「SOUL’d OUTB-DASHは同一人物説」特集がやりたかったと。両者とも解散してますし。

上野:なるほどね。ポッドキャストのシステム的にB-DASHが流せないんだね。

カンノ:そうなんです。だから「SOUL’d OUTB-DASHは同一人物説」が言いたくて今回は「SOUL’d OUTサザンオールスターズは同一人物説」特集を行いました(笑)

上野:今回は飛びすぎだよ(笑)

カンノ:っていうことで最後に、B-DASHのGONGONさんのソロ作品を聴いて、そこからSOUL’d OUTみを感じて終わろうかと思います(笑)GONGONで「Fake Info」

f:id:someofthem:20220729093246j:image

 

『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

サムオブ井戸端話 #052「サムオブ振り返り(中編)~駆け抜ける画と疾走感ピアノサウンド~」

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

「サムオブ井戸端話」が2年目に入ったので、この1年の印象に残った記事を振り返ることに。中編ではこのブログで1番バズった「アニソンは何故、疾走感ロックサウンドになりがちなのか?」という話から、”4つ打ちロックと泣きっぽいメロとピアノサウンド”と”制服を着た子の駆け抜ける画”が何故セットになるのかという話をしました。前編は下記リンクから。

 

カンノ:この「サムオブ井戸端話」のエポックメイキング回はYOU-SUCKメンバーの「アニメ音楽はなぜ疾走感ロックサウンドになってしまうのか問題」回じゃないでしょうか?

カンノ:この話をしたあとに『映画大好きポンポさん』観に行きましたよ。

YOU:どうだった?

カンノ:いやもう、YOU-SUCKメンバーがおっしゃっていたとおりでした(笑)その言われた角度で映画を観たんだけど、本当にそう思ったよ。

YOU:そうだよね。映画内で撮っている映画とBGMが合ってないんだよ。いや、内容はすごく良い映画なんですよ。アニメとか声優が好きな人に向けて、クリエイターの苦労と喜びを丁寧に描いているから。ただあのBGMのエモエモな感じとは違う気がするんだよなぁ。

YOU:あとアニソンって好き嫌いの軸でしか語られないし、もったいないよね。ロックとか渋谷系とかで生き残っている人ってアニソンに携わっている人は多いじゃん。だからバンドサウンドが未だに活き活きしているのはアニソン界隈だなと思ったりするんですよ。バンドサウンドでいうと、アニメ『平家物語』のオープニングで羊文学の「光るとき」が使われてて。

YOU:羊文学には「光るとき」だけじゃなくてメロディアスでキャッチーな曲が多いけれど、それでもオルタナグランジにルーツを持つ曲がアニメのオープニングで流れるっていうのはあまりなかった気がしていて。それに加えてあの歌は単体ですごく良い曲で、歌詞もアニメの人間讃歌的なテーマにも沿ってるし。でもそれはレアケースで、基本はアニソンフェスとかで半永久的にアニソン的なロックが再生産され続けるだけなんだろうなという気はしちゃうかな。で、俺はアニメのことはあまり知らないからあんまり批評的なことを言う気もなかったんだけど、記事をアップしたら「そう感じてました」っていう人も多くて驚きました。だから逆にアニメやアニソンが好きで、アニソンの現場にめちゃくちゃ行ってる人から、あのアップした記事とかアニソンのロックが多いことについてどう思うのかは聞きたかったかな。そこにリーチできたらより面白くなれた気がしたかな。

カンノ:たとえばその記事のなかでいうと、「その源流にはBUMP OF CHICKENがいる」みたいな話とかをしたじゃない。記事ではそこまでだけだったけど、もっと探れるよね。たとえばバンプとフラッシュ動画で出会った層もいるわけじゃない。そういうところから今のボカロPと結びつくなにかがあるかもしれないよね。だから「インターネットで音楽やってます」みたいな人でも音像はロックサウンドになっていたりさ。もちろんたくさんの人に聴かれたいだろうからキャッチーではあるべきなんだけど、なんでキャッチーというものが疾走感あふれるロックサウンドになったり、疾走感あふれるピアノサウンドになったりするんだろうね?もう型になったじゃん。

YOU:そうだね。疾走感があってピアノがあって。前から言ってるけどゲスの極み乙女やYOASOBIのピアノの音って強いじゃん。あれってどこが始まりなんだろうね?

YOU:多分クラシックやジャズじゃないでしょ。ポップスでもあの音はどこが源流なんだろうね?でも気づいたらああいう曲まみれになっていた気がする。

カンノ:ゼロ年代だとろ誰だろうね?たまにフジファブリックではそういう曲はあったけど。

YOU:フジファブリックはオルガンにもなったりするから、そこは難しいよね。

カンノ:「陽炎」とかはそういうピアノの音だと思うんだけど。

オノウエ:やっぱり一番はSUEMITSU & THE SUEMITHじゃないかな?

カンノ・YOU:うわぁ~(笑)

YOU:SUEMITSU & THE SUEMITHが犯人か(笑)あと関ジャムの話になっちゃうけどさ、椎名林檎が異様にランキングに入ってたじゃん。

YOU:たとえば「丸ノ内サディスティック」はどうだろう?原曲はギターレスだし。

カンノ:椎名林檎、なるほどね。aikoとかは?

オノウエ:いや、ちょっと違うと思うんだよね。シンガーソングライターの話じゃないと思うんだよ。ようは4つ打ち系ロックと泣きっぽいメロとピアノがくっついた途端にダサくなるという話じゃないかな。

YOU:あぁ~(笑)

オノウエ:そういう方法論だけ持ってこられてくっつけられたらダサいと僕らは感じちゃうという話だと思うんだけど、それがかっこいいという評価になっているんだと思う。それらをすべて最初にくっつけたのは誰なのか?

カンノ:ゲスの前は誰なのか?

オノウエ:神聖かまってちゃんとかは感じたかも。

YOU:たしかにね。ピアノがうまいわけじゃないけどエモさは強いっていうポイントはあるね。

オノウエ:最初にかまってちゃんを聴いて「なんでピアノがいるんだ?」って思ったもんな。

YOU:また別の人が語ってほしいね。「なぜピアノの音と駆け抜ける画がセットになるのか?」って。

オノウエ:「なぜ駆け抜ける画の人は制服を着ているのか?」

カンノ:「制服」の情報は大きいよね。それで疾走感あふれるバンドサウンドを流してみなさいよ。「高校の同級生のバンドが~」みたいな物語が組み込まれますよ(笑)「仲が良い」というアイデンティティを形成しますから。

YOU:俺は制服は有限性の象徴だと思っていて。「高校3年間」とか「中学の3年間」とかさ。

カンノ:ポカリスエットのCMとかね。

オノウエ:それこそあのCMは有限性の話だよね。「限られたこの期間を駆け抜けろ!」

YOU:「命を燃やせ!」

カンノ:あと04 Limited Sazabysの曲に合わせて制服を着た人たちがコマ撮りで撮られたカロリーメイトのCMもあったな。フォーリミと制服の有限性の親和性は高いよ。

YOU:本当に若者を走らせたがるよね。なんだろ、日本人は若者になにかを課すのが好きなんだろうね。

カンノ:10代がバンドやってたり高校野球やってたりするのは大人は好きなんだよね。

f:id:someofthem:20220728111316j:image

Radio OK?NO!! Podcast #051「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は先日ネットでSOUL'd OUTがバズったので、「実はサザンと同一人物なのではないか?」という説をカンノが怪しく語る「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #051「SOUL'd OUTとサザンオールスターズは同一人物説」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:今回も時事ネタです。先月かな?インターネットでさ…

上野:「インターネットでさ」(笑)

カンノ:あっ、これから時代の最先端の話をします。インターネットの話をします!

上野:聞いてて恥ずかしくなってくるね…(苦笑)

カンノ:この前、ネットでSOUL’d OUTがバズったよね?あれはなに?

上野:SNSの投稿とかで、SOUL’d OUTのことを絶対に知らない10代の子が「〇〇買いに行ったけどSOUL’d OUTだった~」と売り切れを表す「SOLD OUT」をおそらく予測変換で出てきたから間違えて「SOUL’d OUT」と打って投稿したものがバズったやつだよね。

カンノ:トレンドになってたもんね。でさ、その余波で、僕らこのポッドキャストの文字起こしを公開してるじゃないですか。なんか変に読まれちゃって(笑)この日以降、しばらくめちゃくちゃアクセス数が伸びるっていう(笑)

カンノ:あと調べたんだけど、Yahoo!でもGoogleでもいいんだけど、「SOUL’d OUT」で検索したら3~4ページ目で僕らの記事が出るっていうね(笑)

上野:それはすごいね(笑)

カンノ:出るのが早いよ(笑)あれですよ、「SOUL’d OUT ネタ 企画」で検索してるわけじゃないですよ(笑)「SOUL’d OUT」単体の検索で3~4ページ目に出るのは早すぎる。それによって結構読まれちゃったと思うんです。なので、ここに来てもう一度SOUL’d OUTの特集をやってやろうかなと思ってます。

上野:なるほどね。

カンノ:じゃあまずはSOUL’d OUTのデビュー曲から聴いてもらいましょう。SOUL’d OUTで「ウェカピポ」

上野:SOUL’d OUTと言ったらやっぱりこれですね。

カンノ:なんか久々に聴いた気もしますが、昨日聴いた気もしてます。

上野:ずっと流れてたような気もしてます(笑)

カンノ:前回の特集から今日に至るまでずっと頭の中でうっすら流れていたような気がする「ウェカピポ」ね(笑)SOUL’d OUTの「ウェカピポ」と森進一の「I LOVE YOU」はすぐ脳内再生できるから(笑)

上野:たしかにサブスクいらずだね(笑)

カンノ:まぁ、なんでしょうね。この解読不能感(笑)「SOUL’d OUT文法」という特集でこの曲がどういうことを歌っているのかということを解き明かした回をやったんですが、もう何を言ってたかあんまり覚えてないです(笑)

上野:カンノ君、結構熱弁してましたよ(笑)

カンノ:そんなデビュー曲です。でね、今回やりたい特集なんですが、陰謀論をやります!

上野:あんまり陰謀論をやる人は「陰謀論をやる」って言わないんだよ(笑)

カンノ:このSOUL’d OUTのデビュー曲、なにを言ってるのかよくわからない感じ。これがSOUL’d OUTのオリジナリティーだと僕らは信じ込んでるじゃないですか?

上野:そうですよ。彼ら特有の文法じゃないですか。

カンノ:じつはね、SOUL’d OUTはこれから紹介するグループと同一人物なんじゃないかなと思ったんです。

上野:えっ?SOUL’d OUTと同一人物というか、同一グループがいるっていうこと?

カンノ:SOUL’d OUTと同一グループが過去に存在したんです。

上野:結構衝撃的なことを言ってますよ。

カンノ:SOUL’d OUTとこの人たちは同一グループ、というかこの人たちの生まれ変わりがSOUL’d OUTなんじゃないか…

上野:あぁ~、一気に陰謀論っぽくなってきた。

カンノ:「このグループが転生してSOUL’d OUTになったのではないか?」というバンドがいますので、この人たちのデビュー曲を聴きましょう。サザンオールスターズで「勝手にシンドバット」

カンノ:ということで今回の企画は「SOUL’d OUTサザンオールスターズは同一人物説」特集!

上野:複雑だよ~(苦笑)あまりに遠すぎてピンと来てません(笑)

カンノ:そうですか。今となってはサザンの「勝手にシンドバット」は古典化されたと思うんですが、やっぱりデビュー時は衝撃的だった話はよく聞くじゃないですか。

上野:よく聞くね。

カンノ:その衝撃を僕らはSOUL’d OUTで体感したんですよ!

上野:なるほど(笑)

カンノ:「この人たち、なにを言ってるの?」って。「これはロックなの?」みたいなことですよ。「これはラップなの?」って。それを僕らはSOUL’d OUTで体感したんですよ。で、今回のSOUL’d OUTのバズによって、SOUL’d OUTは国民的なものになったんですよ!サザンと同じくらいにね!

上野:マジっすか?それはSNSのバズに踊らされてませんか?(笑)

カンノ:ということで今回を企画をブチあげてみました。

上野:でもたしかに、サザンオールスターズと言われるともう国民的なバンドだし、いい曲を歌うイメージもあります。

カンノ:でもサザンは元々は色物っぽい出方をしたわけでしょ。SOUL’d OUTもそうじゃないですか(笑)

上野:アハハハハッ!だんだんこじつけっぽくなってきたな(笑)でも一聴してなにを言ってるかよくわからない感じは両者ともあるよね。

カンノ:あと一聴しただけじゃ、両者ともうまいのかどうかもよくわからないよね。あと両者とも、後世に確実に影響は与えているんだけど、明らかに影響を受けたバンドないしヒップホップグループも出てきてないよね。

上野:たしかにフォロワーと言われてもすぐには出てこないな。

カンノ:SOUL’d OUTの後継とかいないでしょ?

上野:SOUL’d OUTは奇跡のグループだからね。

カンノ:奇跡の3人組だから(笑)ということでお互いのデビュー曲を流して共通項を見出してみました。

f:id:someofthem:20220726153056j:image

 

『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

Radio OK?NO!! Podcast #050「2022年上半期カバーソング」特集文字起こし(後編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は2022年上半期にリリースされたカバー曲をクイズ形式で紹介する「2022年上半期カバーソング」特集(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。

 

Radio OK?NO!! Podcast #050「2022年上半期カバーソング」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:正直、今の2問は答えられる気がしました。で、次の2問は絶対わからないと思います(笑)

上野:なるほど(笑)

カンノ:なのでサクサクといきますね(笑)続いて4月20日にリリースされたカバーアルバムです。もうタイトル言いますね。『人は人を救えない』というカバーアルバムです。フォークとかブルースのカバーを中心としたアルバムです。「あっ、この人が歌っているんだ」という感じですかね。もうめちゃくちゃヒントだけ与えました(笑)じゃあ聴いていただきましょう、誰がカバーしているのか答えてください。「やつらの足音のバラード」のカバーです。

(試聴)

カンノ:『はじめ人間ギャートルズ』の主題歌ですね。

上野:この曲は知ってますね。

カンノ:じゃあこのカバーを誰が歌っているかは知ってますか?

上野:知りません!

カンノ:(笑)

上野:いや~、誰だろう。まあまあ年は取ってる人だよね。

カンノ:こういうカバーをするくらいだからね。

上野:誰だろう、歌手じゃないのかな?

カンノ:お!いい推理ですよ。

上野:ただ、そこから先はわかりません!

カンノ:まぁいいラインまで来ましたよ。正解は六角精児さんでした。

上野:あぁ~。 

カンノ:六角さんが音楽活動をされていてアルバムを出したと。で、このサウンドプロデュースを谷口雄さんがされていて、元・森は生きている。 

上野:はぁ~、なるほど。

カンノ:そしてこのアルバムには元メンバーの岡田拓郎さんやドラムの増村さんなども参加していて、森は生きているは六角精児のなかで生きていました(笑)

上野:そうなんだね~。

カンノ:東京インディーはここにいたということです。

上野:これは面白いですね。

カンノ:で、次の問題も意外な人が音楽をやっているよということで流したいと思います。この曲は僕らは世代じゃないので多分知らないと思います。Winkのカバーですね。「Cat-Walk Dancing」という曲のカバーがありますのでお聴きください。5月11日にリリースされたカバーアルバム『マカロア』収録のカバーでございます。

(試聴)

上野:これはいい曲ですね。

カンノ:これいいよね。

上野:そう思いました。それでいいですか?

カンノ:なにを言ってるんですか?クイズですよ。

上野:わからないよ~。

カンノ:絶対知ってるよ。

上野:誰が歌っているかは絶対知ってると。

カンノ:有名人。

上野:まぁ、歌う人は大体有名な人だから。

カンノ:じゃあ大ヒント。プロデューサーは藤井隆

上野:いやぁ…

カンノ:ということは?

上野:えぇ?どういうこと?

カンノ:どの芸人さん?

上野:いやぁ、わからない。

カンノ:正解は、フットボールアワーの後藤さんです。

上野:はぁ~、なるほど!

カンノ:藤井隆の全面プロデュースでアルバムをリリースしております。僕たちのイメージでいうと、フットの後藤さんはゴットタンの「マジ歌選手権」でギターを持ってね。

上野:ギターとかフォーク系とかね。

カンノ:長渕が好きだったり浅井健一が好きだったりね。それを完全に藤井さんがギターを封印させるっていう(笑)

上野:すごいね~。

カンノ:シティポップをやらせるっていうね。で、編曲がKASHIFさんです。

上野:はぁ~。

カンノ:で、アルバムにはスカートの澤部さんやNONA REEVESの奥田さんとかが参加されてると。東京インディーがここにも生きていましたね(笑)

上野:豪華なメンバーですね。

カンノ:では最終問題いきましょう。これはクイズの体でやってますが、この問題は絶対にわかります(笑)

上野:わかるの?

カンノ:と思います。では聴いてもらいましょう、Official髭男dismの「Pretender」のカバーです。

(試聴)

上野:僕はこのカバー知ってます!これは衝撃を受けました。

カンノ:誰が歌っているでしょうか?

上野:嵐の二宮君です!

カンノ:正解でございます!

カンノ:二宮和也さんのカバーアルバム、6月17日にリリースされております。『〇〇と二宮と』というアルバムですね。「Pretender」ってある種泣かせにかかる曲じゃん。切なさ、エモさみたいなものを情感たっぷりに歌って。ドラマティックな曲じゃん。そういう情感を一切漂白させたというかさ。

上野:男と女が付き合って別れる、それに対して未練もありながら諦めもありながらみたいな心の描写の曲じゃん。このカバーを歌ってるときの二宮君が無表情な気がしてならないんだよ(笑)なんの感情もなく歌ってそうなアレンジ。

カンノ:このドラマティックな曲を3分半という尺で終わらせる感じ(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:爆速で終わったんだよね(笑)

上野:「Pretender」を3分半で終わらせるのはすごいね~(笑)

カンノ:この曲の編曲はGigaさんで、Teddyloidさんと一緒にAdoさんの「踊」を作ったり、この番組で言ったらゆずの最近の出たアルバムの編曲で参加してますね。

 カンノ:ボカロ界隈から来るエモさと、僕らが知ってるエモさって結構違うよね。「Pretender」は生感というか、やっぱりバンドマンが作ったエモ楽曲だと思うんだよ。で、やっぱりこういう曲じゃないと思うんだよね。

上野:ここまで「Pretender」を漂白させるのはすごいよね。

カンノ:「Pretender」たらしめていない「Pretender」っていうね。でね、この『〇〇と二宮と』というアルバム自体がなかなかすごいことになっているなと思っていまして、結構ドラムレスの曲が多かったりね。ストリングスのみとか、ギターとのほぼ1発録りとか。なんか1曲1曲が極端に振れてるんだよね。ってことで最後もこのアルバムから1曲流したいなと思います。V6のカバー。「HONEY BEAT」です。編曲がトオミヨウさん。菅田将暉ワークスを手掛けてますね。これもかなり原曲と違うのでね、それを聴いてお別れです。 

f:id:someofthem:20220722105455j:image

 

『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

サムオブ井戸端話 #051「サムオブ振り返り(前編)~国民が聴くカバーアルバムと平井大~」

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

「サムオブ井戸端話」が2年目に入ったので、この1年の印象に残った記事を振り返ることに。前編では第1回目に語った「カバーアルバムは一体誰が聴くんだ?」という話から、音楽好きじゃない普通の人(=国民)にとってノイズにならないものとして好まれる音楽が今は求められていて、その象徴が平井大ではないかという話をしました。

 

カンノ:この「サムオブ井戸端話」がこの7月で2年目を迎えます。

YOU:そうなんだ。

カンノ:この記事がアップされるころには1年経っています。なので、今回は「あのときにあの話したけど、その後どう思ったか?」みたいな振り返り回をやれたらなと思っています。まず第1回なんですけど、僕から「一体誰がカバーアルバムなんか聴くんだ?」っていう話をしました。

オノウエ:ずっとカバー曲の話してるじゃねえか(笑)

カンノ:その記事は「一体誰がカバーアルバムを聴いているんだ?」という話をしたんだけど、カバーアルバムを聴くのって多分、普通の人なんだよね。

YOU:普通の人って?

カンノ:言い方を変えると、音楽好きはカバーアルバムは聴かない。

オノウエ:普通の人って特に熱心な音楽好きじゃない人っていうことね。

カンノ:第1回の記事を上げたときにマキタスポーツさんが引用リツイートしてくれて。

カンノ:マキタさんがこのツイートで「国民」「消費者」と呼んでいる人ってちゃんと仕事勤めをして、自分の力で家族を食べさせて、休日はレジャーなどを楽しく過ごし、選挙に行かないという(笑)こういう方々、つまり普通の人たちのためにカバー曲は存在する、みたいなね。僕の解釈だと、たとえば流れてくるものが「全力少年」ってわかれば、スキマスイッチだろうがBENIだろうがUNCHAINだろうが、その人は「全力少年を聴いた」っていうことだからそれでOKっていう。

YOU:それを「聞いた」かどうかが重要っていう話だね。それってビンゴみたいな発想じゃん。あらかじめ決められた楽曲が書いてある穴をひとつひとつ開けていくみたいな。でもむしろ音楽が好きでちゃんと聴く側がビンゴ的な発想なんじゃないかな?たいていの人はそんなこと思ってない気もする。

オノウエ:それはそうかもしれない。

YOU:J-POPって「ノイズじゃない」ことが重要で。無音だと寂しいけど、凝った曲は疲れるみたいな。だったら無難なJ-POPが一番求められるというね。しかもその無難なものを求めるということが無意識に行われていることが、国民を国民たらしめている気がするな。

カンノ:僕がやっている『Radio OK?NO!!』というポッドキャスト番組で、「クイズ平井大 New or Old?」という企画があって、平井大さんの楽曲を2曲聴いて、どちらが新しい曲かを当てるクイズがあるんです。

カンノ:でね、平井大さんの楽曲って1曲1曲全部違うんですよ。タイトルとか。でも、全部一緒なの(笑)

オノウエ:全部一緒だね(笑)

カンノ:本人の楽曲のこだわり云々は置いといて、平井大的な何かを曲のなかで見つけることができればそれでOKみたいな。あのハスキーな声で「僕はボーイで君はガール」みたいなことを歌ってくれたらそれでOKなんだよ(笑)だから平井大自身が平井大のカバー的な再生産をずっとし続けてるなと思ったんです。

オノウエ:平井大とカバーがリンクする話ね。

カンノ:じつは平井大はカバー曲をずっと発表し続けていることに近いんじゃないかな。そこに変に凝ったアレンジなんかいらないし。

オノウエ:この前友人と話してて、彼はジャパニーズハードコアが好きで、いろいろバンドを教えてもらったんだけど、そういうバンドって型が決まってるんだよね。出てる音とか形とかだいたい同じなんだよ。で、平井大はそれを一人でやってるんだよね。平井大っぽいものを平井大が一人で作り続けてるんだよ。だから曲は違うのに全部同じっていう。それに近いんじゃないかな?

カンノ:国民はハードコアは聴かないけど、平井大は聴くでしょ。平井大は自分自身を「安定の平井大」として見せ続ける手法を取っているわけだから。

オノウエ:あと国民の話でいうと、好きなアーティストがいてそれを選んで聴いていることもあるかもしれないけど、そういうものがなければ適当にプレイリストを流してるわけでしょ。で、平井大はそのプレイリストから外れないために毎週のように新曲が掲載されるんでしょ。

カンノ:そういう商法だよね。

オノウエ:新着プレイリストに掲載し続けるわけじゃん。

カンノ:だから平井大が普通の人とか消費者とか国民と呼ばれる人たちにアクセスし続けてるんだよね。大衆に向けて。VaundyとかAwesome City Clubとかもそうなのかもしれないけどね、新曲のリリースペースと国民に向けた大衆性と自分のやりたいことのない交ぜの在り方で言ったら。でも平井大に比べたら全然足りないよ(笑)マジで毎週新曲が新着プレイリストに載ってたんだから。やっぱりそれはおかしな話だよ。

f:id:someofthem:20220720124257j:image

Radio OK?NO!! Podcast #050「2022年上半期カバーソング」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は2022年上半期にリリースされたカバー曲をクイズ形式で紹介する「2022年上半期カバーソング」特集(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #050「2022年上半期カバーソング」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:キリ番回ですね。110回。今収録しているのは6月の終わりです。ということで2022年も上半期が終わりですね。

上野:そっか~。

カンノ:もう下半期に入ってしまいました。あっという間ですね、2022年前半。ということでこれは昨年も行った企画なんですが、今年の上半期のカバーソングを振り返ろうと思います。

カンノ:よくよく考えたら上半期を振り返っているなら下半期も振り返るべきなんですが、すっかり忘れてましたね。

上野:アハハハハッ!

カンノ:なので今年の下半期も覚えていたらやります(笑)今回は「2022年上半期カバーソング」特集をやりたいなと思います。昨年同様、こちらもクイズにします。誰が歌っているかを答えてください。じゃあ早速やりますか。今年1月にリリースされたカバーアルバムです。昨年でいうとDEENさんがシティポップをなぞらえた衝撃のカバーアルバムをリリースしました。

カンノ:ただまだまだシティポップブームは続いています。また松原みきさんの「真夜中のドア~Stay With Me」のカバーが誕生しております。それを誰が歌っているのかを答えてください。それではお聴きください、「真夜中のドア~Stay With Me」のカバーです。誰が歌っているでしょうか?

(試聴)

カンノ:どうかな?ちょっと難しいかな?

上野:そうですね、僕はいつだってクイズをするときは正解できるかどうか不安で不安で仕方がないんですが…。

カンノ:クイズ企画、好きじゃないもんね。

上野:そうですね。なかなか自信をもって答えられないんですが、これは聞き覚えのあるサウンドと声。

カンノ:フフッ。

上野:そしてこのアレンジ!UNCHAINですかね?

カンノ:正解でーす!

カンノ:UNCHAINさん、1月19日にカバーアルバム『Timeless Communications』をリリースしております。この番組では第90回でも特集しております。

上野:カバーアルバムとしては4枚目ですか。

カンノ:なんか、「UNCHAINが真夜中のドアをカバーしたら?」っていう感じのカバーでしたね(笑)

上野:UNCHAINってひねるカバーとひねらないカバーってあるよね。これは全然ひねらなかったよね(笑)そのままバンドでストレートに来たよね。

カンノ:それでUNCHAINさんについていろいろ調べたんですが、4月に「もしもUNCHAINがあなたの曲をカバーしたら」企画をやってたみたいですよ。

上野:おぉ、まさに!

カンノ:プロアマ問わず応募できたみたいです。

カンノ:もう完全にUNCHAINはそっち側に行ったみたいです!

上野:そうだね(笑)

カンノ:「♯UNCHAINもしカバ」というハッシュタグをつけるみたいです。

上野:「もしツア」みたいだね。

カンノ:なんと160組も応募があったみたいですよ。

上野:160組か~(笑)これはもう結果とか出てるんですか?

カンノ:あっ、多分あります!

上野:アハハハハッ!そこまでしか知らないんだ(笑)

カンノ:僕はUNCHAINがやっていることの情報が欲しいだけなので(笑)

カンノ:では続いて、これも一度特集しました。氣志團が『All Night Carnival』というトリビュートアルバムを3月にリリースしております。

カンノ:これは参加アーティスト全員が氣志團の代表曲「One Night Carnival」をカバーしているアルバムです。これは記念すべき第100回の企画で浜崎あゆみさんの「One Night Carnival」を流しました。

上野:あれは強かった。あのツインギターのイントロは忘れられません(笑)

カンノ:あれは死ぬときの走馬灯で出てくるツインギターです(笑)そして「俺んとこ来ないか!」っていう台詞(笑)「氣志團が大好き!」って言ってました(笑)

上野:言ってたね(笑)

カンノ:今回はこのアルバムからもう1組紹介したいなと思います。これは誰が歌っている「One Night Carnival」でしょうか?

(試聴)

上野:これ半分くらいこじつけてオリジナル曲にしてるよね?

カンノ:フフッ。すごいよね(笑)

上野:イントロの謎なレゲエ調とか台詞にメロディがついてたりとか。

カンノ:知らないメロディが組み込まれてましたね。

上野:この台詞を逆に言わない感じとかバンドマンっぽいよね。

カンノ:「とにかくもう~♪帰りたくない~♪」

上野:その箇所、聴いたことないんだよな(笑)

カンノ:ビックリするよね(笑)さて、誰でしょうか?

上野:おそらくですが、WANIMAですか?

カンノ:正解でございます!

カンノ:青春パンクベースで、合間にレゲエ調となっていると。

上野:声がダブルで入っているのは特徴的でしたね。

f:id:someofthem:20220718102244j:image

 

『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。