宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は2022年も大量に新曲をリリースしている平井大さんの新曲と過去曲を聴いて、どちらが新曲かを当てる「第2回クイズ!平井大 New or Old?」特集の文字起こし(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。
Radio OK?NO!! Podcast #032「第2回クイズ!平井大 New or Old?」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!
カンノ:じゃあ第2問目いきましょう。2問目は「Queen」対決です。
上野:「Queen」対決?
カンノ:これは2曲とも、タイトルに「Queen」が入ってるんですね。それはどちらが新しい曲なのかを当ててもらえたらと思います。じゃあまずこちらです、平井大で「King & Queen」
カンノ:どう思いましたか?
上野:えっと…どう思いましたか?(笑)難しいよ(笑)でも、僕ら的にはちょっと懐かしさのあるトラックかなと思いました。
カンノ:まぁ、懐かしい感じも新曲で来る可能性がありますからね。
上野:だからこのクイズ、原理的に勢いでしか解答できないんだよ(笑)
カンノ:たとえばトラップっぽいトラックも少し懐かしい場合もあるし、新しい感じで出る場合もあるけど、それが平井大だともう本当に分からなくなるよね。
上野:この曲中にある「トゥルトゥルトゥルトゥル…」みたいな音もさ、僕らが大学生くらいのときに、こういうギミックがあってクラブで盛り上がるようなトラックを作る人ってたくさんいたじゃん。だからその観点でいうと懐かしいんだけど、曲は全然トラップでもないし、ちょっと難しいんだよね。
カンノ:じゃあもう一方の「Queen」楽曲を聴いてもらいましょう、平井大で「Summer Queen」
カンノ:じゃあヒント出しましょうか。
上野:おっ、いいですか?
カンノ:「King & Queen」は「僕がキングで君がクイーンで、人生を共に歩んでいこう」みたいな曲です。で、「Summer Queen」は「君はサマークイーンで、2人で人生を歩んでいこう」っていう曲です(笑)
上野:なんにもヒントになってない…!
カンノ:それは大さんに言ってください(笑)
上野:だから要するに、同じ曲だね。同一の曲だから、古いも新しいもない(笑)
カンノ:でもどちらかが新しいんです。
上野:これも難しいけど、なんか「Summer Queen」が新しい気がしました。
カンノ:なるほど。理由は「なんか」って(笑)
上野:いや、強いて言うなら「King & Queen」のほうがトラックの感じがちょっと前に思えたかな。で、「Summer Queen」は時代感が関係ない空気というか。それで「Summer Queen」が新しいかなと思いました。
カンノ:正解発表です。この「Queen」対決、最新は「King & Queen」でした。
上野:あ~、そうですか…
カンノ:ありゃ?これも全然悔しくなさそうですね?
上野:『Radio OK?NO!!』でクイズ企画、いくつかやってるけどね。これは全然悔しくないね(笑)
カンノ:めちゃくちゃ単純なことを言うと、夏の連続リリース以降の曲だから、夏っぽい曲が新曲なわけがない(笑)
上野:「Summer Queen」はいつ頃の曲?
カンノ:2015年のアルバムに入ってますね。
カンノ:平井大さんってサーフミュージックとか、夏っぽい楽曲とかで出てきた人だから、そこがベタなんだよね。
上野:今みたいな取り上げ方をされる前だね。
カンノ:そうそう。「夏」をフューチャーした曲って、昔の平井大のベタなんだよね。
上野:そっか、平井大はサーフミュージックから出てきた人っていうのはそうだね。
カンノ:だから夏を前面に出してくるのは、基礎中の基礎みたいなことなんだよ。で、ちなみに、平井大さんは「Island Queen」という曲も出してます。
上野:その曲はどういう曲なんですか?
カンノ:「君はアイランドクイーンだから、一緒に人生を歩んでいこう」です(笑)
上野:アハハハハッ!
カンノ:じゃあ最終問題です。「日程」対決です。言うなりゃ「カレンダー」対決かな?日程を表す曲ですね。そんな2曲ですね。それでは最初の曲はこちらです、平井大で「Holiday」
カンノ:どうですか?
上野:絶妙にサーフ感もあるし、けどトラックは今っぽく聴こえるし、えっと、お手上げですね(笑)
カンノ:まあまあ(笑)ではもう一方の楽曲を聴いてみましょう、平井大で「Anniversary」
カンノ:さぁ、どうでしょうか?個人的にはこの問題が一番難しいかなって思ってます。その理由、一方は新曲です。もう一方は2020年の曲です。えっと、どっちも新曲みたいなものです(笑)
上野:普通に考えたらどっちも最新作だよね(笑)
カンノ:でも2020年の平井大は古い、古い!
上野:あの、2曲目のほうのタイトルなんだっけ?
カンノ:「Anniversary」です。
上野:もうタイトルも全然覚えられない…(笑)
カンノ:まぁ、結婚ソングみたいなものかな?
上野:この曲は結構普遍的なJ-POPな気がするね。
カンノ:そうですね。
上野:えっと、1曲目はなんでしたっけ?
カンノ:「Holiday」です(笑)
上野:こっちのほうが(笑)、アレンジとかを聴いてみても今っぽいのかなと思いますね。
カンノ:「Anniversary」のほうが普遍的すぎると
上野:ただ「Anniversary」みたいな曲って、こういう売れた人って一回絶対どこかのタイミングでやるんですよ。それがいつなのか?このカードを自分のキャリアのどこで切っていくのか。
カンノ:コブクロとかもやったよね。
上野:そうそう。
カンノ:J-POPで生きていくことを決めた瞬間の顔をしたときの曲でしょ?(笑)
上野:そうそう(笑)平井大さんって今の感じの人気になったのっていつなんだろ?
カンノ:何年だろう?でも冗談交じりで「Mr.プレイリスト」って言ってるけど、新曲をバンバン出し始めたときくらいじゃない?それがサブスクのプレイリストに入ってきて、それでたくさんの人が聴くようになった、みたいな。これは最後に喋ろうかなって思ってたんだけど、平井大さんってサーフミュージック性が薄れたタイミングで売れたと思うの。
上野:あ~、なるほどね。
カンノ:それってとても批評的だなと思うの。
上野:たしかにね。今この質問をした意図として、「Anniversary」ってちゃんと売れたタイミングで切るカードだと思うの。っていうときに、2020年ってどれくらいの状態だったのかなって。
カンノ:2020年は連続リリースはやり始めてるね。
上野:なるほどね。じゃあ2020年に「Anniversary」カードを切ってもおかしくはないね。
カンノ:2020年はおかしくないと思う。だって2022年と2020年って本来変わらないもん(笑)
上野:アハハハハッ!たしかに、「つい昨日」みたいな話だもんな(笑)誤差なんだよな~。
カンノ:このニュアンスが「面白い」ってことは伝わってるのかな…?(笑)
上野:ちょっと難しいけど決めました。「Anniversary」のほうが新しい。
カンノ:なるほど。「Holiday」のほうが2020年の楽曲。だから紅白に出る出ないみたいなタイミングで「Anniversary」というカードを切るってことね。
上野:そうだね。紅白に出るタイミングでこういう曲をやると思う。
カンノ:なるほど…、正解です!!
上野:オー!!当たったら嬉しいね(笑)
カンノ:「Anniversary」が新しい楽曲で、「Holiday」が2020年に楽曲でした。さっきも喋りましたが、「夏の平井大」みたいなことって実は足かせになることもあるじゃん。色が消えるとか意味性が薄れることが売れていくことにつながる、その批評性だよね。それは思うところがありますね。大衆に受け入れられるってそういうことじゃん。サーフミュージック方向をやってると大衆に向かなくなるんだよ。
上野:それはそうだよね。サーフミュージックファンという全体のパイが決まってるからね。
カンノ:それってある種の内輪だからさ。もちろんそこの経済が回ることは全然喜ばしいことなんだけど。たとえば星野源がサブカル界隈から抜けることと同じですよ。
上野:そうだね。
カンノ:これも冗談で平井大さんのことを「平井大AI」って言ってるけど(笑)、そういうことを進んで受け入れることの重要性だよね。たとえばヒップホップミュージシャンがバラエティー番組に出るときは、そのヒップホップ性みたいなものは薄めたほうがいいんだよ。その層への目配せでしかないから。あと大衆からしたらまだ怖いし。だからピエロっぽく振舞えるのはやっぱり重要で。僕は平井大さんはそれに近いことをしているような気がしていて、そういう対象として面白いなと。興味深い方向で。また今後も平井大さんは新曲を出し続けるだろうし、新着プレイリストにも入ってくるでしょう(笑)もう新曲とかで「こういうアプローチしてきたか!」っていうのはないと思うんだよね。もう音楽的冒険はないと思うの。
上野:まあそうだろうね。
カンノ:その「”動かなさ”の動き」みたいなものを今後もチェックしていけたらと思います。まあすぐに「第3回クイズ!平井大 New or Old?」はやることになるでしょう(笑)
上野:驚異的なペースだ!
カンノ:それじゃ最後に最新の5曲のなかから1曲流して終わりたいと思います。平井大で「愛しき日々の真ん中で」
『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。