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SOMEOFTHEM OF PODCAST 第11回「ギョッとするカバーソング」特集(前編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第11回はカンノが聴いてギョッとしたカバー曲を紹介する「ギョッとするカバーソング」特集の書き起こし(前編)を掲載します。ポッドキャストは下記リンクから。

 

 

カンノ:今回は久々にカバーソング特集をやりたいなと思います。

オノウエ:たしかに久々ですね。かつてはカバー番組でしたから。

カンノ:前身番組時代はほぼカバー曲しか流してないですから(笑)まぁ、いろんなカバー曲があるんですが、正直「んんっ?」と疑問に思うカバー曲もいっぱいあります。ただ、もっとそれを超えてくる「うわっ!」「こわっ!」と思うカバー曲もいくつかあります。ということで今回は「ギョッとするカバーソング」特集をやりたいなと思います。

オノウエ:なるほど(笑)

カンノ:まず1曲目なんですけど、今年ギョッとしたカバーソングからいきたいと思います。厳密に言うとカバーじゃないんですけど、お聴きください。梅田サイファーで「SAKURA」

オノウエ:なかなか強いものを持ってきましたね。

カンノ:聴いてる人はわかりますかね?これにギョッとする感覚。

オノウエ:たしかに結構難しいかもね(笑)

カンノ:オノウエ君はわかるよね?

オノウエ:わかりますよ。これはすごいですね。

カンノ:まずは一旦概要を説明します。今年の2月14日にリリースされたトリビュートアルバム『いきものがかり meets』に収録された楽曲です。

カンノ:ここで梅田サイファーがいきものがかりの「SAKURA」をサンプリングして、そこにラップを乗せた楽曲です。

カンノ:ちなみにこのトリビュートアルバム、最高です。J-POPのいろんな面が見られる素晴らしいアルバムで、そこに梅田サイファーの「SAKURA」が収録されてるわけですが、誤解を恐れずに言うと、この曲は個人的に今年のワーストです。

オノウエ:アハハハハッ!「誤解を恐れずに」と前置きしたけど、ストレートに言いましたね(笑)

カンノ:この曲を聴いて最初に思ったのは、いものがかり「SAKURA」というJ-POPの王道曲に、血気盛んな若者が混ざるとまったくろくでもないことになるという。

オノウエ:なるほどね(笑)

カンノ:でね、『いきものがかり meets』というアルバム自体が楽曲の解釈も全部、プロデューサーとか編曲家とかに委ねてて、「どうにでもしてください」というスタンスだから、このアルバムがおもしろいのは、すげえ良い曲とすげえ悪い曲と何にも残らない曲がまだら模様に入ってて、実験作として100点。

オノウエ:なるほど。

カンノ:実験作として超最高、本当に正しい姿勢だと思う。で、梅田サイファーがまったく歌う必要のないことを歌っていることも含めて、実験作として最高。

オノウエ:はいはい。

カンノ:僕が思うにこれは、ただテクニックの上がったケツメイシの「さくら」だと思う。

オノウエ:それでいうと、もはやケツメイシの「さくら」ですらないというか、たとえば、元のいきものがかりの「SAKURA」に寄せるならもっとストリングスを入れたり、それこそケツメイシの「さくら」っぽいトラックにすればいいし。で、「なんでこんなトラックにしたんだろう?」って思った。

カンノ:今っぽいトラックのうえで、今っぽいラップをやってるのがヤバい。

オノウエ:なんでそれを「SAKURA」でやってるのかが不思議。

カンノ:本当に梅田サイファーは仕事選んだほうがいいと思う。

オノウエ:そうだね(笑)どっちもじゃない?いきものがかりも頼まないほうがいい。

カンノ:これがいきものがかりの悪い癖の部分だと思うけど、今のトレンドを意識したことの失敗。

オノウエ:オファーをするな、しても受けるな。

カンノ:この曲は何かことわざになる気がするんだ。

オノウエ:なるほどね(笑)「結果的に上手くいかない様」みたいな(笑)

カンノ:いろんな意味を全部ひっくるめて、実験作として最高でギョッとしたという曲ですね。では続いてのギョッとしたカバー曲。これはオノウエ君もギョッとしたことがあります。

オノウエ:おっ、そうですか。

カンノ:それではお聴きください、槇原敬之で「夢の中へ」

オノウエ:これもすごい!

カンノ:みなさんが今お聴きのイヤホンないしヘッドホンの不調ではございません。正常です。不調なのはマッキーです。

オノウエ:そうですね(笑)

カンノ:急に音が大きくなるんだよ。

オノウエ:なんでこんなサイケデリックな音になるの?

カンノ:そもそも都市伝説的に言われているのは、「探しものは何ですか?」と歌われていますが、ガサ入れの曲って言われてるじゃないですか。まぁ、そりゃこんな曲聴いたら見つかるよ。

オノウエ:このバージョンを聴いたらね(笑)

カンノ:そうですよ。

オノウエ:なんで途中でフェイザーが「キュイーン」ってかかったりするんだろう(笑)

カンノ:「さぁ~~~~」

オノウエ:最後のね(笑)

カンノ:声だけ残ったんだよ(笑)

オノウエ:「風邪を引いたときに見る悪夢」っていう例えってあるじゃないですか。この曲のことだよね。

カンノ:「風邪を引いたときに見る曲」

オノウエ:それが「夢の中へ」ってヤバいね。

カンノ:アハハハハッ!

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!