SOMEOFTHEM

野良メディア / ブログ / 音楽を中心に

O-nestでDJした時もさ、下のローソンに「We Are The World」がすげえ聞こえてたらしくて(笑)〜身内音楽DJ技術論〜

カンノ:自分の自主企画で身内音楽DJをやってもらいましたが、何かテクニック的なことはあるんですか?

数の子:それで言うと、繋ぎ方はあえて雑にやってるね。

カンノ:へぇ〜!

数の子:「上手さとかそういうことじゃないよ」という意味で。もちろん多少は考えるけど、きれいに繋ごうとかは思ってない。全部フェードアウトからのカットイン。

カンノ:全部(笑)

数の子:しかも身内音楽ってミックスが難しいから、曲終わりのフェードアウトか終わった後にカットインかだね。

カンノ:多分どの曲も拍手終わりだから繋ぎやすいですよね。

数の子:そうそう。2枚使いとか出来ないからね(笑)

カンノ:例えば別の学校の「夜空ノムコウ」の2枚使いとかどうですか?

数の子:可能だけど、それに意味は無いからね(笑)なんか、やるとダサくなるんだよ。ビートも無いしね。ベースも無いから意味も無いんだよ(笑)

カンノ:なるほど(笑)自分の企画に出てもらった時に、別の学校の「空も飛べるはず」合唱4連発をやってくれたりしたじゃないですか。

数の子:ギミックとして出来るよね。

カンノ:あれは前もって考えてやったんですか?

数の子:いや、俺は事前に決めてないのよ。その会場にいる人たちの世代とかで決めてるから。特に身内音楽って世代間違えたら伝わらないから。

カンノ:じゃああの時も、「空も飛べるはず」4連発を出すかは分からなかったんですね。

数の子:どうしようかずっと考えてて。皆が耐えられるかどうか。でも多分許容されるだろうと思って。カンノ君みたいにリアクションしてくれる人もいるし。最初の段階でリアクションしている人も多かったからイケるかなと思ってね。あれ、誰もリアクションしない中でやると本当にただの暴力だから(笑)

カンノ:YOU:アハハハハッ!

数の子:電車の中で騒いじゃってる人と一緒だから(笑)「うわぁ、早く降りないかな、この人…」みたいな(笑)それは考えるよ。

カンノ:数の子さんのDJはめちゃくちゃ評判良かったです。

数の子身内音楽って同じ曲のカバーが沢山あるから、天丼ができるんだよね。でも繰り返しすぎるとストレスになっちゃうから難しいよね。2回で終わらせるか、3回で終わらせるか…。

カンノ:違うギミックで持って行くかとか。

数の子:「3回目の曲は、2回目までとは違うニュアンスだからイケるか…」とかね。あと始まりや終わりもね。つかみは大事だから。身内音楽って結構どの曲でもつかめるから万能っちゃ万能だけどね。

カンノ:身内音楽のあの感じって、皆あるあるとして持ってますよね。

数の子:身内音楽のあの感じって皆分かるよね。日本の義務教育を受けた人は皆分かるんだよね。

カンノ:しかもそれを今、クラブやライブハウスで聴いているという違和感の楽しさはありますよね。この前の企画の時なんか、「世界に一つだけの花」がガンガンに下北沢THREEの前で流れてるっていう(笑)「この中に入ったら合唱団がいるんじゃないか?」ってお客さんに言われました(笑)

数の子TSUTAYAO-nestでDJした時もさ、下のローソンに「We Are The World」がすげえ聞こえてたらしくて(笑)

カンノ:それは何のイベントですか?

数の子:ヴェイパーウェイヴ系のイベントで。何か相性良いみたいなんだよね。俺、ヴェイパーウェイヴ界隈の人と結構前から相互フォローの人が多くて。

Disney Prince$$

Disney Prince$$

  • provided courtesy of iTunes


YOU:確かに。ドープなものとか、トラッシュカルチャー的なものと身内音楽って相性良さそうですね。

数の子:あとは懐かしさなのかな。ノスタルジー感。

カンノ:数の子さん、nestでやられてたんですね。ラウンジですよね。何で1階のローソンまで聞こえたんでしょうね。ノービートなのに(笑)

数の子:「音下げて」って言われたからね(笑)やっぱり良くも悪くも違和感なんだよね。普通クラブミュージックがかかる所で合唱がかかるとさ、「はぁ?」ってなるよね。嫌な人は本当に嫌っぽいんだよね。特に”音楽の力を真面目に信じてる系”の人に多い気がする。結構極端に分かれるんだけど、「すごい好き!」と言ってくれる人と、「意味分からない」と言う人と。

カンノ:「意味分からない」という人は真面目ですね。性格が良いか悪いかに分かれそうですよね(笑)

数の子俺、ちゃんとしたDJとかミュージシャンの人に結構ブロックされてるからね。

カンノ・YOU:アハハハハッ!

数の子:多分、正統派の人は俺の事を許せないんだと思う。

カンノ:傍流ですからね(笑)

数の子:飛び道具的なね(笑)オール巨人師匠みたいな人はアクセルホッパーみたいな人を許せないんだよ。エンタの神様みたいな奴は許せないんだよ。

カンノ:数の子さんってDJなんですか?

数の子:DJじゃないよ。それは「DJじゃない」っていつも答えてる。俺のDJなんて漁師飯みたいなものだからさ。素材の味でやってるだけだから。

カンノ:確かに、素材だけでかなり美味しいです(笑)