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サムオブ井戸端話 #055「ライブMC論」(後編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

ライブMCについて議論を交わすサムオブメンバー。後編では演奏する音楽ジャンルによってライブMCの性質は変わってくる話や、何故かカンノメンバーがライブMCで悩んでいる全国のミュージシャンにアドバイスをしたりしました。前編は下記リンクから。

 

オノウエ:たとえば4人組バンドなら、それが有名なバンドじゃなければ個々のパーソナリティーとか見てる側はよくわからないじゃん。その状態で「自分はどういう人間なのか」を見てる側に伝える喋りをするってかなり難しいことだよね。たとえばカンノみたいにライブの構成自体も全部自分で考えて、喋り方や声量やパフォーマンスでどういう人なのか見てわからせることってバッチリできると思うんだけど、いわゆるバンド形態だとその辺りが難しそうだなって思うの。その場合どうすればいいか、カンノに論があれば聞いてみたい。

カンノ:バンドだったら一番の理想形は、そういう喋りをする担当がいるってことかな。「4人でやる」じゃなくて「担う1人がいる」ってことかな。

オノウエ:そうなると、1人は覚悟を持ってエンターテイナーを演じなくちゃいけないということか。

カンノ:そして基本はボーカリストだと思うけどね。で、その人がバンドのエンタメ方向の印象付けは決定するよね。

オノウエ:役割と覚悟だね。

カンノ:その役割を自分なりに「見つけた」という感覚があるかどうかだね。そこからMCの使命感が生まれるんじゃないかな。

オノウエ:たとえば3人組のバンドがいるじゃん。全員つまらなかったらどうすればいいの?

YOU:酷な質問だな(笑)

オノウエ:誰か一人面白いやつがいるとか、弁の立つやつがいるとかはなんとかなるじゃん。もう全員つまらないの(笑)でもこれって可能性としては全然ありえると思うの。

カンノ:その場合は1回型通りなMCをやったほうがいいかもね。そのときになにかちぐはぐが出ると思うんだよ。「このMCはしっくり来るな」「この喋りは自分の身の丈じゃないな」とか。そこで出てきたちぐはぐが個性の原液みたいなものだから、それをどう活かすかという考えがあれば面白くなる可能性もあるんだろうけど、そういう方向に脳を使ったことがないんだろうから難しいよね(笑)

オノウエ:マジでどこかの養成所みたいな話になってるな(笑)

YOU:ここまでライブMCについて普通のミュージシャンは考えねえよ(笑)たとえばゆらゆら帝国は3人とも喋りは苦手そうだよね。

カンノ:でもゆらゆら帝国の音楽性だったらべつに喋らなくてもいいんだよ。問題は3人組の青春パンクバンドで全員つまらなかったらだよ(笑)

YOU:それは最悪だな(笑)つまらくてもいいから、誰かチョケるムーブはやってほしいよね。

カンノ:でも本当に思うけど、音楽性に寄せたMCとか振る舞いは必要で、たとえば疾走感あるロックバンドなら「お前らノっていけ~!」みたいなことは言わなきゃダメだと思う。

YOU:なるほどね。

カンノ:「オーイエー!」「オーライ!」「ベイベー!」が言えなきゃダメだと思う。

YOU:いとうせいこうがヒップホップのライブで「Scream!」を「騒げ~!」に翻訳した話は有名だと思うんだけど、アジる文化は継承しているから、やっぱりどういうことを言うのかは重要だよね。

カンノ:だからやっぱりロックバンドは「オーイエー!」にどれだけ説得力があるかだよ。

オノウエ:ライブMCをしないヒップホップMCの人っているのかな?

YOU:どうなんだろう?

オノウエ:ヒップホップはそもそもステージでの喋りもひっくるめてヒップホップのステージって考えてる人は多そうだよね。

カンノ:自分のスタンスを話したりね。

オノウエ:そうそう。そもそもバックグラウンドが違うんだろうね。ジャンルが発生した背景とかさ。

YOU:言いたいことはあるけど手段がない人たちが安い機材で始めたのがスタートだもんね。

カンノ:ヒップホップのグループで喋んない人がいるっていうのはあるだろうけどね。

オノウエ:あと盛り上がってほしいというのがヒップホップにはベースである気がするね。全員でジャンプしたり盛り上がったり。じつはバンドってそうじゃなかったりするじゃん。

カンノ:「バンド真面目に聴け問題」は以前も話したね。

オノウエ:そうそう。MCに対する考え方と、「みんなどういう聴き方をしてくれてもいいからね」っていう許容のスタンスの話ね。

カンノ:バンドはガチガチになりやすいから。

オノウエ:特に俺らが高校のころに聴いていたゼロ年代系のバンドはそういう真面目な感じは多かった気がするね。最近のバンドは盛り上がれ系が多い気もするけど。

YOU:なんかMCで悩んでる全国のミュージシャンにカンノからアドバイスはある?

オノウエ:なんだよ、その質問(笑)

カンノ:えっと、これから大事なことを言いますね…

オノウエ:偉そうに答えるのかよ(笑)

カンノ:多分ね、スベることが怖いと思うんですよ。これは肩書き論でもあるんですけど、芸人は喋りでスベることはありますが、ミュージシャンのMCでスベるという概念は基本的にないと思って大丈夫だと思いますよ。

YOU:それはどういう意味?

カンノ:ウケてなくても、お客さんは「スベってるな」って思ってないので大丈夫です。

オノウエ:なんかめちゃくちゃ現実的な心持ちのアドバイスが出てきてビックリしたな(笑)

YOU:アハハハハッ!

カンノ:「たかがMC」と「されどMC」のラインがあるんですよ。お客さんは「たかがMC」と思って見てます。極端なことを言うと「大したことのない時間」みたいな。でも演者は「されどMC」と思っちゃって、変に重要視しちゃってるんです。お客さんと演者でMC観に食い違いが発生しちゃってるんだと思うんです。結局は「たかがMC」なんです。だからべつに何を言ってもいいんです。なんでもいいから喋ったことがキャラクターになるから。僕はこの前のリリパで決め打ちで喋ったところもあるけど、8割は反射神経だったから。オノウエ君にはライブの音源を聴いてもらったけど、僕の喋りヤバかったでしょ?

オノウエ:カンノの喋りはヤバかったね(笑)

YOU:アハハハハッ!

オノウエ:これまでカンノのライブはいろいろ見てきたけど、史上最大に喋ってたし、史上最大に早口だったし、史上最大に情報量多かったし、史上最大にMCの時間も長かった(笑)あれはヤバかったね(笑)

カンノ:で、どんなことを喋っていたかなんてお客さんは絶対に覚えてないんだけど、「なんか変だった」「いっぱい喋ってた」とかっていう印象は残るんだよ。

YOU:あ~、なるほど。俺もお客として見てたけど、たしかに「おかしなものを見てるな~」という印象はあるね(笑)

カンノ:音楽のライブでは「おかしいものを見てるな」でいいんだよ。それが印象に残るし。で、ちょっとでもおかしかったら「面白かった」になっていくから。

オノウエ:なるほどね。

カンノ:お客さんに実害を与えなければ(笑)

YOU:「俺は一体、なにを見ているんだ?」っていうのは印象に残るもんね。それが「おかしかった」「面白かった」になるのはよくわかる。

オノウエ:カンノはダメなMCってどういうMCだと思う?

カンノ:なんだろうな。「めっちゃ噛む」とか?

オノウエ:あぁ~(笑)

カンノ:「めっちゃ噛む」ってなにかを言おうとして言えなくて噛むってことじゃん。その言おうとしている言葉に熱量がないんだよ。

YOU:どういうこと?

カンノ:人って言いたいことを言うときは基本噛まないから。

YOU:おぉ、ヤバいね(笑)

オノウエ:なんか真理っぽいこと言ってきたぞ(笑)

YOU:カンノがフロイトっぽいことを言い出した(笑)

カンノ:噛んでるときは、その人の頭のなかに台本があってそれを言おうとしてるんだけど、緊張とかで失敗してるんだよ。

YOU:なるほどなぁ。

オノウエ:それはカンノの言葉を借りると、自分のキャラに合ってないことを言おうとしているってことになるんだ。

カンノ:肩肘張っちゃってるんだよ。そもそも「言おうとしている」時点でダメです(笑)

YOU:アハハハハッ!もう「オーガニックに生きましょう」みたいな話になってるから(笑)

カンノ:今のは極論だけどね(笑)でも自分のオーガニックさを知ることは重要ですよ。「自分の素の言葉は何なのか?」みたいなのは。

YOU:それはそうだね。

オノウエ:なるほどなぁ~。

カンノ:そこから派生したことを喋ればいいから。

オノウエ:よくある話だけどさ、バンドがレーベルや事務所の大人たちにMCをチェックされるみたいな話もあるじゃん。そういう制約でガチガチにされちゃうこともあるんだろうね。関わる人が増えると、周りの大人の数も増えてきて、いろいろ言ってくる大人も増えてきて、がんじがらめになるみたいな。

カンノ:それで萎縮しちゃってね。

YOU:噛むことがキャラクターにもならないの?

カンノ:それは周りのフォロー次第じゃない?まぁ、適切なフォローができるくらいの腕のある人はミュージシャンじゃなくて芸人になればいいと思うけど(笑)

オノウエ:結論は自分のキャラクターを理解したうえで、リラックスして喋りたいことを喋るっていうことがカンノのMC論ってことだね。

カンノ:あとお客さんは喋りなんて聞いてないって思ったほうがいいですよ。

YOU:それは大事な姿勢だね。

カンノ:だって僕がお客のとき、ミュージシャンが何を言ってたかなんて覚えてないもん。でも「なんか楽しかったな」ってことは残るから。それが重要。具体的なことなんかどうでもいいから。「楽しい風」とか「楽しげ」ってことが重要ですよ。結局は雰囲気ですから。

オノウエ:ライブの告知ってMCのときにするけど、あれって何の意味があるの?たしかにMCで喋ってたことなんてなにも覚えてないんだけど、だからこそ告知の意味ってなんだろうね。

カンノ:まぁ、型だよね。言わないと変だから。あれはお客さんへの直接の営業活動だよね。でもライブMC内でそれをやらなくちゃいけないから変な構造だよね。さっきも話したけど、この前のリリパでCDの告知を話すときに「CDを持ってきました。今日はリリパなので、なんと、特別に、えっと、定価で販売します」って言ったんだけど、これは肩書きが芸人だとつまらないけど、ミュージシャンだと「なんか面白げなことを言ってる」になる可能性があるから。

YOU:なるほどね。肩書きで基準を考えるのは大事だね。

カンノ:たかがミュージシャンですから。なので、全国のミュージシャンの皆さん、頑張ってください!

オノウエ:カンノが全国のミュージシャンに何故かエールを送ったので、この辺で終わりましょう(笑)

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Radio OK?NO!! Podcast #054「たとえ上手なOfficial髭男dism」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は比喩表現の多いヒゲダンの歌詞に注目した「たとえ上手なOfficial髭男dism」特集(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #054「たとえ上手なOfficial髭男dism」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:前々回ですね。「第5回北川岩沢クイズ」の最終問題でヒゲダンの藤原さんがゆずの北川さんと共作で曲を作ったという話をしました。

カンノ:今回は面と向かってヒゲダン特集をしたいなと。

上野:おっ、なるほど。

カンノ:じつはこの番組でヒゲダンのベタな曲を流していないんですよね。

上野:そうだね。

カンノ:ゆずと共作とか、二宮君のカバーとか(笑)あっ、ちなみに今日の最後の曲はまたニノのカバー流しますから(笑)

上野:かけたいからね(笑)

カンノ:何度もかけますから(笑)じゃあまずはヒゲダンのベタ。「ヒゲダンと言えば」な曲を聴きたいと思います。Official髭男dismで「Pretender」

カンノ:上野君はね、この曲があまり好きじゃないという。

上野:アハハハハッ!いきなりそんなこと言っちゃダメなんだよ(笑)

カンノ:上野君はヒゲダンはすごい好きですよね。

上野:好きですね。

カンノ:ヒゲダンのどういうところが好きですか?

上野:ポップスとして強度が高いよね。演奏も上手いし歌も上手いし曲もめちゃくちゃかっこいいし、どんどん進化していってるしすごいなと思ってますね。

カンノ:ではなんで「Pretender」だけ評価は低いの?

上野:えぇ~、う~ん、なんかああいうミドルテンポの失恋ソングが嫌いなんだよね。

カンノ:アハハハハッ!そもそもね(笑)

上野:なんでいきなりこんなことを言わされなきゃいけないの?(笑)

カンノ:まぁ、上野君はヒゲダンの楽曲面を主に注目していると思うんですが、僕は歌詞の面を注目したいなと。Official髭男dismさんは、なにかを分かりやすく例える歌詞が多いんですよ。

上野:ほぉ。

カンノ:なので今回は「たとえ上手なOfficial髭男dism」特集を行います。その例え上手具合をチェックしようと思います。「上手だな~」って思おうと。

上野:なんかヒゲダンを題材にしているだけで、切り口はほかの企画とそんなに変わらないね(笑)

カンノ:嘘?ヒゲダン大フィーチャー特集だよ。

上野:あなたは「面と向かってヒゲダンを特集します」って言ったけど、全然面と向かってないですよ(笑)ななめ45℃から回ってえぐってきてますよ。

カンノ:嘘?みんなヒゲダンって例え上手な歌詞がいいから聴いてるんじゃないの?「ヒゲダン良いよね!やっぱり例えがうまい!」

上野:そう言ったらみんな引いてくよね。「こいつとは話が合わない」って(笑)

カンノ:みんな!どこ行ったんだよ!?

上野:「例え」という切り口からヒゲダンを見てみようと。比喩ですね。

カンノ:そうですね。じゃあまずこの曲をお聴きください。Official髭男dismで「コーヒーとシロップ」

カンノ:こちらはインディーズ時代の楽曲ですね。会社員の日常の辛さをコーヒー例えしています。「すっかり甘くなって 苦さも感じなくなってしまったな」これは社畜化した自分ですよね。ブラック企業に慣れた自分の例えですよ。ただ、もっと例えられるかな。

上野:おぉ。ヒゲダンならもっと例えられると。

カンノ:たとえば「このカップのふちで僕は 今も飛び込む時をそっと待っている」という歌詞があるじゃないですか。なんだか自ら命を…みたいな風に思えますよね。ちょっとやりすぎ。そんな大袈裟なこと言わないでいいよ。

上野:インディーやメジャー1stくらいまでのヒゲダンは、そこまでスケールは大きくないよね。これも会社員の日常だし、もともとヒゲダンもメンバー全員サラリーマンだったというところから来てるから。

カンノ:この曲はその心情をコーヒーやシロップに投影しているんだけど、「ふがいなさのシロップを落として」っていう歌詞はさ、苦いコーヒーに甘いシロップを落とすわけだけど、「ふがいなさ」って苦いコーヒーのほうに普通は例えられるんじゃないの?逆じゃない?

上野:そこを逆にしたことでなにか妙を生んでるのかな?

カンノ:そういうのもあるかもしれませんね。

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

Radio OK?NO!! Podcast #053「フジロック2022クイズ」特集文字起こし(後編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は先日行われた『FUJI ROCK FESTIVAL'22』にまつわる4択クイズを出題した「フジロック2022クイズ」特集(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。

 

Radio OK?NO!! Podcast #053「フジロック2022クイズ」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

 

カンノ:では3問目いきましょう。

 

Q3 次の4組のうち、衣装にくちばしがついていたのは誰? ・Awich ・中納良恵 ・UA ・中村佳穂

 

上野:こういう問題がなんか出てきましたね(笑)「くちばしがついていた」?

カンノ:くちばしがついていたんです(笑)

上野:えぇ~?

カンノ:僕もギョッとしましたよ。

上野:どういう感じでついてるの?

カンノ:鳥をモチーフにしているんだけど、顔とか頭全体を覆う形で前に伸びてるの。ほぼ穴は空いていて、顔は見れる状態なんだけど。

上野:頭全体を覆うものが前に伸びていて、それがくちばしっぽくなってるんだ。それは結構くちばしだね。

カンノ:そうだよ。だって俺、「くちばしだ!」って思ったんだもん。

上野:これ、中村佳穂の衣装がすごかったという話は、これも文字情報で知ってるんです(笑)でもそういうタイプのすごさなのかな?Awichもくちばしって感じじゃないもんな…。エゴラッピンもやるかなぁ…?「流石にそのキャリアでやる?」って感じだもんな。いろいろ喋りながらカンノの表情を探ってたんだけど、全然変えないね(笑)

カンノ:表情は変えませんよ(笑)

上野:もう1個質問していい?ずっとくちばし?

カンノ:ずっとくちばし(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:ずっとくちばしだった(笑)

上野:そっか~。これは直感と僕の持ってる情報ですけど、中村佳穂さんで。なんとなく衣装がすごかったという話は聞いてるので、でもそれがなにが具体的にどうすごかったのかは知らないのですが、でもくちばしがついていたら間違いなくすごいので(笑)

カンノ:上野君の回答は中村佳穂さんですね。では正解の人の楽曲を聴きましょう。正解はこの人です、UAで「微熱」

上野:UAさんでしたか~。

カンノ:そのくちばしの衣装ですが、こちらですね。

上野:くちばしですね!これはくちばしです!これ歌いづらくないの?(笑)

カンノ:これで歌うのがプロですから。エゴラッピンは「くちばしにチェリー」と言いつつ、くちばしはついてないですね。

上野:くちばしもチェリーもついてない(笑)これは結構インパクトありますね。

カンノ:UAさんはROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAの枠で中納良恵さんとトータス松本さんと一緒に出られましたね。で、中納良恵さんは孔雀みたいな衣装ですね。

上野:ちょっと待って、、、あっ、なるほど。これはこれでインパクトありますね(笑)

カンノ:で、中村佳穂さんは羽や角が衣装でついてますね。こちらですね。

上野:これは角ですね(笑)

カンノ:ペガサス感があっていいですね。やっぱり歌手ってそうなってくんですね。

上野:なにもつけてなかったのがAwichだけなんだね。

カンノ:そうです。クイーンですから。では最終問題いきましょう。

 

Q4 次の4組のうち、GREEN STAGEに出ていないのはどれ? ・クラムボン ・折坂悠太(重奏) ・GRAPEVINE ・PUNPEE

 

上野:う~ん、本当絶妙ですね~。絶妙なところ選ぶよね~。

カンノ:だって問題を作るためにフジロック見てるから。「どれが悩むかな~」と思ってフジロックを見てるから(笑)みんなもそうやってフジロックを見てるんでしょ?「どういう問題がいいかな~」と思ってフジロック見たんでしょ?

上野:見てないです(笑)なんとなくクラムボンはGREENだった気がするなぁ。

カンノ:YOASOBIの代打ですからね。

上野:配信のタイムテーブル出るじゃん。そのときに「クラムボンはさっきまでGREENでやってたんだなぁ」って思った記憶があるんです。で、問題は折坂悠太(重奏)とGRAPEVINEなんですよ。

カンノ:PUNPEEは問題じゃない?

上野:PUNPEEはGREENだと思うな。で、折坂悠太(重奏)かGRAPEVINEなんじゃないかなと。ここの2択で迷っていますが、どっちなんだろうな?ともあれキャリア的なことを考えたらGRAPEVINEがGREENで、折坂悠太が別のところかなって気もするんだけど、GRAPEVINEのGREENがパッと想像がつかないんだよね。GREEN STAGEって緑に囲まれてるじゃないですか。そこでGRAPEVINEがやって盛り上がっている状態があんまり想像つかないというか、これで出てたら本当に失礼なことを言ってるんだけど(笑)

カンノ:アハハハハッ!GRAPEVINEは盛り上がる系もあるけど、聴かす系もあるからね。

上野:そうそう。聴かす系とかミディアムテンポ系のほうが多いイメージなんだよ。う~ん、どうしようかな…

カンノ:ちゃんと悩んでくれてるね。これはクイズを作った甲斐があるよ。やっぱりクイズはいいな。人の思考が見えるな。クイズが目的じゃなくて、「そのミュージシャンのことを私はこう思っています」という表明に、クイズを通すと自然となっていくな。

上野:違うんだよ、俺はそんな表明はしたくないんだよ!

カンノ:えっ?じゃあ小袋成彬についてはどう思いますか?

上野:いやいやだから、まぁ俺も「言葉遣いだな」とは思ったよ(笑)

カンノ:アハハハハッ!そうだよな!表に立つ者としての言葉の使い方だよな!

上野:それは置いといて(笑)

カンノ:これ大丈夫なのか?(笑)

上野:もう決めます!GREEN STAGEに出ていないのは、いろいろ言いましたが、とはいえキャリアを考えて折坂悠太(重奏)かなと思いました。

カンノ:GREEN STAGEに出ていないのはこの人でした。GRAPEVINEで「光について」

カンノ:正解はGRAPEVINEでした~!GRAPEVINEはRED MARQUEEでした。

上野:やっぱりGREENには映えない…

カンノ:いやいやいや(笑)そんなことはないだろ(笑)っていうことでフジロッククイズでした。やっぱり面白いですね。クイズを通して、そのミュージシャンをどう思うかっていうね。「誰がくちばしついてそうかな~?」とか「誰はGREENは出てないかな~?」とかさ(笑)その「ミュージシャン観」みたいなものがわかるから面白いよね。

上野:でも危険ですね。この遊びはよくないなと思いました(笑)

カンノ:では最後に、今回のフジロックCorneliusが出ましたね。Corneliusがめちゃくちゃよかったですね。

上野:あ~、そうですか。

カンノ:今回は単純にCorneliusの楽曲をかけて終わろうかと思います。Corneliusで「あなたがいるなら」

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

サムオブ井戸端話 #054「ライブMC論」(前編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

先日行われたカンノメンバーのアルバムリリースパーティーで、「以前のカンノならお客さんに対して絶対に言わなかった『前に出てください』という喋りをしていてビックリした」とオノウエメンバー。ある程度の型は決まっているが、そこまでの方法論が確立されていないライブMCに関してとことん話し合いました。

 

 

カンノ:私、4×4=16名義で先日アルバムのリリースパーティーを行いました。

カンノ:2人も来てくれましたね。どうでしたか?

YOU:最初にバンドセットをやって、そのあとに数の子ミュージックメイトさんのDJタイムで幼稚園児が歌う「勇気100%」でブチあがって(笑)

YOU:そのままカンノのヒップホップセットに入っていって、飽きさせない構成でよかったと思った。面白かったです。

カンノ:ありがとうございます。オノウエ君はどうですか?

オノウエ:かなりわかりやすくしてたよね。

カンノ:あっ、ちょっと恥ずかしいですね(笑)

オノウエ:以前のカンノだったら絶対にやらないことをいくつかやってたよね。特に印象に残ってるのは、ライブの最初のMCで「ライブでは守らなきゃいけないルールがいくつかあります。クスリをやらない、マリファナやらない…」とか言ってたじゃん(笑)で、最後に「一番重要なルールは一歩前に出てライブを見ることです」って言ってお客さんをステージの前のほうに来させたりしたじゃん。なんか、そういうことをちゃんと言うようになっていたのが「カンノも成長したな~」と思ってね(笑)

カンノ:そういうことを言うのは大事だなとやっと思うようになりました(笑)あのね、普通にライブを見に行ったメジャーアーティストでも「前に出てください」って言ってたの。で、メジャーアーティストでも「前に出てください」って言ってるのに僕がスカして言わないのはダメだなと思ったんだよ(笑)

YOU:なるほどね。

カンノ:「ヒップホップのライブは前に来て楽しむんだよ」みたいなことを言ってたの。でも、その言葉自体は僕の身の丈じゃないのよ。僕が言っても似合わない。そういうときに「ライブのルールはいろいろあります。クスリをやらない、マリファナやらない。でも一番守らなきゃいけないルールは前に来て見ることですよ、さぁさぁ!」っていう言い方が僕の身の丈に合った言い方だなと思ったんですよ。この遠回り具合こそが、その人のライブMCの個性なんじゃないかなと思うんです。

YOU:なるほどね。「前に来てください」って普通に言っちゃうのはダメなんだ。

カンノ:それはただの注意事項じゃん。その言い方を問われることこそが、その人のMC論じゃないかな。

オノウエ:はいはい。

カンノ:たとえばそれは告知や物販紹介にも表れると思うんです。そのリリパのときに僕が喋ったこととして、「CDを持ってきました。今日はリリパなので、なんと、特別に、えっと、定価で販売します」って言ったんです。

オノウエ・YOU:(笑)

カンノ:で、一人ひとりは失笑です。でもそれが重なると、なんとなく笑い声になるんですよ。

YOU:あぁ~、たしかに。

カンノ:そうしたら「この人はなんか面白いことを言ったんだな」っていう印象になるんです。

YOU:全体を通すと最終的にそういう印象になるのね。

カンノ:だから基本はストイック系のバンドじゃなければ、MCはちゃんと喋ったほうがいいと思います。なんか喋ったら「この人はこういう人なんだな」ってお客さんは勝手に思ってくれるから。僕らは同じ高校で軽音楽部でしたが、2人もそのときは人前でライブをやってMCをしてたじゃん。どう対処してた?

オノウエ:俺はできることならMCはしたくなかったね。喋りが下手だから。

YOU:俺は台本を作ってたね。

カンノ:えぇ!?偉いな!

YOU:あっ、覚えてない?卒業式直前くらいのライブかなんかで、普通に喋ろうとするとうまくいかないのはわかってるから、もう喋ること決め打ちでやってたよ。

オノウエ:へぇ~。

カンノ:どんなこと喋ってたか覚えてる?

YOU:ストーリーを作ってたの。たしかミドリカワ書房の「顔2005」のコピーを演奏する前に、「整形したいな~」とか言ってたのは覚えてる。

オノウエ:あぁ~。

カンノ:お前、偉いな!

YOU:やってたんですよ(笑)それはやっぱりミドリカワ書房の存在が大きいんですよ。あの人のアルバムは曲前にフリとなる、その曲にまつわることが題材になってるコントが収録されていたから。

カンノ:そこで「つなぎ」の重要性を理解するわけだ。

YOU:まぁ、それくらいだよ。俺もできたらMCはやりたくなかったから。

カンノ:ミュージシャンって基本、MCはやりたくないと思ってるよね。

YOU:でもチョケるMCをする人もいるよね。「どうも~!〇〇です!是非名前だけでも覚えて帰ってください!次はちょっと切なめな1曲です!」みたいな(笑)

カンノ:なに、そのマンガみたいな人(笑)

オノウエ:いや、いるよ。普通にいる。

カンノ:そのMCは仕方なくやってるの?

YOU:どうだろう…?そういう教科書なんじゃないかな。

オノウエ:横浜駅は路上ライブをやってる人が結構いるんだけど、路上ミュージシャンは結構そういうMCのパターンが多いね。多分それはなにかしらで見たMCの型とか、教科書的なものをそのままトレースしてるんだと思う。

カンノ:その型からエッセンスを抽出して、自分のMCにどう当てはめるかじゃないよね。

オノウエ:そこまでMCについて考えてる人のほうが少ないよ。「型通りやればいいじゃん」って思ってる人が多数だと思う。

カンノ:でも「型通りでいいしょ」だなんて、絶対にそんなことないからね!

オノウエ・YOU:アハハハハッ!

オノウエ:カンノはライブMCをやることの意識は最初から高かったよね。

カンノ:もちろん僕もいろいろ悩みながらやってましたよ。でもこの前のリリパでかなりライブMCは苦じゃなくなりましたね。さっきYOU-SUCKメンバーが「台本を作ってる」という話をしましたが、僕も似たようなところがあって、僕のライブにも「きっかけ台詞」があるんです。ヒップホップセットのライブのときに、DJの子に「ここでこういうことをMCで喋るから、このフレーズが出たら音をポン出しして」みたいな。それをほぼ全曲に指定していました。

YOU:それはすごいな…

カンノ:だから僕も台本を作ってるんですよね。

YOU:お前も作ってるのね(笑)あとMCが大事って思ってる人と、MCが大嫌いと思ってる人っているよね。

カンノ:でもMCが大嫌いって思ってる人は、大事さがわかってる故に背ているんじゃないかな?

YOU:でもMCがないほうがかっこいい人も絶対数はいるよね。

カンノ:あれでしょ、ポストロック系インストバンドでしょ?

YOU:ポストロック系インストバンドでめちゃくちゃ喋るようなMCは嫌だね(笑)

カンノ:そういうバンドが1曲終わったら「いやぁ~、今日はお足元が悪いなか来ていただき誠にありがとうございます、今日はね、ミニアルバムを持ってきたのでね!」とか言いやがったらさ(笑)

オノウエ:そいつは自分の性格とやってるバンドの空気感を大いに間違えてるよね(笑)

カンノ:「そんな喋りをしているのに、曲はストイックで超かっこいいのかよ!」っていう(笑)

YOU:たとえばNONA REEVES西寺郷太さんはMCでめっちゃ喋るじゃん。あのノリを残響レコード系のバンドでやられたらたしかに嫌だね(笑)

カンノ:単純に分けると、エンタメかストイックかみたいなね。だから自分のキャラクターとか、やっているバンドの空気感とかをどれだけ熟知しているかって大事だと思うんだよ。

YOU:たしかにカンノはそれを実践してるよね。

カンノ:その人の骨格とかキャラクターとか空気感とかでなにを喋るべきかが決まる気がしていて。3枚目の人が2枚目なことを言うとちぐはぐだし、2枚目の人が3枚目なことをやるのもちぐはぐだし。自分の身の丈、バンドの身の丈を踏まえたうえでどういうことを喋ったら75点なのかをちゃんとわかっているかどうかは重要だと思いますよ。

YOU:75点は合格点という意味だね(笑)

オノウエ:メタ認知が大事という話ですね。

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Radio OK?NO!! Podcast #053「フジロック2022クイズ」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は先日行われた『FUJI ROCK FESTIVAL'22』にまつわる4択クイズを出題した「フジロック2022クイズ」特集(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #053「フジロック2022クイズ」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:今回は先週行われました『FIJI ROCK FESTIVAL ‘22』配信もありました。見ましたか?

上野:所々見ました。

カンノ:僕も見たんですよ。なんで見たのか?クイズを作るためです。

上野:もう本当に、かわいそう(笑)

カンノ:嘘?俺は楽しいのに…?

上野:いやもう、目がバキバキで怖いんだけど…(笑)

カンノ:クイズを作りましたよ。ちなみにこの番組のクイズアカウントでもある「Quiz OK?NO!!」でも今週はフジロックに関する問題を出していました。「衣装で羽がついていたのは誰?」みたいなクイズを出してました(笑)

カンノ:ということでここでも今年のフジロックに関する4択クイズを出していこうと思います。「フジロック2022クイズ」特集です。

上野:ちょっと自信ないな~。金曜日はちょこちょこ見たんですけど、ぶっちゃけ土日はほぼ見ていないので。まぁ、どういう問題が出るかにもよりますが。

カンノ:今回は全4問の4択問題です。では1問目です。

 

Q1 フジロックの配信をしなかったのは誰?

踊ってばかりの国 ・七尾旅人 ・小袋成彬 ・ダイナソーJr.

 

上野:なるほど、こういう問題ですね。

カンノ:ほかの3組は配信しております。

上野:これは話題になってましたね。

カンノ:おぉ!流石だね。やっぱりフジロックは見てないけど、フジロックのニュースは知ってる男。

上野:すげえ嫌な現代人って感じだよね(笑)

カンノ:テキストでフジロックを楽しむ男。

上野:現場にはいないけど、ニュースサイトを見て叩く人だよね(笑)

カンノ:映像も見ないし現場にもいないんだけど、文字でフジロックを楽しむ(笑)

上野:嫌なやつにしないでください!これは現場で見た人のツイートが話題になりました。「今回配信オファーがあったんだけど断ったんだよ」みたいな。これは小袋成彬さんですかね。

カンノ:小袋成彬さんとの回答が出ました。では正解の人の楽曲を聴きたいと思います。正解はこちらでございます。小袋成彬で「Work」

カンノ:ということで小袋成彬、正解~!

上野:正解でした!

カンノ:ツイートが話題になりましたね。

上野:裏は誰だったんだっけ?

カンノ:スーパーオーガニズムだね。

上野:そっか。「そこを蹴って来てくれたみんなに聴いてほしい」みたいなことを言ったんだよね。

カンノ:「クーラー効いた部屋で聴く音楽じゃないんだ」みたいなね。

上野:そういう意味合いのことを言ったんだよね。

カンノ:そうそう。で、どう思った?

上野:アハハハハッ!いやいや、クイズをするだけで意見を求める場じゃないから(笑)

カンノ:クイズなんて取っ掛かりです。「あれはどう思った?」という話を表でやる(笑)

上野:やめとけ、飲み屋でやれ(笑)

カンノ:僕は「言葉遣いかな~」って思いました。

上野:お前はちゃんと言うのかよ(笑)

カンノ:じゃあ2問目いきましょう。2問目はこちらです。

 

Q2 次の4つのYOASOBI楽曲のうち、フジロックでカバーされなかったのはどれ? ・夜に駆ける ・群青 ・怪物 ・優しい彗星

 

カンノ:今回、幾多りらさんがコロナ陽性になってしまってYOASOBIはフジロックの出演を断念したんですね。ということを踏まえて、いろんなアーティストがYOASOBIの楽曲をカバーしたんですね。そのなかでカバーされていない楽曲はどれか。

上野:この番組でもよくYOASOBIのカバー楽曲を流したり話したりしてますよね。それこそ映像は見てないけど、なんとなく調べて情報はちょっと知ってたり(笑)

カンノ:ほら!また文字でフジロックを楽しんでる(笑)

上野:僕、一番最後の「優しい彗星」って曲は知らないんですよね。

カンノ:一番マニアックかもね。

上野:「怪物」は僕らの大好きなマーチンがカバーしていたかなって思うのですが。

カンノ:鈴木雅之さん、フジロック出られましたからね。

上野:多分やってんじゃないかな。それを考えると「優しい彗星」かなと。

カンノ:「夜に駆ける」や「群青」はカバーされてると。

上野:流石にそこはカバーされてるんじゃないかな。

カンノ:この2曲は紅白でも歌われましたからね。

上野:で、「怪物」はマーチンがカバーしていると。

カンノ:上野君の回答は「優しい彗星」と。では正解のYOASOBI楽曲を聴きましょう、正解はこちらでした。YOASOBIで「群青」

カンノ:ということで上野君、不正解~!

上野:「群青」だったんですね。

カンノ:「優しい彗星」はクラムボンが1コーラスカバーしたそうです。

上野:クラムボンがカバーしたんだ!それは聴きたかったなぁ~。

カンノ:YOASOBIがキャンセルになったところにピンチヒッターで入ったのがクラムボンだったんですね。そういう流れですね。で、「夜に駆ける」は中村佳穂さんがちょっと歌いました。これは映画つながりだね。細田守監督の『竜とそばかすの姫』で、中村佳穂さんが主役、その親友で幾多りらさんがそれぞれ声優をやられていました。その流れで「夜に駆ける」を演奏したと。メドレー的な流れのなかでやってましたね。で、「怪物」はなんとマーチン!

カンノ:マーチン、映像で見たんだけどさ、完全にMCがマーチンのディナーショーの営業みたいな感じだったんだよね(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:「このMC、フジロックじゃなくていいよ」って思った(笑)

上野:ロックフェスとかじゃないんだ、ディナーショーだったんだ(笑)

カンノ:あれはディナーショーの営業スタイルだったね(笑)あれは面白かったですね。

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

Radio OK?NO!! Podcast #052「第5回北川岩沢クイズ」特集文字起こし(後編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回はゆずの最新アルバム『SEES』の楽曲を聴いて、北川悠仁岩沢厚治のどちらが制作した楽曲なのかを当てる「第5回北川岩沢クイズ」(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。

 

Radio OK?NO!! Podcast #052「第5回北川岩沢クイズ」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:それでは第3問目です。ゆずで「イセザキ」

上野:これもシンプルなアコースティック曲ですね。

カンノ:ドラムレスですね。

上野:この曲で2人じゃなくて別の人が作曲していたら、どうなんだろう…?

カンノ:「その他」のパターンですね。第三者が作っていたり、2人が共同で作っているパターンも「その他」になります。

上野:この手の曲で流石に「その他」はないだろと思ったんだけど、ゆずの2人で作るパターンもあるのか…

カンノ:そうですよ~。ありますよ~。

上野:うわぁ、どうなんだろうな~。

カンノ:ちょっと引っ掛かるメロがありましたね。Bメロですかね。少しまくしたてるメロディが。

上野:そうなんですよ。あの感じってどっちもあるんだよね…

カンノ:あと歌詞が相当具体的な横浜の地名が出てきます。

上野:そうなんだよね。ただあのメロディは若干北川悠仁っぽい気がしていて、あと2番のAメロの歌詞で「おばあちゃん」って出てくるじゃん。このメロディに「おばあちゃん」っていう歌詞が若干乗れてないんだよね。

カンノ:たしかにちゃんと乗っかってはいないね。

上野:ちゃんと乗っていないけどこれでいくっていうのは北川悠仁感があるんだよ。

カンノ:はいはい。

上野:ということでこの曲は北川悠仁だと思います。

カンノ:「北川悠仁」ですね。正解は、、、「岩沢厚治」でした!

上野:うわ~!

カンノ:ブチ上がる~!一気に元気出た~!

上野:3問目でミスったなぁ~。

カンノ:人の間違いはやっぱりテンション上がる!

上野:そんなこと大声で言わないでいいです(笑)

カンノ:こちらは岩沢さんでございました。たしかにこれは悩むかもね。

上野:どっちもありえそうだよね。

カンノ:こんなに具体的に歌われると、思い出込みの共作で作ってそうだよね。ただこれは岩沢さんのセンチメンタル。

上野:これはやられましたね。

カンノ:では最終問題いきましょう。ゆずで「RAKUEN」

上野:この曲はゆずじゃないです!

カンノ:デジャブだ。さっき聞いたぞ(笑)

上野:この曲はメジャー1stのときのヒゲダンです!

カンノ:アハハハハッ!なるほど。じゃあ「ヒゲダン」って答えにしますか?(笑)4択目(笑)さぁ、誰ですか?

上野:これこそわからないなぁ。今までの問題はどちらかが作ってるじゃないですか。これはどっちかが作ってるのかな?

カンノ:「その他」はまだ出てきてませんからね。

上野:それこそ2人の特色じゃない感じがするんだよなぁ。

カンノ:主旋律も交互だもんね。

上野:ここまでアレンジをゆずっぽくしないで、2人の色が出ていないとなると、どちらかではなくて、別の人が入って作られた気がしますね。これは「その他」でゆずじゃない別の人が作った楽曲な気がします。

カンノ:なるほど。正解は、、、「その他」です、正解!

上野:お~、やった!

カンノ:で、誰だと思いますか?

上野:えっ?誰ですか?

カンノ:じつは、上野君、さっきなんて言いました?

上野:えっ?ヒゲダン、、、

カンノ:Official髭男dismのボーカルの藤原聡さんが北川さんと共作しているんですよ!

上野:お~!なるほど。

カンノ:だから僕、ちょっと鳥肌立ってました(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:この録音をちょっと巻き戻したらわかると思うんですが、僕引いてますから(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:「ここまで当てやがったよ!」って。あとで聞き直してみてください(笑)めちゃくちゃドンピシャです!

上野:お~、よかった!

カンノ:めちゃくちゃ冗談交じりで「ヒゲダンの1stっぽい」って言ってたけど、この曲はヒゲダンの1st提供曲ですよ!

上野:お~!

カンノ:超絶な正解ですよ!

上野:これは大正解ですね!

カンノ:やっぱりわかった?

上野:僕、ヒゲダンも大好きなんですが、その感じでわかりましたね。

カンノ:まさかヒゲダンというところまで当ててくるとは…

上野:メジャーデビューしてポップな曲が続いてくるころのヒゲダン感がすごくあったので。

カンノ:ヒゲダンって初期と今のモードだと結構違うもんね。

上野:今は結構スケールの大きい曲が続いてるからね。

上野:いやぁ、今日は気持ちがいいね!

カンノ:クイズを当てると気持ちがいいからね(笑)ということで今回はゆずのアルバム『SEES』からの問題でした。あのね、上野君がさっきから言っている「ゆずじゃない」ような曲がこのアルバムは多かったです(笑)っていうことで最後は僕らが大好きなゆずの曲を聴いて、俺たちのゆず観を取り戻して終わろうかと思います(笑)それではお聴きください、ゆずの初期の大名曲「境界線」

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。

サムオブ井戸端話 #053「サムオブ振り返り(後編)~ミュージシャンの"横のつながり"コミュニティ~」

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

「サムオブ井戸端話」が2年目に入ったので、この1年の印象に残った記事を振り返ることに。後編では「今話したけど話せる人がいない」バンドとしての54-71やSTAnの記事が読まれたことや、バンドの関係性話から今はバンド内で物語を育てずに横のつながりで個人個人でやりたい音楽をやる時代になってきているという話をしました。前編、中編は下記リンクから。

 

 

カンノ:54-71回は読まれましたね~。

オノウエ:あれはビックリした。未だに「54-71の話がしたい」と思う人っていっぱいいるんだね(笑)

カンノ:「令和4年に〇〇の話をしよう」シリーズは「見つけたっ!」って気分だよ(笑)

オノウエ:やってることはただの居酒屋トークなんだけど(笑)

カンノ:そこで話してることってmixiのコミュニティみたいなことだからさ。

オノウエ:本当にそこが絶妙だったと思うんだよね。54-71とかSTAnとか。

オノウエ:54-71とかSTAnの話ができる友達ってちょうどいないんだよね。「今話したんだけど話せる人がいない」のちょうどいいラインだったと思うんだよね。

カンノ:学生のころは話せたけど、会社ではそんな話ができる人がいないって感じだよね。

オノウエ:そうそう。ほかにそういうバンドっていないかな?

カンノ:MO’SOME TONEBENDERは?

オノウエ:モーサムは活動してるけどゆるめだもんね。

YOU:なんかしれっとnoteとかでゼロ年代のバンドとかをまとめたものを書くだけで「知らなかった!」みたいな反響はありそうだよね。

カンノ:やっぱり今こそゼロ年代ですよ。あとなんだろうな、ミュージシャンの関係性の話はまだ気になってるかな。

カンノ:でも昔ほど関係性にロマンはなくなった気がするな。バンドマジックってなくなったよね?

YOU:「バンドマジックはなくなった」っていう話は定期的にしてるけど、ちゃんと表にぶん投げていきたいね(笑)

カンノ:スタジオ入ってデカい音でバーンと鳴らして「このバンド最高だな」って思えている人がどれだけいるんだ?

YOU:『音楽』っていう漫画があるんです。映画化もされています。自分は映画を観たのだけど。

YOU:この映画はちょっとオフビートで好き嫌いも分かれるんだけど、スタジオに入って最初に音を出したときの気持ち良さしか描いてない映画だった。その感じが分かられなくなる瞬間が来るのかもしれないなって。初期衝動とかがどんどん分かられなくなるというかね。

カンノ:この前、久々に僕がやってるユニットの4×4=16(シシジュウロク)のバンドリハでスタジオに入ったんですよ。いやぁ、バンドは最高だね!

YOU:アハハハハッ!

カンノ:今後、僕はバンドの関係性で売っていきます!

YOU:今更ね(笑)なんかバンドの仲の良さは置いといて、ミュージシャンのコミュニティの話はよく言われている気がするな。

カンノ:いわゆる「横のつながり」っていうやつですね。

YOU:たとえばKing Gnuってそれが顕著じゃん。millennium paradeとか、メンバーのソロ活動とか。それって2010年代以降に言われてると思うけど。「このコミュニティでこういう役割をしているから、この楽曲で参加していることにエモさがある」みたいなことが前景化しているというか、SNSで関係性が見えやすくなっているから、それを前提にファンは情報を摂取している気がするな。たとえばそれは98-9年のNUMBER GIRLくるりスーパーカーみたいに、共通した市場があるものの、それぞれ独立したバンドとしての物語を持っている感じとは違って、彼らほどみんな売れてなくて、でも音楽で食えている人たちが横のつながりで切磋琢磨している感じというか。ちょっとヒップホップ的かもしれないね。バンド内で物語を育てていなくて、個人個人のやりたいことの結果というか。アプリを切り替えるみたいに、「今日はこのバンド、明日はこのバンド」みたいな感じでやっている人は多いと思うね。

カンノ:一個人がいろんなバンドやサポートをやってね。ジャンルも違えど。

YOU:で、全体としてはそれはすごく良いことな気がするな。それこそ会社勤めになったら定年まで働くことが美徳だった価値観から、1歩進んだというか。

カンノ:これは古臭い考え方なのは分かって言うけど、それはロマンがないなって思っちゃうんだよね。ミュージシャン自身の効率で動いてる感じが見えちゃう。それで「どこか当たればいいです」という匂いを感じちゃう。そういう人の音楽を聴いても楽しくないかな(笑)すごく職業作曲家の人の音楽を聴いてる気分になっちゃう。それが良いか悪いかだと思うの。僕は「この人はこういう音楽をせざるを得なかったんだな」と感じたいから。だから「なんでもいいんだ」って思った瞬間にガッカリするかな。「この人、いろんな場所に合わせて音楽できるんだ。つまんね」っていう(笑)そしてこの考え方はとても古いです。

YOU:そうだね。「俺はこのバンドにかける!」みたいな考え方はかつての古い考え方で、乗り越えるべき抑圧的なものとして言われそうだね。

カンノ:だからこの考え方の表明はもうあんまりしません(笑)

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