宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は「携帯電話について、J-POPはどう歌ってきたのか」という変遷を辿る「携帯ソング」特集の文字起こし（後編）を掲載します。（前編）は下記リンクから。
Radio OK?NO!! Podcast #035「携帯ソング」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします！
上野：とりあえずガラケーのところまで来ました。次はガラケーからスマホに変わるくらいのところ。そのときに携帯電話がどのように捉えられていたのかを次の曲で確認したいなと思います。それではお聴きください、RADWIMPSで「携帯電話」
カンノ：そのままのタイトル曲が来ましたね。携帯電話のあり方の話ですかね。
上野：この曲は2010年の曲なんですよ。
上野：そこがまだそんなに関係ないときだと思う。
カンノ：あ～、どっちもっていう時期あったね。本当に移行期だ。だからどっちもあるっていう。2010年だから、だんだんとTwitterが出てきて、mixiが衰退していってね。で、「携帯電話」ってタイトルが象徴的だと思うんだけど、2010年くらいはまだ「スマホ」を「携帯電話」って呼んでた時代だったよね。
上野：そうだったね。「スマホ」って言うのがちょっと恥ずかしいとき（笑）2010年くらいだとTwitterは新しいもの好きな人がやり始めて、一般層にちょっとずつ広まってきたかなっていう時期で。
カンノ：芸能人なんて全然Twitterはやってませんでしたよ。
上野：「炎上」って言葉もそんなに広まってないしね。
カンノ：あと企業がTwitterにまだ全然入り込んでないから。今はもうプロモーションだらけだからね。
上野：プロモーションもなかったし、タイムラインも本当の意味でのタイムラインだったし。ちゃんと時系列順に出てきた時代。
カンノ：「tsudaる」！
上野：アハハハハッ！もうインターネット老人会館だよ（笑）でもそのときなんだよね。たとえば携帯中毒とか携帯依存症とか子供が携帯をイジりすぎて親が心配になるとか、携帯電話が批判される対象になってたじゃないですか。この曲も「携帯電話をいっそのこと捨てられたら友達のことを気にしないで済むかもしれないけど」みたいな話で、対象が友達間なんだよね。SNSの不特定多数の世界じゃなくて。歌詞に「電話帳」って出てくるんだから。
カンノ：まだLINEがないからね。
上野：その後、RADWIMPSはSNS批判をする「匿名希望」という曲を作りますが（笑）
カンノ：このときの大人数の友達間の連絡をするのはLINEじゃなくてメーリスでしょ？
上野：メーリス…（笑）1通送るとみんなに送れるという便利なサービスね（笑）だからこのころはまだ牧歌的だよね。
カンノ：そっか、牧歌的という意味でRADWIMPSの「携帯電話」はこんなカントリーな曲調だったんだ！
上野：さっきからずっと「なんでこの曲はこんな曲調なんだろう？」ってずっと話してたけど、そういうことなのか（笑）曲の内容と曲調がずっと関係ないなと思ってたけど（笑）
カンノ：デジタルデバイスにまつわることを歌う曲調じゃない（笑）
上野：この曲は後々「牧歌的な時代だったね」と言われることを見越して作られた曲なんだ（笑）
カンノ：そういうことを見越せるから、RADWIMPSは頂点に立ててるんですよ！
上野：これが野田洋次郎さんの先見性なんですね（笑）で、ここからスマホの時代に突入していきます。で、スマホってもう電話じゃなくなってますよね。
カンノ：ほとんど電話しないもんね。
上野：そのスマホの万能感を歌った曲があるので、こちらお聴きください。西野カナで「スマホ」
上野：すごいよね、「携帯電話」って曲もあれば「スマホ」って曲もあるんだよ。
カンノ：”西野カナで「スマホ」”って言われたら、「西野カナのスマホ」のことでしょ？
上野：西野カナが持っているスマホの話になるよね（笑）そしてこのスマホに対する万能感、すごくないですか？「うちらスマホリック」だと。「困ったときにはアプリにアクセス」ですから。「何もかも全部スマホで解決」って自分から歌ってるよ（笑）だから携帯電話からスマートフォンに進化した結果、ここまで来るわけですよ。
カンノ：それをサウンド的には今のK-POPみたく歌うわけだ。英語の歌詞の歌い回しとか絶対意識してるもんね。
上野：さっきRADWIMPSの「匿名希望」の話をしたけど、今のスマホってわりと負の側面を取り上げがちだったりするじゃないですか。でもこういう全肯定もあったっていう。
カンノ：万能感ってここだよね。「困ったときにはアプリにアクセス MAP/Serch engine/Camera/SNS」ってところ。で、万能感を表すアプリとしてこの4つが出てくるのが2017年っぽい。「キャッシュレス決済」って出てこないもんね（笑）
上野：「キャッシュレス決済」もなければ「ブロックチェーン」もないしね（笑）でもたしかに歌詞で「PayPay」って出てきてもおかしくないもんね。
カンノ：「支払いOK!」とか歌ってそうじゃん（笑）今、西野カナの「スマホ」を作るならなんの歌詞が入るのかを考えるのは面白いね。
上野：ということで一番最初はポケベルで12文字しか打てなかったところから、すべてアプリで解決できるところまで来ました（笑）なので歌の世界から見る携帯電話の歴史を辿るのは面白いなと思いましたね。そしてこれからもバージョンアップされた歌詞は出てくるでしょうね。西野カナの「スマホ」のバージョンアップはたしかに聴きたいな。
カンノ：「違法アップロード動画を見なくてもTverがあれば大丈夫」みたいなこと歌うでしょ？
上野：たしかに（笑）「切り抜き動画はNGよ！」とかね（笑）なので今後もどういう曲が出てくるのかは追っていきたいなと思います。最後に「スマホは超万能」ってことに対して、もうちょっと上の世代。スマホとか使わない世代での解答はどうなのかを聴いてお別れです。さだまさしで「ガラパゴス携帯電話の歌」
『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ（？）、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください！お問い合わせはメール：radiookno830@gmail.com まで。
