カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。第21回はカンノが観客として見に行ったNUMBER GIRL『無常の日』のライブ音源から聴こえてくる観客の声が「多分オレ」と言い切る「このライブ音源の観客の声、多分オレ」特集(後編)を掲載します。(前編)とポッドキャストは下記リンクから。
カンノ:では続いてのNUMBER GIRL『無常の日』からのライブ音源を聴いていただきましょう。NUMBER GIRLで「NUM-AMI-DABUTZ」
カンノ:聴いてほしいのは「NUM-AMI-DABUTZ」ではなくてですね。
オノウエ:曲紹介が毎回不思議な気持ちになりますね(笑)聴いたものと聴いてほしいものが違う(笑)
カンノ:「NUM-AMI-DABUTZ」の演奏が終わったあと、向井さんが「はえ~」と言います。テンポが速かったのでしょう。3:22に「はえ~」のリアクションでうっすら「アハハハハッ!」と聴こえてくるのですが、多分オレです。
オノウエ:思わず笑っちゃった(笑)
カンノ:これは僕自身の特徴なんですけど、人のミスが大好き。
オノウエ:フフッ。
カンノ:人が自分のミスを認めた瞬間ですね。この大規模なライブで「はえ~」っていうある種の小さいこと。それを言ってしまうギャップが、僕は向井秀徳がやってくれたお笑いだと思ったんです。それで笑った。
オノウエ:なるほどね。
カンノ:だって速いかどうかなんてわからないじゃん。
オノウエ:あと速さでいったら、解散前の速度と今の速度の比較でしょ。
カンノ:ずっと速いから。
オノウエ:ずっと速いね(笑)
カンノ:NUMBER GIRLってずっと速いバンドだから(笑)それがよさなのに今さら再解散のライブのときに「はえ~」ってなんの答え合わせなの?それで笑ったということです。では続いての曲、というか続いてのオレ。
オノウエ:そうだね(笑)
カンノ:このオレを聴いてください。NUMBER GIRLで「CIBICCOさん」
カンノ:聴いてほしいのは、「CIBICCOさん」が終わったあとに「桜のダンス」をやるんですよ。向井さんが「1,2,3,4!」とカウントをしてイントロ部分が流れるんですけど、向井さんがイントロを止めるんです。そのあとに「私が速かったです」と言うんです。その直後に聴こえる「イエー!」はオレです。
オノウエ:なるほど(笑)
カンノ:もはや「CIBICCOさん」でもない(笑)「CIBICCOさん」のトラックに入ってるだけ(笑)
オノウエ:この回は難しいな~(笑)
カンノ:5:14あたりですね。これもさっきの「NUM-AMI-DABUTZ」の「アハハハハッ!」と同じで、人のミスを喜んでるんですね。
オノウエ:構造は同じだね。
カンノ:瞬発的に喜んじゃって「イエー!」って言ってるから。「よし、いいぞ!」
オノウエ:「向井いいぞ!」
カンノ:その気持ちが観客の声から、というかオレから。
オノウエ:この回、その変さもあるんだよな。「オレが思うオレ」っていう(笑)
カンノ:「このオレは」(笑)珍しいよね、NUMBER GIRLのライブアルバムをとおしてオレを知ってもらうという(笑)
オノウエ:考えれば考えるほど意味がわからない企画ですね(笑)
カンノ:見たことがないタイプの副音声コメンタリーだよね。では続いてのオレを聴いてください(笑)NUMBER GIRLで「TRAMPOLINE GIRL」
カンノ:これはオレの声が入っていません。
オノウエ:ではなぜこの曲を選んだんですか?
カンノ:この曲で本当に感動したからです。
オノウエ:アハハハハッ!
カンノ:この無茶な企画は3曲が限界でしたね(笑)
オノウエ:「オレのなかのオレ」を見つけるのは3曲が限度だね(笑)
カンノ:実際の声は3曲として、これはなんでしょう、怨念とか情念みたいなものを感じてほしいなと。だって本当に泣いちゃったからさ、イントロで。
オノウエ:なるほど(笑)
カンノ:声なんて入るわけないんですよ、だってイントロのアルペジオで泣いてるんだから(笑)涙が止まらなかったんだから(笑)
オノウエ:NUMBER GIRLの最後のライブを見て「涙が止まらなかった」(笑)そんな人、何万人いるんだよ(笑)
カンノ:オレはこの曲で感動したって話です。声なき声を聴いてもらえたらなと思います。ということで復活の1発目はこういう企画でした~!大丈夫でしたか?
オノウエ:プレイリストを聴かなきゃいけないし、しかも秒数までちゃんと聴かないとわからないよね。
カンノ:そうだね、そうしないと意味がないからね(笑)だってライブアルバムの曲を抜粋して流すわけだけど、その1発目が最後の曲だから(笑)意味がわからないし、順番で聴きたい。
オノウエ:そうだよ、順番で聴くべきだよ(笑)
カンノ:4曲かいつまんだところでなんの意味もない。
オノウエ:「やっぱりNUMBER GIRLかっけえな」と思ってもしょうがない(笑)複雑な回でしたね。
『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!