カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第12回は当時売れたのに懐メロに括られることなく、今では誰も喋らない楽曲を紹介する「誰も語らないヒット曲」特集の書き起こし(前編)を掲載します。ポッドキャストは下記リンクから。
カンノ:今回は僕の大得意なジャンル、2000年代の話をします。
オノウエ:2000年代から抜け出せない男ことカンノアキオ(笑)
カンノ:まだハラスメントをしていい時代。
オノウエ:そんな時代があったんですね(笑)
カンノ:立ちションしたり、川にゴミを投げていい時代。
オノウエ:そんな時代はないんだよ(笑)
カンノ:そんな2000年代の話をしたいんですが、「そういえばあの曲あったね」っていうことが懐メロとして語られる土壌じゃないですか。で、そこに2000年代の楽曲が入ってきてるんだよ。もう振り返りの対象。たとえば今の時代、MDやCDで音楽を聴いてないわけじゃん。iPodもそうかもしれない。だから今の子からすると、2000年代は振り返りの対象。たとえば『ぼっち・ざ・ろっく!』とかで2000年代邦ロックが振り返られるわけだ。
オノウエ:そうですね。
カンノ:だから2000年代はリバイバルになってる。で、また別のジャンルだと、今のヒップホップブームに乗っかるかたちで、SEAMOとnobody knows+とかが一緒にやるみたいな。
カンノ:で、そこすらも漏れている楽曲。「2000年代ってあの曲あったよね」で語られる楽曲が懐メロになると思うんだけど、そうならない楽曲ってあると思っていて。今日はそこを紹介したい。今日は「誰も語らないヒット曲」特集。今このポッドキャストを聞いているあなた、マジで何年ぶりに聴く曲をいっぱい聴かせてあげます。
オノウエ:それは楽しみですね。
カンノ:ではまず、最初の何年ぶり楽曲。この曲から始めたいと思います、お聴きください。GIRL NEXT DOORで「偶然の確率」
カンノ:Wikipediaの情報を読みますね。「4つ打ちやハウスを軸にロックテイストのエレクトリック・ギターを取り入れた、通称エイベックスサウンドを体現するテーマで活動した」らしいです。
オノウエ:知らなかったです(笑)
カンノ:なんだろ、すき家が昔出していた「焼きそば牛丼」みたいな感じですよね。
オノウエ:それはなんて言うんでしたっけ?
カンノ:エイベックスサウンドです!
オノウエ:そんなものがあったんだね(笑)
カンノ:で、コンポーザーの人のコメントで、「他のユニットはロック系統のボーカリストだが、千紗は踊れるボーカリスト。そういう意味では『エイベックスサウンド2008』だと思う」というのがあるので、もう賞味期限が決まっていたという(笑)
オノウエ:2008年までだったんだ(笑)
カンノ:そりゃ活動期間も短いよな(笑)
オノウエ:あの、GIRL NEXT DOORは聞かないです。
カンノ:だいぶ語られないよね(笑)
オノウエ:この曲っていうことではなくて、GIRL NEXT DOORという名前を聞かないです。
カンノ:もはやavexも語らない。
オノウエ:知らない単語がいっぱい出てきたもん、エイベックスサウンドとか(笑)
カンノ:やっぱりこの曲の最大の特徴として、サビに2回も「偶然の確率」という言葉が出てくるくらいの偶然の確率(笑)すごい偶然だから。
オノウエ:全然偶然じゃないけどな(笑)必然だから。
カンノ:昔やってた遊びで、「偶然の確率~♪、偶然の確率~♪」という「偶然の確率」の短縮版っていうネタがあったな(笑)
オノウエ:忙しい人のための偶然の確率(笑)
カンノ:この曲のことをずっと思っていたい。誰も語らない曲こそ、「あれは何だったのか?」というね。
オノウエ:この曲ってタイアップあったんだっけ?
カンノ:あったと思いますよ。ちゃんと売れてたし。
オノウエ:まぁ、そうだよね。
カンノ:でも今残ってないというね。そういう曲を聴いていきたい。では次の曲です。HIGH and MIGHTY COLORで「PRIDE」
オノウエ:ハイカラですね。
カンノ:そもそも「ハイカラ」と呼ばれるために逆算でバンド名を決めた、でお馴染みのHIGH and MIGHTY COLOR。
オノウエ:その話も今の今まで忘れてた(笑)
カンノ:みなさんは今、ミニディスクで聞いてますね。
オノウエ:MDをミニディスクって言ってるよ(笑)
カンノ:でもすごいのが、2004年に結成して、翌年この曲でデビューなんですよ。
オノウエ:そうなんだね。それはかなりのスピード出世だ。
カンノ:オリコン初登場2位、2005年年間ランキング40位。で、ボーカルのマーキーさんがドリカムの中村正人さんと結婚して、2008年に引退。それで別のボーカリストが入って、2010年に解散という流れですね。
オノウエ:なるほど、早かったんだね。
カンノ:マジで2000年代を駆け抜けていった人たち。
オノウエ:だから僕らがイメージするHIGH and MIGHTY COLORは2008年で終わったんだ。
カンノ:で、当時ソニー所属の新人ミュージシャンはアニソンで食わせてもらってたんですよね。これももちろんガンダムの曲ですから。当時それを揶揄する言葉で「ソニー利権」みたいな言葉がありましたけどね。アニメのタイアップをすごくやるみたいな。でも今となってはどのミュージシャンもアニソンやってるわけだから。先見の明はあったわけですが、あの当時はアニソンをやっているミュージシャンが若干馬鹿にされてる時代でしたね。
オノウエ:たしかにそうかもね。
カンノ:それは今は無効だから。そのうえで今この曲を聴くと、すごく海外で売れそうだなって思う。
オノウエ:たしかにそうかもしれないね。
カンノ:昔読んだweb記事で、FLOWとDOESがツーマンライブをやってて、「俺たちは盟友だからな」みたいな会話をしていて、絶対違うじゃん。
オノウエ:絶対違うね(笑)
カンノ:絶対FLOWとハイカラじゃん。DOESなわけねえじゃん(笑)
オノウエ:すなわちアニソンフレンズってことだよね(笑)
『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!