SOMEOFTHEM

音楽実感ブログ。主に「サムオブ井戸端話」と「SOMEOFTHEM OF PODCAST書き起こし」を更新。

【お知らせ】SOMEOFTHEMははてなブログからnoteへ移行します

いつも弊ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

 

この投稿をもちまして、SOMEOFTHEMははてなブログでの更新を終了し、来週からnoteへ記事をアップしていきます。

 

現在、段階的にnoteへ過去の記事をアップしており、はてなブログで非公開になっている公開から1年以上経過した記事は1本100円、年単位でマガジンとして3000円~4000円でお読みいただけます。

 

 

これまではてなブログでのご愛顧、誠にありがとうございました。引き続き、noteのほうでも何卒よろしくお願い致します。

 

                                                                                                                SOMEOFTHEM一同

 

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最後に、2025年8月29日に収録し、書き起こしも終えた【サムオブ井戸端話】の没テイクをここに書き残して、はてなブログでの更新をここに終了する。それではどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サムオブ井戸端話 #Outtake『平井大はAIだから存在という概念じゃないし、燃えないし、誰にも見えてない』

平井大SNSが気になって毎日見ているカンノメンバー。啓蒙ポストの危なっかしさを楽しんでいたが、平井大の啓蒙ポストに救われている人がいない可能性が大きく、そうなるとカンノしか平井大の啓蒙ポストを見ておらず、すなわち平井大のことを誰も見ていないし、曲もどれも同じでAIが作ってた気がするし、そもそもの平井大の存在について考えざるを得なくなりました。

 

カンノ:平井大さんの話がしたいです。

YOU:カンノはずっと観察してるよね。

カンノ:Xで急に出てきたポストがあったので、是非見てください。

「なんで不倫するか知ってる?

妥協で結婚するからさ。

見た目も中身も、人生を通してパーフェクトだと思える相手が現れるまでは結婚しちゃダメね。」

カンノ:これが急に出てきて、なんかすごいぞと思って、そこから毎日見るようになりました。

オノウエ:なるほど。

カンノ:今、収録してる今日のポストを見てみましょう。

「まあまあ、そんなカリカリせかせかせずに。

不安や怒り、ネガティヴなことばかりにフォーカスしてたらアナタの貴重な時間がもったない。

どっちにしろ人生の長さは決まっている訳だし、だったら幸せや喜びを、生き急ぐことなく、じっくりノンビリ味わった方がお得です。

 

#SlowandEasy

カンノ:なんだろう、人生は得か損かで決めてる人なんだと思いました。

オノウエ:うん(笑)。

カンノ:あとはこのポストですね。

「職場や学校に嫌なヤツがいる?なら感謝しないと。

というのも、そいつのおかげでキミの良さは更に際立つからさ。

さあ、今日も気分良く過ごそうじゃないか。」

カンノ:この人のポストは、ずっとこういうことを啓蒙しているんです。生き方の提示をしている。そして、その傾向がとても自分ファーストである。

オノウエ:自分ファースト(笑)。

カンノ:「悩んででも仕方ないじゃん。クヨクヨしないで、ほら、外に出てみなよ」みたいな。「もっと楽しく生きなきゃ」みたいな。そういうノリ。まず、そういうノリの人の音楽って聴きたいかな、という疑問があるんだけど。

YOU:やめておけ(笑)。

カンノ:この人のXは公式マークがついてるので、何文字でも打てるはずなんだけど、基本140文字に集約したことを書いていて、こういう啓蒙っぽいポストを140文字に集約すると、決めつけっぽい言い方になるよね。それによって危なっかしいことになる。Xで代弁者っぽくなるのはヤバいんだよっていうのを平井大をとおして思うというか。自分にストレスを与えてくるやつは害というものの見方を言い続けてるから。これって翻ると差別っぽくなるよね。

YOU:自分が悪いケースもあるっていうこと?

カンノ:というか、なにが良くてなにが悪くてなんてケースバイケースだし、0:100みたいなことがあんまりないからさ。

YOU:それはそうだね。

カンノ:自分は主人公、あとはモブ、みたいな感じに見えてしまう。それが自分ファースト的に思えてしまう。「これが敵である」と見なして人気を作っていくことに見えてしまう。というか、なんで代弁者っぽく振る舞うんだろうね。

YOU:SNS上では代弁者でいるほうが自分にとって得だからでしょ。それでインフルエンスしてるわけだし。

カンノ:でも、その反対にある危なっかしさに気付いたりしないかな?

オノウエ:平井大はマジでなにも考えていないでポストしているんだと思う。

YOU:俺もそう思う。

オノウエ:ただ一方で、平井大のポストで救われてる人って果たしているのだろうか?

YOU:それもそうだな(笑)。

オノウエ:「学校や職場で周りの人に合わせられない」とか「不倫報道とかどうでもいいし、逆に文春ってヤバくね?」と思っている人は一定いるとして、それに対する癒しを平井大に求める人っているのか?

YOU:アハハハハッ!

オノウエ:そんな人いない気がする。じゃあ、平井大は一体誰に対してポストしてるのか?

カンノ:俺が根本で思っているところってそこで、「平井大に引っかかっている」と思ってるのは俺だけなんじゃないか?つまり、平井大の話をしてるのは俺しかいないんじゃないか?

オノウエ:うん、いないと思う(笑)。

カンノ:この観点で平井大のことをしゃべってるのって俺しかいなくて、そうなると「あれ?平井大のことを見えてるのって俺しかいない…?」という不安に似た気持ちというか。

オノウエ:アハハハハッ!

YOU:怖い話になってるじゃねえか(笑)。

カンノ:収録時点(2025年8月29日)でいうと、Xで「平井大」と検索すると「炎上」って言葉も出るのよ。つまり、最初に紹介した不倫のポストは炎上したっぽいの。

オノウエ:平井大が炎上してるの!?

YOU:いや、まぁ、炎上するほどのものじゃないよね。

カンノ:なにも言ってないじゃん。で、それで調べてみたら「平井大が芯食ってるということではなく、なんとなくそういうことを平井大が言ってるのを気持ち悪がってるんじゃないか」というポストを見かけて、結構納得したんだけど。

YOU:フフッ。

オノウエ:俺も「平井大 炎上」で検索してポストを見てるんだけど、「平井大が炎上してるが、俺は平井大の声が好きだから嫌いになれない」っていうポストを見かけて。

カンノ・YOU:アハハハハッ!

オノウエ:どこの世界にもこういうファンはいる(笑)。

YOU:「あいつは〇〇だけど、××だから嫌いになれない」っていう構文はよく見かけるけど、平井大にも有効なんだね(笑)。

オノウエ:びっくりするよね(笑)。

カンノ:だからさ、俺はおもしろがってるわけですよ。でも、周りはちゃんとマジというか、もはや素通りしてる気分というか。だから「あれ?俺にしか見えてない…?」という。

オノウエ:平井大が炎上してるのを今この瞬間に知ったんだが、「なんで今まで知らなかったんだろう?」と考えると、平井大の炎上ポストって、発信力のある学者とか評論家とかインフルエンサーとかからツッコまれてもおかしくないじゃん。

カンノ:隙だらけのポストだからね。

オノウエ:でも、その人たちから誰も見つかってない。

カンノ・YOU:フフッ。

オノウエ:だから、勝手に燃えてるだけなんだよね。裏山で知らない間に火事が起きてて、朝起きたら鎮火してたみたいな。でさ、平井大を燃やして価値があるの?

カンノ:フフッ。

オノウエ:これが星野源なら話は別じゃない?

カンノ:めっちゃ別だね。

オノウエ:福山雅治だったら話は別だと思うんだけど、平井大は燃えないと思うんだよ。

YOU:アハハハハッ!

オノウエ:あと、本当に誰も平井大のことを知らなくて、カンノしか知らない。

カンノ:俺はこの数日、ずっとそのことを考えてた。

YOU:よくそんなことを抱えて生きてたね。

カンノ:こういった啓蒙ポストを午前中からお昼にかけて投稿してるの。

YOU:時間が決まってる(笑)。

カンノ:朝起きてポストしてそう。で、その内容がすごく飲み屋のおじさんっぽい。

YOU:そうだね。

カンノ:飲み屋のおじさんが後輩たちに滔々と説教臭く言ってる言葉を、午前中にポストしてるの。そこが気になる。

YOU:気になったんだ(笑)。

カンノ:ちょっとこのポストをご覧ください。

「幸せの価値観なんて人それぞれさ。

誰かと比べた途端に、自分の幸せを気付けなくなってしまう。

どんなに些細なことでも自分が幸せと感じたなら、誰が何と思おうとアナタは紛れもなく幸せな人だ。

大丈夫。ちょっと外に出てごらん?今日も太陽が気持ちよくて幸せよ?」

カンノ:これは午前8時18分のポストなんですが、気持ちの落ちた人をこの酷暑の外へ連れ出そうとしてる人なんだよ。

オノウエ:それでいうと、いよいよAIなんだと思う。

カンノ:でしょ?平井大なんて人間はいないんだよ。

オノウエ:本当はいないんだよ。で、AIと仮定した場合、AIが「考えないでいいよ」「悩まないでいいよ」というメッセージを1日1回、朝から昼にかけて送ってきた場合、人は感化されるかと言ったら感化されないじゃん。だってAIだから。だから、誰も読んでないんだと思う。

YOU:怖いよ~。

カンノ:ちょっとこの話の流れで紹介したいポストがあるので、ちょっと待っててね。全部スクショしてるから探さなきゃいけない。

オノウエ:お前が一番怖いよ!

カンノ:まずこちらのポストです。

「"みんながやらなそうなこと" をやるからこそ、そこに価値が生まれます。"みんながやらなそうなこと" は沢山ありますが、やる勇気がなかったり、周りの目が気になったりで、結局やらないんですね。とりあえずやってみてダメなら次に行けば良いし、上手くいけばそれはアナタの大きな価値に繋がります。」

カンノ:それに対するリプライがこちら。

「とても良いことを書いてくれていますね。本当に、何か仕事をしたいならすぐに始めるべきです。もしその仕事が気に入らないなら、他の仕事を探せばいいんです。でも、仕事をしながら「人から何と言われるかな?」なんて考えていたなら、決して前に進むことはできません。あなたの言葉、ちゃんと理解できましたか?

@hiraidai

カンノ:これ、インプレゾンビのリプライなんですよ。

YOU:インプレゾンビのリプライ!すごすぎる!

カンノ:これ、平井大の元々のポストもインプレゾンビにしか見えなくなるという。

オノウエ:完全にChatGPT同士の会話だもんね。

カンノ:「ヤバいものを見ている!」って思ったもん。

YOU:ヤバすぎる(笑)。

カンノ:AIだったんだな。

オノウエ:そうだよ。思想がないからAIっぽいんだよ。

カンノ:無思想な人の軽啓蒙はすごくAIっぽいよね。

オノウエ:本当にAIになってしまったんだな。

カンノ:いないし。

オノウエ:そう、いない。

カンノ:ボーカロイド

オノウエ:サーフィンをする肉体はあって、あとはAI。

カンノ:平井大はいませんでした。

SOMEOFTHEM OF PODCAST 第48回『夏の終りのハーモニー…?』特集(後編)

カンノアキオとオノウエソウによるSOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第48回は暑い時期も終わってきたので、井上陽水・安全地帯の「夏の終りのハーモニー」のカバーを聴いていたら…という『夏の終りのハーモニー…?』特集(後編)をお送りします。ポッドキャストと(前編)は下記リンクから。記事の最後にSOMEOFTHEMから重要なお知らせもございます。

 

 

オノウエ:では、続いての「夏の終りのハーモニー」のカバーをお聴きください。ケニー・ジェームス・トリオで「夏の終りのハーモニー」

カンノ:今日の企画、オノウエ君に捻り出してもらったんだなと思うと、悪い気持ちになってきた。

オノウエ:いやいや…(笑)。このケニー・ジェームス・トリオの曲が入ったアルバム名は『ジャズで聴く玉置浩二作品集』という。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:メロディがさっきのトーマス・ハーデン・トリオのときはピアノだったので雰囲気が違いましたけど、今回のはピアニカがメロディを吹いてるのかな。ちょっと夏休みの夕陽感があっていいですよね。

カンノ:それを30円で聴けるアルバムですね。

オノウエ:物で買うとそのくらいかもですが、サブスクで月額払えば聴けますので(笑)。

カンノ:俺、これの選曲プレイリストをあとで作るのか…。

オノウエ:お願いしますよ(笑)。ちなみにケニー・ジェームス・トリオの説明をしますと、ケニー・ジェームスという人はいません。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:この企画のために集められた日本人のジャズトリオで…。

カンノ:ループしてるよぉ~、嫌だよ~(笑)。

オノウエ:このトリオのプロデューサーが神山純一という人で…。

カンノ:同じ人が同じ企画をしてるよ~(笑)。

オノウエ:このトリオのピアノが美野春樹さん。ね、偶然にも同じ人がやってたという。

カンノ:この二人はなんかあれでしょ?そういうことで逮捕されてるでしょ?

オノウエ:いやいや…(笑)。でもね、いろいろ情報を調べても全然出てこないんですよ。

カンノ:存在しない会社をでっち上げてるみたいなことでしょ?

オノウエ:ペーパーカンパニーね(笑)。でもね、カンノ君、いいこと言いました。「この人たちはペーパーカンパニーかもしれない」というのは、次に流したい曲の答え合わせになります。

カンノ:えっ…?

オノウエ:ここでしゃべっても仕方ないので、曲をかけたいなと思います。

カンノ:ポッドキャスト番組だぞ、しゃべれよ(笑)。

オノウエ:いや、音楽を聴いてほしい(笑)。お聴きください、ティム・ハーデン・トリオで「夏の終りのハーモニー」

カンノ:今、ティム・ハーデン・トリオさんの「夏の終りのハーモニー」を聴いたけど、わかったことがあります。ジャズがどうのこうのとか知りませんよ。でも、音楽を聴き続けたからでしょうね、わかったことがあります。これ、1曲目と同じだろ?

オノウエ:これ、1曲目とまったく同じ(笑)。

カンノ:ほら!アーティスト名はなんだっけ?

オノウエ:トーマス・ハーデン・トリオ。

カンノ:その次は?

オノウエ:ケニー・ジェームス・トリオ。

カンノ:今、流したのは?

オノウエ:ティム・ハーデン・トリオ。

カンノ:で?

オノウエ:トーマス・ハーデン・トリオとティム・ハーデン・トリオの「夏の終りのハーモニー」はまったく一緒です。

カンノ:ハーデン兄弟だ!ねぇ、ハーデンって何?

オノウエ:それは知らない(笑)。でね、ティム・ハーデン・トリオって、ティム・ハーデンっていう人はいなくて、プロデューサーは神山純一、ピアノは美野春樹です。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:今まで流した3組、全員同じ人たち。同じようなジャズアレンジというか、なんならまったく同じテイクを、名前を変えて別のアルバムに入れて出してる。

カンノ:それってどうなの?

オノウエ:すごいよね。最近はAIで音楽が作られるとか、それによって粗製乱造され、それによって金を儲けてるやつがいるとかあるじゃないですか。そんな文句を言ってるやつは遅いんです。もうやられてるから!

カンノ:人間AIが(笑)。

オノウエ:もう20年以上前に。本当にビックリしたけど、トーマス・ハーデン・トリオとティム・ハーデン・トリオは同じ曲、同じアレンジどころじゃないんです。同じテイクなんです。つまり、同じ音源なんです。収録してる盤というか媒体が違うだけで、同じ音源です。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:トーマス・ハーデン・トリオは『JAZZで聴くJ-POP』でしたけど、ティム・ハーデン・トリオは『JAZZで聴く・・・ひとりぼっちのエール』に入ってます。

カンノ:アハハハハッ!

カンノ:もうさ、JAZZで聴くなよ!JAZZで聴くな!

オノウエ:カンノから企画を頼まれて、夏の終わりに関する楽曲を調べていったらですね、〇〇トリオっていうのがいくつかあるわけですよ。「んんっ?」と思って聴いてみたら、「あれ、曲が同じだぞ?でも、外国のジャズの人が演奏してるんだよな?」と思ってネットで調べても情報が全然出てこない。ただ、たまたま見つけたブログとか、唯一見つけた公式サイトとかを見ていくと、全員同一人物でした。

カンノ:大丈夫?なんか、闇に触れてない?

オノウエ:大丈夫です、ちゃんとCM音楽とかやられてる人たちなので。

カンノ:今回は「夏の終りのハーモニー」に縛ったけど、ほかにもあるの?

オノウエ:ありますね。

カンノ:だって、さっきは冗談っぽく架空会社とか架空法人みたいな言い方をしたけど、本当にそうじゃん。

オノウエ:そうです。

カンノ:架空トリオ。

オノウエ:架空トリオです。多分、違うけど地面師みたいなものです。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:今回は「夏の終りのハーモニー」特集だったわけですが、最後にこれは曲は流しませんが、「〇〇トリオ」っていう名前って元ネタがあるんじゃないかなと思って調べました。

カンノ:ジャズバンドではそういうのよく見かけたりしますよ。

オノウエ:それはそうなんだけど、テリー・ハーマン・トリオというのが見つかりまして、これ日本人なんですよ。ただ、このテリー・ハーマン・トリオは坂元輝という人がピアニストです。

カンノ:さっきまで出てた人とは違って、ちゃんとした人ってことね。

オノウエ:そうそう(笑)。自分の名前が「輝(テル)」っていうところから「テリー・ハーマン」という別名を名乗って、テリー・ハーマン・トリオという名前でクラシックをジャズにしたり、海外のポップスをジャズにしたり、そういうのをやってたみたいです。で、おそらくトーマス・ハーデン・トリオも最初はこのオマージュをやりたかったのかなと。ただ、それがどんどんエスカレートしていったのかなという気がします。これは仮説ですけどね。ただ、「この人たちがいったい何者か?」という情報を知ってる人がいたら、是非教えてほしいです。

カンノ:このあたりは特集いけるね。広がりがあるね。では、この支部はあなたに任せましたので、人をあざむき続けるジャズ特集はお願いします。あざむきトリオ。

カンノ・オノウエ:うなずきトリオ。アハハハハッ!

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※SOMEOFTHEMより重要なお知らせ※

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サムオブ井戸端話 #208『ART-SCHOOLトリビュートアルバム話』(後編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

ART-SCHOOLの25周年トリビュートアルバム『Dreams Never End』について語るサムオブメンバー。(後編)では、ストーリーが過剰に乗っかりやすいトリビュートアルバムというアイテムの上でストーリーから抜け出そうとするMO'SOME TONEBENDERの話と、ART-SCHOOLに思い入れがないカンノメンバーへYOU-SUCKメンバーが説教しました。(前編)は下記リンクから。記事の最後にSOMEOFTHEMから重要なお知らせもございます。

 

 

カンノ:僕は二人とは違って、まったくART-SCHOOLに対して思い入れがない人間なので、基本的には右から左へ邦ロックが流れてくるという感想です。そのなかで僕は圧倒的にMO’SOME TONEBENDERの「あと10秒で」が好きでした。

オノウエ:あれはただのモーサムだからいいよね(笑)。

カンノ:俺はART-SCHOOL愛がないので、ちょっとトリビュートアルバムというもの自体の話がしたいんだけど、トリビュートアルバムって基本は参加アーティストも思い入れがあって、聴く人も思い入れがあって、「アジカンがこれやってる」「テナーがこれやってる」「シロップが参加してる」とかさ。そういうのがあるじゃん。でもそれって内側の話というか。やっぱり思い出に浸れる資格があるかどうかが問われるというか。で、今回のART-SCHOOLトリビュートに浸れる資格が俺にはないので。2000年代邦ロックはすごく好きなんだけど、ART-SCHOOLはよくわからない。

オノウエ:カンノにはART-SCHOOLに対しての思い入れがないからね。

カンノ:で、そりゃART-SCHOOLがトリビュート出したら、ファンも演者も大歓喜してるわけじゃないですか。でも、やっぱり俺はなんにも思わないんです。

YOU:そりゃそうだね。

オノウエ:まぁ、元も子もないことを言うと、トリビュートアルバムって基本ファンアイテムだから、ファンはそりゃ嬉しいし、それ以外の人はよくわからないよね。ファンアイテムだからこそ、そこにストーリーは過剰に乗っかるからね。そのうえで、カンノはなんでモーサムの「あと10秒で」がいいと思ったの?

カンノ:モーサムの「あと10秒で」だけ、今回のトリビュートアルバムのストーリーから抜けてる気がしていて、それがよかった。

YOU:それはおっしゃる通りで、モーサムの「あと10秒で」に関してボーカルの百々さんが【あまりにシンプルな曲なので余計シンプルにしてやりました。】と若干イタズラ心があるコメントをしていて、これはスピッツのトリビュート『一期一会 Sweets for my SPITZ』でいうところのPOLYSICS「チェリー」の枠だと思う。ドラムの藤田勇なんて現役でART-SCHOOLのサポートドラムをやってるのに、原曲と全然違うリズムを叩いてるし、ずっとベースの武井さんがうるさい(笑)。

カンノ:「イエーイ!」とか言ってるよね(笑)。

YOU:そんなに武井さん成分はいらない(笑)。

カンノ:でもあの曲は僕からするとカバー曲として100点で、完全に「あと10秒で」を素材として、モーサムという料理人が完全にモーサム味に仕立て上げた。そこにART-SCHOOL性は微塵もなくて、「モーサムという名の味の素、マジ強い」みたいな気分になれて最高だった。

オノウエ:たしかにモーサムは味の素だね(笑)。全部その味になったもんね。

カンノ:それがトリ前なのが粋じゃん。

YOU:そうだね。

オノウエ:最後のTHE NOVEMBERSSWAN SONG」はなにかのオマージュなの?

YOU:THE NOVEMBERSART-SCHOOLと対バンしたときに、THE JESUS & MARY CHAINの「Just Like Honey」のあとにそのまま「SWAN SONG」をカバーすることがあるんだけど、今回のも多分それ。

オノウエ:「絶対なにかのオマージュなんだろうな」とは思ってたんだけど、元ネタがわからなかった。

YOU:もしART-SCHOOLのトリビュートアルバムが出るとするなら、絶対にTHE NOVEMBERSは参加するし、「SWAN SONG」のカバーの録音はファンからの声としてもあった。それが実際に来た感じ。

カンノ:アジカンで始まってTHE NOVEMBERSで終わるのは美しいよね。

YOU:一時期「ART-SCHOOLが好き」って言うと、「歌下手じゃん」とか「パクリじゃん」とかよく言われてたんですよ。

オノウエ:「(笑)」みたいな感じだったよね。

YOU:僕は意志薄弱でずるい人間なので、それをヘラヘラしながら「でも好きなんですよ~」って言ってた感じでした。でも、ついにここまで来たかっていう。こんなに堂々と「ART-SCHOOLが好きです」って言える日が来るとは思わなかった。だってこんな素晴らしいトリビュートアルバムが出るんだもん。ひとりでCD買って時々ライブに行っていた自分は正しかったし、心の底から「曲が素晴らしい」って本当に思える。そんなことが言える時代になったのが本当に嬉しい。だからカンノはART-SCHOOLに「思い入れがない」とか言ってないで、今すぐ全曲聴いて早く思い入れを持ちなさい。

オノウエ:アハハハハッ!

YOU:カンノ君、あなたはダメです。以上!

オノウエ:言われてるよ、カンノメンバー(笑)。

カンノ:PEDROの「Just Kids」めっちゃよかったね。

YOU:あれはいい!!

オノウエ:わかり合った(笑)。

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※SOMEOFTHEMより重要なお知らせ※

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【あなたの2000年代を聞かせて】第5回ゲスト:数の子ミュージックメイト(その④)

サムオブメンバー(今回はカンノとオノウエ)が様々なゲストを招いて2000年代についてトークする連載。第5回のゲストは身内音楽収集家の数の子ミュージックメイトさん。(その④)では、リズムやバランスの良さと身内音楽の親和性の話から、録音された音楽から感じる湿度、音源が再生される環境や機器についてのお話を伺いました。(その①)(その②)(その③)は下記リンクから。記事の最後にSOMEOFTHEMから重要なお知らせもございます。

 

 

オノウエ:数の子さんがグッとくる身内音楽ってどういうものですか?

数の子:今のこういう場もそうなんだけど、話しててリズム感がいいときとか、話が進むときと進まないときってあるじゃん。

カンノ:ありますね。

数の子:会議とかもそうだけど。それと同じ。音楽もそうじゃん。同じ曲でも「今日はしっくりきた」とか「今日はうまくいかなかった」とかあるじゃん。それなりに音楽を聴いてると、「この演奏はしっくりきてるな」ってわかるときがある。感覚的なものだけど。それがグッとくるものかな。

カンノ:だから、そもそものやってる音楽のセンスとか選曲とか技術がどうのこうのではなく、その日その時のノリっていう。

数の子:身内音楽はまさにそれ。演奏も場所も録音状況も演者や裏方の体調も全部がぴったりきてるかどうか。どんな芸術表現にしても、すべてのバランスがぴったりくるものが名作と呼ばれるから。

オノウエ:僕は勝手にバランスが歪なものが好きなのかと思っていました。

数の子:そこが結構難しくて、バランスって教科書通りのバランスっていうことじゃなくて、その人たちがなにかやったときの状態のなかでのバランスの話だから、これは人によって受け取り方も違うので、ズレていたとしてもズレていたなかでのバランスがいいことってあるから。不協和音として気持ちよくハマっているものもあるので、言葉にはしにくいんだけど、世の中にある名作とかって全部そうだと思う。ピッタリ全部良いバランスで収まっているかどうか。人間の生活も今日一日気持ちよく過ごせたかどうかってあるじゃん。それってすべてがハマったときなんだよ。

カンノ:予定していたこと+2の用件もできたとか。

数の子:それってコンディションがいいからじゃん?俺も月1でラジオに出たり、DOMMUNEに出たりとかしてるけど、日によっては「今日はハマらなかったな」と思うこともある。

数の子:これは本当に言葉にできない。それを言葉にできている人を見たことがない。

カンノ:もっと言うと、運とかなのかもしれませんね。

数の子:運もあるね。もうバランスとしか言いようがない。

カンノ:慶応大学の卒業記念で作られた、ラーメン二郎本店の店主へのインタビューが収録された卒業記念CDのコンディションはいいですか?

数の子:あれはめちゃくちゃいいね。

カンノ・オノウエ:アハハハハッ!

数の子:あれを卒業記念で入れようという考えから出来上がるまでの流れが全部きれいにできてる。でもあれって世の中から見ると歪なものじゃん。

オノウエ:どう考えてもおかしいですね。

数の子:その歪ななかでもバランス感覚ってあるから。なんか、自分が好きな空気感のものってあるじゃん。これって音楽だとミックス作業に当たるところだと思うんだけど、ミックスが違ったら名作になってたかもしれないものっていろいろある気がしていて。それを俺は昔から「湿度」って言ってるんだけど、録った環境の湿度。それで名作と呼ばれるもののその日の温度や湿度を書いた本とか出たら売れると思うんだけどね。『湿度で聴くロックミュージック史』みたいな。誰かやってほしい。とくに俺の聴いてる身内音楽って全部ライブ録音で、スタジオ録音じゃないから、場所の空気感に左右されるのよ。その録音の音質も気持ちいいものもあれば、気持ち悪いものもあって。

カンノ:数の子さんが収集しているCDは卒業記念が多いわけですけど。

数の子:あとは合唱コンクールだね。

カンノ:そうなると春と秋が多いんですかね。

数の子:夏ってないんだよね。

カンノ:もっと言うと、国が違うともっと違うものになりますよね。

オノウエ:海外の身内音楽ってあるんですか?

数の子:あるにはあるんだけど、日本っぽいものはないかも。

カンノ:日本特有なんだ。

数の子アメリカは近いかな。またハードコアの話になるんだけど、日本のハードコアとイタリアのハードコアとノルウェーのハードコアだと音が全然違う。日本って湿度が高いんだよ。で、アメリカのテキサスの録音はカラッとしてるんだよ。

カンノ:なんか、日本だと湿っていて、アメリカだとカラッとしているって、曲調とか、もっと言うとお国柄感とか内面的なものを感じてしまうんですが、全然それとは別で録音物の話ですよね。

数の子:そうそう。録音の話でメンタリティの意味ではない。たとえば同じ1981年の録音の日本のものと、西海岸のものだと音の質感が全然違うから。当時はデジタル録音じゃないから、アナログの録音メディア、フィジカルに入ってる水分量、マイクに乗るときの音の水分量は絶対違う気がするんだよ。

カンノ:場所の湿度の乗り方が違う。

数の子:同じスタジオ、同じ機材だとして、日本とアメリカで録音したら全然違うものになると思うよ。もちろん、今のデジタルレコーディングになったらあんまり差は変わらないと思うけど。

カンノ:おもしろいですね。

数の子:そういう場所によって全然違うことが好きで、ハードコアも身内音楽も質感で聴いてるの。

オノウエ:あとは再生環境もありますよね。僕の友達でめちゃくちゃオーディオマニアなやつがいるんですけど、「最終的になにを問題にしたらいいかというと部屋だ」と言っていて。つまり、再生する人の部屋がどうなってるか。部屋のカスタマイズで決まる。

数の子湯浅学っていう音楽評論家がいるけど、あの人が大学でイベントをやっていたのを見に行ったんだけど、そこで衝撃的だったのが、音楽ってどういう状況で再生されるかを考えてミックスされてるから、日本って昭和の時代はレコードだったけど、あれってポータブルで聴けるようなミックスのされ方をしてるの。だから、きれいなステレオの環境で聴くんじゃなくて、ポータブルレコードプレイヤーで聴いたときに良い音が鳴るようにミックスされてるから、本当にその音楽の良さを知るには、その当時の一番使われていた再生機器で聴くのが一番いい。

カンノ:ほぉ~。

数の子:たとえば、1995年に出たCDをパソコンに入れて聴くより、95年に出たコンポで聴くのが一番いい。俺はよくハードオフに行くけど、車で行くの。で、たまになにも見つからなくて、昔いくらでも売れた懐かしいCDを適当に買うわけ。それを車で聴くのが一番鳴りがいいんだよね。

カンノ:なるほど。

数の子:95年から2000年代前半までって車で聴くことがよくあったじゃん。どこまで意識的かはわからないけど、多分、車で聴いたときに良い鳴りになるようなミックスをしてるんじゃないかな。そうなると、90年代や2000年代のCDは車で聴くと鳴りがいい。

オノウエ:最近思ったんですけど、昔のCDをPCに取り込んで、iPodとかで聴いていたときと、今配信で聴けるものって、同じ音楽なんだけど、音量感が全然違うんですよね。配信だとイメージしていた音量に届かない。音量マックスにしても全然届かない。

数の子:サブスクで先行配信した曲をCDに焼いて、それをCDコンポとかで聴いても良さは全然出なくて、それはコードレスイヤホンで聴くのが一番良いように最適化されてるから。基本はハイとベースが高いと思うんだけど。本当に音質は再生機器と環境と鳴る場所によって全然違うし、そういうふうに作られてるけど、その話をする人は全然いないんだよね。ラジオも昔のレコードをかけると、FMよりAMのほうがいいっていうのはオカルト的に言われてるんだけど、それはあながち間違ってなくて、そういう周波数帯で鳴るのがいいようにミキシングされてるから。だってレコードをradikoやワイドFMで聴いても、滋味が違うというか。うまみ成分みたいなものが全然違うんだよね。

カンノ:僕もたまにレコードで聴く音楽選曲番組を聴くことがありますが、「なんでそれをradikoで聴いてるんだよ」って思うときはありますね。

数の子:それは普通にアナログのラジオで聴いたほうがいいんだよね。

(このあとも、数の子さんとサムオブメンバーで楽しいおしゃべりをし、夜が更けていきました。数の子さん、ありがとうございました!)

 

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※SOMEOFTHEMより重要なお知らせ※

今週分をもってはてなブログでの更新を終了し、10月6日(月)からはnoteでの更新となります。現在、段階的にnoteへ移行し、はてなブログで非公開になっている公開から1年以上経過した記事は100円、年単位でマガジンとして3000円~4000円でまとめて閲覧可能と致します。今後とも何卒よろしくお願いします。

SOMEOFTHEM OF PODCAST 第48回『夏の終りのハーモニー…?』特集(前編)

カンノアキオとオノウエソウによるSOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第48回は暑い時期も終わってきたので、井上陽水・安全地帯の「夏の終りのハーモニー」のカバーを聴いていたら…という『夏の終りのハーモニー…?』特集(前編)をお送りします。ポッドキャストは下記リンクから。

 

 

カンノ:今回はマジで企画がなにも浮かばなかったのでオノウエ君主導でよろしくお願いします!

オノウエ:よろしくお願いします。今年の夏は暑かったじゃないですか。で、9月半ばになったら涼しくなっていたらいいですね。夏の終わりが近づいているのかしら。

カンノ:特集する人が変わると、こういう情緒のある企画になるんですね。

オノウエ:夏の終わりの聞いて、なにか思い浮かべる曲はありますか?

カンノ:森山直太朗「さくら」ですか?

オノウエ:「夏の終わり」じゃないんですか?(笑)

カンノ:すみません、こういうことを言いたくなってしまいました(笑)。

オノウエ:ということで、まず最初に夏の終わりの曲を聴きましょう。井上陽水・安全地帯で「夏の終りのハーモニー」

オノウエ:この曲はご存知?

カンノ:僕はこういった歌謡曲はめちゃくちゃ疎くて、じつは初めて聴きました。曲名とかは知ってたと思うんだけど、勝手な脳のフィルター判断で、「はいはい、昔の曲ね」みたいな感じで聴いてなかったんだと思う。

オノウエ:なるほどね。これは井上陽水と安全地帯のボーカル・玉置浩二のデュエットなんですけど、この圧倒的な歌唱力。そして天才同士の邂逅。

カンノ:これ以上、今以上の「お元気ですか」はない。

オノウエ:そうです(笑)。でね、我々ってカバー番組じゃないですか。この曲のカバー、聴きたくないですか?

カンノ:これを!?

オノウエ:はい。まぁ、一癖も二癖もある、これ以上はここでは語らないでおきますが…。

カンノ:あらそう?

オノウエ:これは聴かないと全然意味わからないと思うので。では、こちらの人のカバーをお聴きください。トーマス・ハーデン・トリオで「夏の終りのハーモニー」

カンノ:あ~、J-POPのジャズインスト特集か~!

オノウエ:このトーマス・ハーデン・トリオ「夏の終りのハーモニー」が収録されているアルバムは、『JAZZで聴くJ-POP』というアルバムに収録されています。

カンノ:うわ~!!!

カンノ:もはやヴィレヴァンにも売ってない…。

オノウエ:そうだよね、ヴィレヴァンにも売ってないカバー集だね(笑)。

カンノ:今日はそういうこと?

オノウエ:一応、トーマス・ハーデン・トリオの説明をさせてください。トーマス・ハーデン・トリオという名前ですが、トーマス・ハーデンさんという人がいるわけではありません。日本人のジャズトリオです。まぁ、このアルバムの企画のために集められたと思います。で、このトリオのプロデューサーが神山純一という人で、CM音楽で有名な人です。で、このトリオのピアノが美野春樹さん。この人もいろんなところでジャズをやったり、商業音楽をやったりしています。

カンノ:ほぉ。

オノウエ:で、「夏の終りのハーモニー」をジャズアレンジにすると、夏でもなんでもないよね。

カンノ:喫茶ルノアールのBGMになるんだよね。

オノウエ:だから、秋が近づいたときにこの曲を聴きながらウイスキーでも飲むっていうイメージになるのがおもしろいなと思いましたね。

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サムオブ井戸端話 #207『ART-SCHOOLトリビュートアルバム話』(前編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

ART-SCHOOLの25周年トリビュートアルバム『Dreams Never End』を聴いたサムオブメンバー。とくにYOU-SUCKメンバーは「こんなに良いトリビュートアルバムはない」と言うほど。そんなこのトリビュートアルバムの聴き所や各メンバーのART-SCHOOLの思い出について語りました。

 

 

YOU:ART-SCHOOLのトリビュートアルバム『Dreams Never End』がリリースされました。俺はめっちゃいいトリビュートアルバムだと思いました。こんなに良いトリビュートアルバムは他にないなって思いました。

オノウエ:YOU-SUCKが「マジ最高」と思った理由をもっと知りたいかな。

YOU:参加している人たちはみんなロックバンドで、みんな本体のART-SCHOOLよりも歌がうまくて、クオリティが高い。でも、だからと言って原曲越えみたいな感じではなく、だからこそ「ART-SCHOOLって曲がよかったんだ」ということに改めて気がつくという、トリビュートアルバムとしては最高の出来だと思うんだよ。これを聴いてまんまと原曲聴きたくなった。そういう人は多いんじゃないかと思う。トリビュートの人選も木下理樹と仲がいいバンドだったりして関係性も読み取れておもしろいし、あとはメンバーの入れ替わりも多い複雑なバンドだから、元メンバーがいたりするし。

カンノ:ストレイテナーがそうだね。

オノウエ:あと、MONOEYESは現メンバーの戸高さんがいるよね。

YOU:そもそも1曲目のアジカンの「FADE TO BLACK」がすごくいいです。イントロがめちゃくちゃ「サイレン」なんだけど。

カンノ・オノウエ:フフッ。

YOU:あとはPeople In The Boxがカバーした「ミーンストリート」っていう曲があるんですけど、これはXで【People In The Boxのインディーズ時代の曲みたい】的なポストをしていた人がいた。

オノウエ:あれはむちゃくちゃPeople In The Boxだったよね。

YOU:でも、おもしろいのは「ミーンストリート」ってもとよりああいう曲なんですよ。じつは原曲とそんなに変わらない。それがすごい。People In The Boxにも、ART-SCHOOL成分があると言える。

オノウエ:今回参加しているのは3分の2くらいは同世代のバンドだったけど、リーガルリリーや、PEDRO、Helsinki Lambda Club、Age FactryみたいなちゃんとART-SCHOOLの子どもたちもいてね。

YOU:で、あんまり褒めすぎてもあれなので(笑)、少し思ったのは、こういうトリビュートアルバムってどうしても初期に偏ってしまうよね。『Dreams Never End』も例外ではない。

オノウエ:半分以上が2003年のアルバム『LOVE/HATE』までだもんね。

YOU:まぁ、仕方ないんだけどね。初期のほうがカバーしやすいし、有名な曲も多いし。

カンノ:聴く側にとっても、演奏する側にとっても、思い入れの部分は仕方ないよね。

YOU:そういうのはあると思う。たとえば2007年のアルバム『Flora』、その次のめちゃくちゃBloc Partyに影響受けてる『14SOULS』の時期にも良い曲もたくさんあるんだけど、このあたりがごっそり抜けてしまう寂しさはあった。

YOU:そんななか、ART-SCHOOLの現リズム隊の藤田勇中尾憲太郎が参加してからの曲を、元メンバーが2人いるストレイテナーがカバーしてるのがよかった。2012年にリリースされた『BABY ACID BABY』の「CRYSTAL」っていう曲なんですけど。

オノウエ:あれはよかったですね~。

YOU:ひなっち大山純が今のART-SCHOOLの曲を弾くっていう。もう胸熱(笑)。

オノウエ:パラレルワールドみたいだったよね。マジでボーカル以外は、「初期ART-SCHOOLがあのままいったらこうなったんだろうな」っていう音像とアレンジだったよね。

YOU:あれはストレイテナーがいい仕事をした感じがしたね。

YOU:あと、改めて言うけど、参加しているバンドがみんな木下理樹より歌がうまい(笑)。木下理樹って、基本的にすごく高いキーで歌ったり裏声を使ったりすることが多いんだけど、ライブだとその高さまで声が出ないことが多い。それがトリビュートになるとみんな届くからすごい。まぁ、「木下理樹はカラオケ的な歌のうまさはないかもしれないけど、それもまたいい」みたいな倒錯した気持ちになるんだけど(笑)。繰り返しになるが、こんなに好きになるトリビュートアルバムってないなという気持ち。トリビュートアルバムって資料的な価値があると思うことが多いけど、『Dreams Never End』ほどいいと思ったことはない。これは初めての体験でした。

オノウエ:俺はYOU-SUCKほどART-SCHOOLに思い入れはないんだが、俺も「やっぱり初期に偏るよね」とは思った。これってトリビュートアルバムの残酷さだなとも思ったんだけど。あとは「年を取ったな~」と思ったんだけど、俺はART-SCHOOLを聴いていた時期を思い出したんですよ。覚えてるのは、『BOYS DON’T CRY』っていうライブアルバムがあるじゃないですか。

YOU:あるね。

オノウエ:高校1年生のときに、中学まで通っていた塾のポスティングのバイトを頼まれてやったことがあって、地域の家のポストにとにかくビラを配っていくんだけど、そのときにずっと『BOYS DON’T CRY』を聴きながら、真夏の自転車で近所をひたすらポスティングしてたのを思い出したんです。で、そのときって高校生だし、ART-SCHOOLもまだ粗削りで未完成なバンドじゃないですか。それが時を経て、同世代のバンドもどんどん歌も演奏もうまくなっていって、その状態でART-SCHOOLの曲をカバーするっていうのが「みんな大人になったんだ」というか。

YOU:フフッ。

オノウエ:「みんなバンドの筋肉がついてるな」と思ったりして、謎の感慨深さがあった(笑)。ただ、あのときの刹那的な美しさは失われてしまったなと同時に思ったね。寂しい気持ちがあった。ちなみに、個人的にグッときたのは、Helsinki Lambda Clubの「ウィノナライダーアンドロイド」で、これも誰かがポストしてたけど、アレンジが完全にWeezerの「Only in Dreams」なんだよ。

YOU:なるほど!たしかに言われてみればそうだ!

オノウエ:「ここでWeezerのオマージュやるんだ」と思いましたね。

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【あなたの2000年代を聞かせて】第5回ゲスト:数の子ミュージックメイト(その③)

サムオブメンバー(今回はカンノとオノウエ)が様々なゲストを招いて2000年代についてトークする連載。第5回のゲストは身内音楽収集家の数の子ミュージックメイトさん。(その③)では、ファッション的なものが身の回りにある環境下で「ファッションが敵である」という思いになった数の子さんのお話を伺いました。(その①)(その②)は下記リンクから。

 

 

数の子:俺は中3(2003年)からヤフオクをやってたの。

オノウエ:それは早い!

カンノ:数の子さんとインターネットの関わりは聞いてみたかったです。

数の子:でも、俺はゲームとかインターネットって昔からピンと来てなくて。家にインターネットが導入されるのはすごく早かったんだけど、そこにのめり込むことはなかった。

カンノ:でも、ヤフオクは中3からやられてるわけじゃないですか。あまりにヤフオクが日常だったということですか?

数の子:ツールだね。「インターネットが好きだから」とかじゃない。欲しいものを買うっていうためだけのツール。

オノウエ:そのときの支払いはどうするんですか?

数の子:振り込みとか代引き。

カンノ:それは自分のお小遣いから?

数の子:そう。まだクレカ決済ができないから、常陽銀行のATMにすげえ行ってた記憶があるもん。

カンノ:すげえな…。

数の子:俺らが子どものときくらいからインターネットが普及しだしたと思うんだけど、のめり込む人ってプログラミングとか掲示板とか、DTMとか、ナードな感じにハマっていくじゃん。俺はまったくそっちに行かずに、ツールとしてヤフオクを使っていただけだった。

カンノ:珍しいと思います。

数の子:あとは、レコード屋さんで初めてCD-Rに音楽を焼いてもらったときの衝撃。

カンノ・オノウエ:あぁ~!

数の子:CDに!音楽が!焼ける!

カンノ:フフッ。

数の子:もう、ひたすら焼いてた。友達の家で徹夜してひたすら焼いてた。そのころってウブだから、CDに音楽を焼くだけですごく独占欲が満たされるというか。

オノウエ:めっちゃわかります。僕は父親がプリンターを買って、そのプリンターにはCD-Rの盤面に印刷ができたんです。それで、レンタルしたCDのジャケットっぽいやつをそのまま印刷したり。

数の子:俺はずっと手書きだった。イラスト描いたりして。

カンノ:2000年代は向井秀徳が自分のホームページでZAZEN BOYSのライブ音源をよく無料配信していて、それをCD-Rに焼いたものは今住んでる部屋にも置いてますね。マクセルのCD-Rで焼いてました(笑)。で、セットリストを自分の手書きで書くんですが、もはやCDの内容じゃなくて、自分の手書き文字のほうに味を見出してるというか。中学校のときの自分の文字はやっぱりエモいですよ(笑)。

数の子:この前、高円寺のフリマに出たときに自分のCD-Rを持って行ったんだけど、こういうの。

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カンノ:やっぱり数の子さんってちゃんとフォントとか気にされてますよね。こういうセンスが俺らにはない。

オノウエ:ないね~。

カンノ:ちゃんとストリートカルチャーとかファッションとかを通らないと。そこに意識を持たないと。

数の子:でも、俺自体は格好はずっとダサかったの。というか、ファッションって金かかるじゃん。「なんでベルトに2万も払うの?」っていう世界だし。

カンノ:それこそ、自分を着飾ることはまだできないけど、ファッション的な思想の擦り込みとかはなかったですか?

数の子:というか、もうそのころになると無意識に「俺はサブカル側なんだ」っていう認識になってくるの。

カンノ:なるほど、「ファッション側ではない」という考えになる。

数の子:だから、ファッション誌も写真じゃなくて白黒の読み物ページに行くの。文字情報へ行く。

カンノ;ファッション的な考え方は入り込みました?

数の子:ない。結局、ファッションには興味がなかった。

オノウエ:さっきの話でいうと、水戸の真ん中で育って、ファッションには一番接せられる環境にいたわけじゃないですか。

数の子:ずっと負い目があった。同じ店で買っても「こいつのほうがかっこいいな」っていう。

オノウエ:しっくりこないんですか?

数の子:ずっとしっくりこない。今も。自分で服を買うようになってからだから、中学生のときからずっと。

オノウエ:たとえばヒップホップとかパンクって服装の方向性があるじゃないですか?

数の子:そっちに行く人は多かったけど、俺はあんまり。あと、ヒップホップとかパンクとか聴いてたけど、人間性としてはそっちの方向じゃないから。結局、ただのリスナーだから。

オノウエ:自分がこの格好をすることによって、人にこういうふうに見られるということを考えるのも嫌で、考えてやってる人も苦手で、避けたいという気持ち。

数の子:そうだね。だから、未だにハードコアのライブとか行っても、「自分は浮いてるな~」って思うもんね。だから、音楽をライフスタイルとして捉えてない。

カンノ:言ってることはよくわかりますね。とくに今、ファッション的というか、「見た目よくて、なんか可愛くてキャッチーで、それでOK」みたいな風潮がとても強い感じがして。

数の子:見た目よりも頭で勝負したいじゃん。たとえばファッションでもゼロからイチを作る人がいるわけじゃん?

カンノ:ファッションだとネーミングも付随しますね。

数の子:そういう人がインスピ源にしているカルチャーの方を俺は大事にしたい。俺は大学時代は京都にいたから、ファッションだと大阪の南堀江っていうところがスポットで。東京でいうと原宿から表参道みたいな。で、そういうところに限ってデヴィッド・リンチの個展とかやったりするの。

カンノ:あぁ~。

数の子:で、こういうところに来る同世代のオシャレ大学生よりも、デヴィッド・リンチについて詳しくならねばならない。という謎の使命感を負ってた。そうじゃないと別のフィールドで戦えないから。だから、死ぬまでファッションが敵なんですよ。

カンノ:宇多丸さんが「ザ・グレート・アマチュアリズム」という楽曲のなかで、そういうことを歌っていますね。【持ってるヤツに 持ってないヤツが たまには勝つと思ってたいヤツ 値段もロゴもドデカいシャツは 着ないでラクしてモテたいヤツに朗報! 願ってもないチャンス ブサイク・音痴だって歌えちゃう スッゲー敷居低い歌唱法 ちょうどオレが生きた証拠】というリリックです。

数の子宇多丸さんも着てるものとその人が合わない感じがするよね。そういうのって先天的なものとしてある気がする。俺が大学に入ったときってフレンチエレクトロが流行ってて、それがまさに音楽とファッションが融合したムーブメントだったの。で、クラブに友達がいるから行くけど、やっぱり自分はダサいなと思ってしまう。でも楽曲やサンプリング元については人一倍詳しくあらねばならない。そんな感じ。

カンノ:この録音をする前にBEAMSの40周年を記念した動画の話をしたじゃないですか。あれがまさにそれっていう。

オノウエ:BEAMSが40年を音楽とファッションで振り返ってますからね。

数の子:あれは敵。

カンノ・オノウエ:アハハハハッ!

 

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