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Radio OK?NO!! Podcast #025「Radio OK?NO!! AWARD 2021」特集文字起こし(前編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は2021年にリリースされた楽曲に勝手に賞を授与させる「Radio OK?NO!! AWARD 2021」特集の文字起こし(前編)を掲載します。

 

Radio OK?NO!! Podcast #025「Radio OK?NO!! AWARD 2021」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

カンノ:もう年末ですね。じゃあそろそろアワードを決めちゃいましょう!昨年もやりました、「Radio OK?NO!! AWARD」です。この1年間で発表された楽曲に勝手に賞をつけてね。

上野:勝手に受賞させる回ですね(笑)

カンノ:昨年は誰が大賞を取ったのかもう忘れちゃったのですが…(笑)

カンノ:今日は「Radio OK?NO!! AWARD 2021」と題して勝手に賞を作りまして、まあ賞は今年のラジオで取り上げた企画から賞を主に作ってみました。

 

【BESTカバー賞】

カンノ:今年もたくさんのカバーアルバム、トリビュートアルバムがリリースされました。そのなかで「この1曲かな」というのを選んできました。それではお聴きください、DEENで「プラスティック・ラブ」

カンノ:シティポップというなよっとした感じというか、草食という言葉ももうあまり使われていないですけど、そこにガツガツ来たっていう(笑)DEENさんがシティポップ楽曲をカバーしたアルバムが出ているんですけど。

カンノ:近年、「プラスティック・ラブ」が氾濫してますからね(笑)

上野:本当に多いよね。

カンノ:このアルバムを聴いて思ったのが、「あっ、参戦してきたな」っていう(笑)

上野:この時代の曲を若い人が聴いて、若い感性でカバーするっていうのがシティポップブームであり、「プラスティック・ラブ」の正しいカバー解釈じゃないですか。

カンノ:若い人が時代を遡って「これいいな」と思ってその感性でカバーするってことだよね。

上野:だから、なぜなんだ…?

カンノ:アハハハハッ!その当時のシティポップブームの影響下にあった人が今更やるっていうね(笑)

上野:それが気になるよね。多分、やりたかったんだろうね(笑)

カンノ:「シティポップが来ている」ということをなにかで知ったんだろうね(笑)背景聴きじゃないけど、「なんか後ろにいろいろ感じられるな~」って聴きかたはやっぱ面白いですよね~。

 

【BESTプレイリスト拒絶賞】

カンノ:新しい賞ですね。

上野:なんか複雑そうだな(笑)

カンノ:たとえば今のDEENの「プラスティック・ラブ」は『シティポップ』というプレイリストに「入りたいよ~」と言ってるんですよ。そういう曲は今年とても多かった。「この曲、エモい方向で語られたいんだろうな~」とか「チルい曲として語られたいんだろうな~」とか「TikTokで使ってほしい曲として語られたいんだろうな~」とか。その曲の市場、マーケットが見える楽曲がすごく多かった印象の2021年だったんです。そのマーケットの一つの指標としてプレイリストがあると思うんです。ようはプレイリスト入りしたら聴かれるんですよ。ながら聴きができるから再生回数も伸びるんです。っていうことをすごく拒絶している曲を今回紹介したいんです。ようは僕がかなり好きな曲です(笑)

上野:なるほどね(笑)

カンノ:そういう意志が見えるというかね。そういう曲を紹介したいなと思います。普通は「プレイリスト賞」だけどね(笑)それを拒絶している曲を紹介します。Dos Monosで「A Spring Monkey Song feat. 崎山蒼志、SMTK、小田朋美)」

上野:この曲かっこいいよね!

カンノ:SMTKというのは石若駿さんというドラマーが中心で組まれたフリージャズを主としたバンドですね。

カンノ:小田朋美さんはCRCK/LCKSというバンドや、菊地成孔さんとFINAL SPANK HAPPYを組んでボーカルをやっております。今回の曲ではコーラスで参加しています。

カンノ:Dos Monosは3人組のヒップホップグループで、今回のこの曲はDos Monos楽曲のリメイク作品なんですね。で、Dos Monosは1回もラップしていません。元々の曲は「The Rite of Spring Monkey」という曲ですね。

カンノ:で、全編ラップしているのは崎山君なんですね。崎山君、超かっこいいよね!よし、崎山君が超かっこいいという話をしよう(笑)

上野:これはかっこいいよね。

カンノ:でもわかりやすく『ヒップホップ』というプレイリストやカテゴリーには入らないし、崎山君をフィーチャーするなら『Z世代の〇〇』みたいなプレイリストに入るかと言ったら、こんなのZ世代聴かねえよ(笑)

上野:たしかにね(笑)

カンノ:この曲を聴いて、どういう情緒になればいいのかさっぱりわからない。プレイリストってその人をどういう情緒にさせるかってことだと思うのね。

上野:このプレイリストを聴いたらどういう気持ちになるかってことね。

カンノ:効能表だよね。「こうなりますよ」っていう。「夏フェスでアガるソング」みたいな。で、この曲はなに?(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:あとこの曲は崎山君の扱いかたがすごく好きなんだよね。

上野:というと?

カンノ:一番最初に日村さんの番組に出てきたときの「五月雨」は、「うわ、こんな人いるんだ…!」という衝撃があったじゃん。

カンノ:それでメジャーデビューして以降はちゃんと良い曲を歌ってる感じでしょ。そうなると「良い曲」っていうカテゴリーに入っちゃってるのよ。その残念感は正直あるの。で、このDos Monosの曲はどうですか?良い曲なの…?(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:いわゆる「良い曲」とは次元が違うじゃん。

上野:「この曲はなんなんだ…?」だよね、やっぱり。

カンノ:言うなれば「邪悪」ってカテゴリーなんだけど、印象として。で、「邪悪」ってなに?(笑)

上野:そういうジャンルに捉われない自由さのなかで崎山蒼志が歌っているというね。

カンノ:で、Dos Monosと小田朋美とSMTKというのは同じカテゴリーには入るんだよ。そこに崎山君という異物が入るところだよね。崎山君というどメジャーの人が。その歪さがとても似合ってる。

上野:カンノはよく崎山君を「異物」って言うけど、それは俺からするとあの年齢特有のひりつきだと思うんだよね。思春期特有のやつだと思うんだけど。初期楽曲なんかからは感じられたじゃん。

カンノ:それがどんどんメジャーとかになって形作られていく、もっというと丸くなるってことだと思うんだけど。ただ「この速度で丸くなるの?早くない?」とは思ったけどね。それがここにきて取り戻す感じ。で、それを言葉にするとなると「プレイリスト拒絶」って言葉しか出て来なかった(笑)

 

【BESTブチギレソング賞】

カンノ:キレてる曲を紹介します(笑)

上野:曲がブチギレてるのね。

カンノ:「怒ってるな~」という曲ですね。それではお聴きください、RADWIMPSで「匿名希望」

カンノ:RADWIMPSが今年リリースしたアルバム『FOREVER DAZE』からの1曲でございます。

カンノ:まぁ怒ってますね。

上野:怒ってますね。

カンノ:RADWIMPSは今年、いろいろありましたからね。

上野:そういう怒りが出ちゃってるのかな。

カンノ:野田洋次郎さんもただ飲み会の写真を撮られただけですからね。

上野:アハハハハッ!

カンノ:ただ焼肉屋さんにいただけなんですけど。自身の誕生日会で焼肉屋で行って二次会はカラオケバーで酔っぱらって肩組まれているところを写真に撮られたんですよね。

上野:お前、めちゃくちゃ覚えてるな(笑)

カンノ:ロックインジャパンが開催中止になったことに対して怒りのツイートをしたあとにこのことが発覚して「お前が飲んじゃってるじゃねえか」と総ツッコミ喰らうってことに対しての怒りなんでしょうね。あとメンバーのギターの人が文春に不倫を撮られてね。すごくがっくりした写真が撮られてましたね。そういうことが大変なストレスだったということですよ。

上野:ものすごく野田洋次郎さんの気持ちを汲んでるじゃないですか。

カンノ:わかりますよ、俺もそんなことされたら嫌ですもん。だってただ自分の誕生会を開いただけですよ?

上野:そうなんだけど、なんかちょっと引っ掛かるんだよな~(笑)

カンノ:オリンピック前後に焼肉屋を貸し切っただけじゃないですか!これは是非、歌詞を見ながら聴いてほしいですね。それをトラップ調のトラックでラップしてると。気持ちよくブチギレてるよね。

上野:稀に見るブチギレですね。

カンノ:思ったのは、アーティストという人格をもつ人はこんなに怒りを表明できるんだなと思いましたね。俺たちにはそういうアーティスト性が足りないよ。こんなに怒れる?

上野:怒れないね~。

カンノ:いろんなバランスを取っちゃうよね。でもそんな小物は駄目。

上野:あと僕らはそこまで社会的になにかに晒される経験もないからさ。

カンノ:所詮そうなんだよ。だからこのラジオをどうせRADファンは聴かないからさ(笑)

上野:アハハハハッ!

カンノ:どうせ怒られないんだよ。「なんか1周してない?」みたいな怒りかたしないだろ(笑)

上野:来ないだろうね(笑)

カンノ:まぁ、ここまでにしときましょうね(笑)

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。