SOMEOFTHEM

野良メディア / ブログ / 音楽を中心に

Radio OK?NO!! 第16回「東京ソング」特集

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第16回の7月26日放送分、「東京ソング」特集をお送りします。

 

 

 

(1曲目、美輪明宏「東京」を流し、その終わりから)

 

上野:今日は曲名が「東京」の特集を行おうと思います。例えば「桜ソング」みたいなさ、アーティストが同じ曲名でいろんな曲を作るパターンってあるじゃないですか。で、「東京」って曲もたくさんあるんですよ。JASRAC登録されている曲だけでも224曲ありました。

カンノ:多いね。今日はその中から選ばれし曲をかけるんですね。くるりはかけますか?

上野:俺らの中の「東京」ソングのベタってくるりだよね。ほかにイメージある?

 

 

カンノ:バンド物語でいうと、上京してどうのこうのはよくあるよね。くるりもそうだけどさ。自分のこととして語りやすいよね。

上野:そうね。「上京物語」や「地方の人が思う東京」とかは結構あるよね。それで調べてみたら、「地方の人が上京してきた」ことでタイトルが「東京」の曲は多かったですね。

カンノ:そうだよね。東京に対する憧れと敵対心ね。

上野:複雑な感情があるよね。それでそのベタとしてくるりを流せばいいんだけど、今日は流さずに、次は長渕剛を流したいなと思います。

カンノ:あぁ~、でも上京のイズムだよね。

上野:そうそう。それを聴いてもらいたいなと思います、長渕剛で「東京」

 

 

上野:地方にいる人が東京に憧れはあるんだけど、出てきたら一抹の寂しさも感じて、決意もするみたいな。都会は人が冷たいけど、それをも背負っていく感じ。

カンノ:それを歌にするとなると「東京~!」と叫ばざるを得なくなるよね。そのフレーズに思いを詰めるしかないよね。

上野:田舎の人の温かみみたいなものから決別して、都会の人の冷たさに挑んでいくという感じじゃないですか。

カンノ:「田舎には帰らねえぞ」と。

上野:それで都会がコンクリートジャングルと表現されていたじゃないですか。んで、このコンクリートジャングル的イメージをこの曲が過剰にさせたのではないかと思っているんですね。それを聴いてもらいましょう、浜田省吾で「東京」

 

 

上野:もうこの曲って40年前ぐらいの曲なんですけど、東京ってこんな場所だったっけ?(笑)最初の歌詞が「路地の裏で少女が身を売る」ってさ、ほとんどゲットーだよね(笑)

カンノ:「東京」と書いて「ゲットー」と読ませる(笑)

上野:曲自体は煌びやかだよね。「東京」って曲名はさ、バラードやミディアムテンポの曲が多いじゃん。この曲は速くてかっこいいよね。でも歌詞は「プールサイド 寝そべる金持ち」(笑)

カンノ:アメリカのどこのことを言ってるんだろうね?(笑)

上野:さっきの長渕はさ、得体の知れないものへのイメージだったのが、浜省はそれがさらに進んじゃって悪い人たちしかいないイメージになっているという(笑)

カンノ:悪人だらけの街、「東京」(笑)

上野:僕らが「東京」という曲を聴くときって私小説っぽい曲のイメージがありますよね。自分の素朴さやリアルさとか。浜省は「虚構の東京」だけど(笑)

カンノ:その虚構に怒ってたね(笑)

上野:で、私小説だけではない「東京」の曲もあると思うんです。それで次かけたいのが、やしきたかじんの「東京」ですね。これは「東京」という曲だけど、関西弁がたくさん出てきます(笑)

カンノ:これも「虚構の東京」じゃん(笑)

上野:初っ端で関西弁が出てきて戸惑いますよ(笑)では、やきしたかじんの「東京」をお聴きください。

 

 

上野:この曲は構図が分かりやすいよね。

カンノ:大阪の「あたし」、東京の「あなた」という話ですね。

上野:大阪の女が東京の男を愛してしまった話ですね。

カンノ:それで分かれてしまった「あたし」は大阪にいる。「揺れる東京」ですよ(笑)

上野:これも「虚構の東京」だよね。

カンノ:シンガーソングライターの歌う「東京」と、作詞家が書く「東京」だと全く東京のイメージが変わってくるよね。

上野:そう考えると自分たちが学生の頃聴いていたのは、バンドやシンガーソングライターの「東京」だから、そうなると私小説になってくるよね。それがちゃんと作詞家、作曲家、歌手に分かれていると、いろんな東京像が見えて面白いよね。

カンノ:人に書いてもらった台本みたいなものだから、そのフィクションをどう演じるかってことだもんね。だってたかじんさんは女役をやってるんだから(笑)

上野:まずそこがねじれてるんだよね(笑)まぁ、長渕剛だと自分で書いているから私小説的になっていて、あの曲は2000年代後半の曲だから東京が染み付いたあとの曲なんだよね。浜省は80年の曲だから地方からの目線の東京が強いよね。

カンノ:長渕は東京が染み込んだ後、浜省は東京が染み込む前だね。浜省はマジのガチ。

上野:そのマジのガチが行き過ぎてウソになるっていう(笑)で、たかじんの「東京」は作詞家、作曲家が分かれているから、これはこれで一つのフィクションの物語になっているね。

カンノ:歌謡曲チックでね。

上野:今までは昔の「東京」を流してきましたが、ここからは最近の「東京」曲をかけたいなと思います。2019年の楽曲ですね。聴いてください、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEで「東京」

 

 

 

カンノ:これは…酷いなぁ(笑)

上野:酷くないよ!だってさっきの、やしきたかじんの「東京」と構図は同じですよ。主人公は女性で、東京の彼に憧れて。んで東京に行って、告白して、フラれちゃったのかな…?まぁ、それ以上は俺も分からないんだけど(笑)

カンノ:この曲、EXILEの2005年発売のバラードとかじゃないよね?

上野:アハハハハッ!イントロドンやっても分からなそうだよね(笑)

カンノ:「EXILE SUPER BALLADE BEST」とかに入ってないね?(笑)

上野:入ってない、入ってない(笑)

カンノ:知ってるものを聴いた感じですね。

上野:既聴感ね。

カンノ:空手の型の流れを見た感じというか(笑)ラジオ体操の流れをやってみた感じ(笑)これって時代の流れもあると思うんだけど、俺たちはびっくりするような音楽が好きだったりするじゃん。でも多分、今って音楽でびっくりしない方がいいよね。

上野:そうね。これは安心して聴けるよね。

カンノ:そういうのって大事だと思うんだよ。「東京をこういう風にギミックで使ってきた…!」みたいなのはいらないよね(笑)

上野:いらないんだけど、その中で単純に思うのが、「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」と「東京」って、アーティスト名とタイトルの食い合わせが悪すぎるよね(笑)

カンノ:そうだね(笑)「中目黒の物語かな?」って思っちゃうよね(笑)

上野:三代目 J SOUL BROTHERSって東京を知り尽くしてそうじゃん。この曲の歌詞で「東京より青い空 捜して 飛んで行きたい」って言われてもさ(笑)「あなた、東京の人でしょ?」感が。

カンノ:さっきの既聴感じゃないけど、何度でも聴けるって大事なんだろうね。

上野:ということで「東京」特集をお送りしました。最後の曲は「東京」最新曲をお届けします。2020年4月リリースの曲です。藤川千愛で「東京」

 

 

 

『Radio OK?NO!!』は毎週日曜25:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!

 

f:id:someofthem:20200730080935j:image