宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は新生活に不安を覚える新社会人、学生さんに向けて音楽の力で励ましを送る「新生活応援！エールソング」特集の文字起こし（前編）を掲載します。
Radio OK?NO!! Podcast #037「新生活応援！エールソング」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします！
カンノ：4月になりました。その最初の回ですが、どうでしょうかね、この番組を聴いている人でも新社会人になったよっていう人や、新しく大学生になった人とか。上京された人もいるんじゃないですか？このコロナ禍で新生活を送るっていうのもなかなか大変じゃないですか。やっぱりこの番組、これから新生活を送る人を応援したい！
上野：なるほど（笑）
カンノ：ここに来て超ド直球企画をやります！「新生活応援！エールソング」特集です！
上野：応援ソングね。
カンノ：今日は僕たちが君たちを応援しますよ！
上野：本当にストレートに応援するの？
カンノ：しますよ。この番組は音楽番組ですから。音楽には人を励ます力がある。
上野：アハハハハッ！
カンノ：俺たちも人生の躓いたときに「これを聴いて元気になったな」っていう曲があるじゃない。それを聴いて「俺も頑張ろう」「私も頑張ろう」って思う人がいっぱい出てきてほしい。音楽の力に救われましょう！
上野：わかりました…
カンノ：じゃあまず「応援ソングと言ったらコレ！」ってやつを聴きましょう。ZARDで「負けないで」
上野：これはクラシック中のクラシックですね。
カンノ：やっぱりこれを聴いて皆マラソンを走りたくなる。
上野：そうだね（笑）
カンノ：あと人生をマラソンに例えたがる。
上野：はいはい（笑）
カンノ：やっぱり長い距離なのでへばるときもあります。そんなときは「負けないで」という給水ポイントを経てもらって（笑）
上野：辛いときはこの曲を給水ポイントとしてね（笑）
カンノ：でも意外とこの曲のAメロBメロ部分の歌詞はヘラヘラしてるんですよ。
上野：そうなの？
カンノ：「パステルカラーの季節に恋した」とかさ。
上野：えっ、そんな歌詞出てくるの？
カンノ：「ふとした瞬間に視線がぶつかる」とか。この曲ってもともと遠距離恋愛がテーマだったらしいんだよ。
上野：そうなんだ！
カンノ：「何が起きたってヘッチャラな顔して どうにかなるサとおどけてみせるの 今宵は私と一緒に踊りましょ」とかさ。イメージする「負けないで」の歌詞っぽくないんだよ。
上野：言われてみるとそうだね。あんまり気にしたことなかった。
カンノ：そこで急にサビで「負けないで もう少し 最後まで走り抜けて」になるっていう（笑）この部分だけを切り取って「マラソン頑張ろう！」になるんだよ。だから編集って怖いよね。全体通すとあんまり応援ソングじゃないんだよ。サビだけ切り取ると応援ソングになるの。で、それをメディアが喧伝したから普通の人たちは「応援ソング」という認識になったという。だから商品価値が別のところに転換したんだよね。
上野：そういうふうなものになったってことだね。
カンノ：ほら、「応援ソング」って商売じゃん？
上野：「応援ソング市場」ね（笑）
カンノ：この曲を「恋愛ソング市場」に置かなかったところが発明だよね。ほら、音楽ってビジネスだから売らなきゃいけないからさ。
上野：急に口調が変ったな（笑）
カンノ：そういう形でもってビーイングの長戸大幸さんはこの曲を売っていったわけでしょ？
上野：そういうの、やけに詳しいよな（笑）
カンノ：今日はこういった応援ソングを僕と上野君で互いに流していこうと思います。じゃあ僕が気になった応援ソング、いや、僕が落ち込んだときに聴いて励まされた応援ソングをね。
上野：なんだよその含みを持たせた言い方は…（笑）
カンノ：じゃあまずこの曲を聴いてください、DREAMS COME TRUEで「何度でも」
カンノ：この曲は以前、番組でも流しました。この曲は「うっせぇわ」特集で流しました（笑）
カンノ：あれ？今日って「マッチョソング」特集でしたっけ？
上野：違いますよ（笑）「エールソング」特集です。
カンノ：すみません、間違えました。「何度でも」は何度も聴いて励まされましたからね。僕もやっぱり1万回は何やってもダメなんですけど、1万1回目はたいてい成功してますからね。
上野：いやいや…（笑）お前、「うっせぇわ」特集でこの曲選んでるんだろ？（笑）
カンノ：あのさ、「励ましソング」と「苦しみソング」って表裏一体じゃない？（笑）
上野：ここまで励まされると辛いよね（笑）「そろそろ諦めさせてほしい…」みたいな。
カンノ：あと思ったのが、「歌がうまいって”圧”だな」って。吉田美和さんが大きい声でソウルフルに来られると「ちょっとやめて…」って思う感覚というか（笑）
上野：「もう負けさせてくれ」ってことも言えないくらいの”圧”でね。それを「何度でも」と何度も言われる感じ（笑）
カンノ：吉田美和さんが「何度でも！何度でも！何度でも！何度でも！」って1万1回言ってくるじゃん（笑）なんか思うんだけど、1万回やってダメな奴って1万1回やってもダメだと思うんだよね（笑）
上野：その人はきっと別のところに才能があるんだよ。
カンノ：本当にそうだよ。まぁ、この曲で励まされる人が大半ですよ。でもそこから零れる人のことを僕は意識したいですね。「この曲を聴いて励まされなかったなぁ…」という少数意見を掬い取っていきたい。
上野：じゃあ僕も1曲応援ソングを紹介します。高橋優で「明日はきっといい日になる」
上野：いいですよね、前向きになれる。
カンノ：歌の魔力について思うんだけど、「明日はきっといい日になるでしょう」ってすごく勝手なこと言ってるよね。
上野：アハハハハッ！本当に困っている人とか、本当に悩んでいる人って「軽々しくそんなこと言ってくれるな」って思うんだよね。
カンノ：だからこの曲で励まされる人ってじつはそんなに歌詞を聴いてなくてさ、高橋優の声とかメロディとかに気持ちよくなってるということだよね。そこに「明日はきっといい日になるでしょう」が座りの良い言葉として乗っかってるということでしょ。でも「明日はきっといい日になるでしょう」って言葉はさ…（笑）めざましテレビの最後の占いコーナーじゃないんだからさ（笑）
上野：あと気になる歌詞が、「どの出来事も君を彩る 絵の具になる 絵の具になるでしょう」 ってあって、まぁ良いこと言ってるのかもしれないけど、そんなときにそんな楽観的になれるのか？
カンノ：あと「絵の具になるでしょう」って例えの域を出てないからさ。本質を突いてないっていうね。例えってなにかをわかりやすく言うことじゃん。でもなにをわかりやすく例えているのかがわからないっていうかさ。「絵の具になるから、なんなの？」っていう。でも音楽は「ちょうどいい無責任さ」を伝えるくらいがちょうどいいんだろうなって気もするんだよね。そういう意味で”軽くする”曲なのかもしれない。それが高橋優の”説得力”なのかもしれない。それで大半の人を励ませるんだから。だってこの曲はちゃんとしたFMラジオの「エールソング特集」で確実に流れる曲だから。でもそこで流れる曲の本質ってなにかを考えたときに、”大衆の大半に刺さる曲”っていうのは”うまく本質を突かない”ってことだと思うんだよね。それがエールソングなんです！えっと、、、表層の部分を…
上野：お前、言葉を選んだけど結局そのまま言ったな（笑）
『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ（？）、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください！お問い合わせはメール：radiookno830@gmail.com まで。
