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Radio OK?NO!! 第18回「星野源一代記」特集(中編)

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第18回の8月9日放送分、「星野源一代記」特集の中編をお送りします。

 

 

 

上野:それでこの頃はSAKEROCKのフロントマン的見え方をしているのはハマケンだったんだよね。

カンノ:この頃はハマケンがスペースシャワーTVでレギュラー番組をやっていて、サブMCとか1コーナーみたいなところに星野源がいるって感じだったね。

上野:この頃の星野源は1コーナーに出てくる人って位置だったり、SAKEROCKでもフロントじゃなくて参謀の役割だったりしたよね。

カンノ:ドラマもちょい役でね。

上野:そうだったね。この頃は自分が目立っていくタイプではなかったと。で、もともと星野源はテレビやインタビューだと、一人っ子で、いじめられた過去があって、実は引っ込み思案で人見知りみたいなところがあって。これはありがちな話だけど、そういう人がリーダーとなってバンドを組んで、表には出ないけど参謀としているっていう(笑)

カンノ:あるあるだよね(笑)

上野:そういうイメージとして見られるし、まぁ型通りなポジションにいた人だったと思うんだよ。それでSAKEROCKって結成が2000年なんだけど、2010年にそれぞれが音楽の面でソロ活動を始めます。

カンノ:『MUDA』というアルバムを出す前ぐらいですね。

 

 

上野:その年にハマケンがCDリリースした在日ファンクの曲を聴いてみましょう。在日ファンクで「きず」

 

 

カンノ:2005年に「また来てね/京都」、2010年に「きず」ですが、圧倒的にこちらを商品にした感じがあるよね。

上野:ちゃんとしてるよね。

カンノ:金を取ろうとしてるよね(笑)

上野:ちゃんとした売り物を作ってね(笑)それで今回この特集をやることになって、昔の記事や歴史を辿っていくと、もともと在日ファンクって、「浜野謙太と在日ファンク」という名義だったんだね。結成自体は2007年なんだけど、アルバムをリリースする年に「在日ファンク」に改名してるんだよね。

カンノ:アルバムを売っていくというタイミングで改名だったんだね。

上野:つまり本気ってことだよ。

カンノ:それで今も続いてるしね。もちろん楽曲にユーモアは含んでいるけど、マジ感は強いよね。

上野:自分のバンドとしての自負とかね。それで在日ファンクの1stの曲名を見ているとさ、懐かしいなと思うのが「ダンボール肉まん」ね(笑)そんな事件あったよね。

カンノ:事件としてあったし、この「ダンボール肉まん」ってSAKEROCK時代からあった楽曲で、余興的にサンプラーを使った”押し語り”で演奏していたんじゃないかな。だからSAKEROCKの名残は在日ファンクの1stではまだあるんだよ。SAKEROCKで培った飛び道具的動きを在日ファンクで本気に昇華しに行ってる感じ。それが今でも続いていると思う。

上野:ハマケンと星野源の対比を話しておりますが、ハマケンはこちらに行ったと。それで星野源はどうだったのか、聴いてもらいましょう。星野源で「ただいま」

 

 

カンノ:これは良い対比だね。

上野:皆が知ってる星野源だよね。

カンノ:ハマケン vs 星野源が良い感じに出てるよ。これはね、解散するね(笑)

上野:一方はホーン隊を従えて、マイクパフォーマンスをバンバンやる人じゃん。星野源はアコギ1本ですよ(笑)分かりやすいよね。

カンノ:しかもそれが同じ2010年なんだよね。『在日ファンク』と『ばかのうた』ですね。

上野:この曲はしっとりしてるから対比として良いよね。

カンノ:あと『ばかのうた』って細野晴臣主宰のデイジーワールドからリリースされてるんだよね。

上野:そうそう。その理由も細野さんから「歌ってみたら」と言われたのがきっかけで。

カンノ:それでこの曲は細野さんとの共作だもんね。作曲が細野晴臣で。んで、アルバムの特典映像とかで見たけど、それに英語詞を付けるっていう攻めの姿勢が垣間見えるのも野心家らしくて良いじゃないですか(笑)

上野:そういった細野晴臣の強烈なバックアップを受けながらソロデビューをするわけですよ。

カンノ:「星野源 vs ハマケン」は「細野晴臣 vs JB」ってことですね(笑)神々の対決だ!

上野:確かに面白い対決だね(笑)そして翌年、2011年にSAKEROCKの『MUDA』というアルバムが出ます。そしてその年の年末にベースの田中馨さんがバンドを抜けます。脱退して、3人体制になりました。それでその体制があんまり上手く稼働しなかった。

カンノ:『MUDA』をリリースした直後に東日本大震災とかあったりして、ライブ活動とかが上手くいかなかったとかもあるよね。

上野:それで星野源はソロアルバムを作っていくと。後々ブラックミュージック方向やR&B方向に行くんだけど、そのアプローチの最初というのが、TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』のラジオジングルに”スーパースケベタイム”というラジオネームで、匿名でジングルを作って送ったら「なんだこのエロい音楽は!」と大絶賛を浴びて、採用されたと(笑)それをずっと黙ってたんだよね。それを何年か経ったあとにゲストで来たときに「僕なんです」とカミングアウトをすると。

カンノ:その選考会のときにサイプレス上野さんとかもさ、「コイツはエロいですね~」と星野源だって知らないから、ちょっと上から行く感じね(笑)

上野:ここで注目したいのは、今後自分がやろうとする方向性をTBSの宇多丸さんのラジオで出すっていう。上手いよな~(笑)

カンノ:いきなり自分の曲で出すんじゃなくてね。あとバナナマン日村さんの誕生日の歌で出すとかもあるよね。「SUN」の原型はここから出してるもんね。

上野:上手いよね~(笑)

カンノ:そっか、時系列的にはまだ2ndの『エピソード』ぐらいだもんね。フォーク期の頃からそういうアプローチはしていたんだ。

 

 

上野:それで翌年、2012年に1回目のくも膜下出血を起こします。その翌年、2013年にもくも膜下出血が再発します。

カンノ:3rd Album『Stranger』の頃ですね。

 

 

上野:そこから奇跡の復活ですよ。そして2015年にとうとうSAKEROCKは解散することになります。今まで話してきました、フロントマン2人の対比がありながら、メンバーも抜けちゃって、これ以上続けられないというところで、オリジナルメンバー全員戻して、1枚アルバムを作って楽しく終わろうと。

カンノ:そういう意味合いのSAKEROCKのラストアルバムですね。

上野:そのアルバムの表題曲をかけましょう。SAKEROCKで「SAYONARA」

 

 

カンノ:今、手元にアルバム『SAYONARA』のCDがあるんですが、このジャケットは象徴的だよね。さっき「浜野謙太と在日ファンク」って話をしたけどさ、これ完全に「星野源SAKEROCK」だもんね(笑)

 

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上野:1stの頃に目立っているのはハマケンで、坊主の星野源は端っこにいる図だったのが、最後は星野源が真ん中に来て、その両端にメンバーを置いているという。

カンノ:星野源という芸能人を囲んだ中学の同窓会みたいな写真だよね(笑)「源君にこうやって会えるの、嬉しいな~」みたいな(笑)

上野:本当だ、これ芸能人が来た同窓会みたいな写真だ(笑)

カンノ:ハマケンも最後はおばさんみたいになっちゃった(笑)

上野:着てる服の色が良くないよね(笑)

カンノ:暖色のセーターね(笑)

上野:それで眼鏡掛けちゃってるから(笑)

カンノ:星野源の強さが図らずも出てしまっているようなジャケットだと思いますね。でも一応はきれいな物語として終わっていきますね。

上野:そうね。それでSAKEROCKは解散します。これが2015年です。

カンノ:それで星野源の2015年がすごいんだよね。

上野:そうですよ。SAKEROCK結成の時は陰の存在だった星野源は、解散の時には将軍というか、自分のバンドということを表立って言える形にいましたよね。

カンノ:自分の城の感じだったね。それで、この2015年にアミューズに入るんですよね。

上野:そうですよ。この年に「今までみんな、ありがとう!」って(笑)

カンノ:解散ライブも「ARIGATO!」でしたね(笑)

上野:「俺はこれから一人で頑張るけど、みんなも頑張ってね!」と言って、早速アミューズに行きます(笑)

カンノ:「カクバリズムもありがとう!」と言って(笑)

上野:SAKEROCKを解散し、アミューズに行き、そして年末にはアルバムが出ます。

カンノ:『YELLOW DANCER』ね。このアルバム、超好き!

 

 

上野:よく言われる話だけど、この『YELLOW DANCER』が星野源が好きなR&Bやブラックミュージック方向のアルバムだと。

カンノ:スーパースケベタイムから始まった流れが一つの形になったと。商品にしたものがこれということですね。本当に分かりやすいよね。SAKEROCKを解散し、カクバリズムを離れ、自分の青春期を終わらせて、一流のビジネスマンを目指しアミューズに入り、そこで目指した目標が「国民を踊らせる」だからさ(笑)そんで『YELLOW DANCER』を出す!源も客も踊る!そして大事なのが、これから流す曲がアミューズの1発目だってことね!完璧だ!

上野:それでは皆さんに踊っていただきましょう、絶対皆さん知っている曲ですね。星野源で「SUN」

 

 

カンノ:ハマケンはJBだったけど、ここで星野源はMJ(マイケル・ジャクソン)を持ってくるんだよね。

上野:星野源が最初に出したエッセイ、『そして生活はつづく』(2009年)の一番最初のエッセイが、マイケル・ジャクソンのグッズがとにかくたくさん部屋から出てくるという話だったんです。だからソロデビュー前から好きだったということですね。

カンノ:この曲、実はドラマの主題歌だったんです。フジテレビ系の『心がポキッとね』というドラマの。

上野:どういうドラマだったんですか?

カンノ:いや、知らないです。視聴率もポキッとだったんでしょう(笑)だから曲だけ売れたっていう。

上野:珍しいパターンだよね。

カンノ:この曲がドラマ主題歌だったことなんてさらさら覚えていないっていう。星野源のことしか覚えていない。しかも主役が阿部サダヲ大人計画つながり!

上野:良さそうなドラマじゃんね。

カンノ:そのドラマは当たらずに、主題歌だけは聴かれ続けるというね。この曲で紅白初出場ですから。「恋」が出る前まではこの曲が代名詞だったわけだもんね。

 

 

上野:そう考えると不思議な売れ方をした曲だね。

 

 

『Radio OK?NO!!』は毎週日曜25:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!今週8月16日(日)では「スチャダラパーvsライムスター」特集をお送りします!