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SOMEOFTHEM OF PODCAST 第11回「ギョッとするカバーソング」特集(後編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第11回はカンノが聴いてギョッとしたカバー曲を紹介する「ギョッとするカバーソング」特集の書き起こし(後編)を掲載します。ポッドキャストと(前編)は下記リンクから。

 

 

カンノ:続いてのカバー曲は、オノウエ君が教えてくれたやつですね。

オノウエ:おっ、なんだろう?

カンノ:あまりにもよくわからない人たちだったので、いろいろ調べてみました。B.B.S.B.(バスケットボールストリートボーイズ)という人たちによるm-floのカバーです。「come again」

カンノ:これはなんですか?

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:もともとは何なの?

オノウエ:僕がたまに出させてもらってるDJイベントで、なにを選曲しようかなと思ったときに、そのときは全曲m-floの「come again」のリミックスとかカバーを使ってやろうと思っていろいろ調べたの。そのなかにこれがあって、「こんなの見つけたぞ」とカンノに連絡を入れました(笑)

カンノ:それでこの人たちのことを調べてみたんですが、この曲が収録されているアルバムはOVERLAP RECORDというレーベルからリリースされていて、ほかにどんなCDが出てるかというと、『カフェで聞きたいJazz Violin』とか『午後のBossa cool&Sweet』とかが出てました。

オノウエ:より訳がわからない(笑)

カンノ:だから軽薄インスト集ですね(笑)

オノウエ:いわゆるBGMもの。

カンノ:そういうものを出しているところからリリースされてましたね。

オノウエ:それも不思議な話ですね(笑)

カンノ:この曲で僕が気になるところは、デスボイスm-flo crew is the 集団」って歌ってて「嘘じゃん」って思いました(笑)

オノウエ:僕が聴いてビックリしたのは、「あのラップ部分をこれにするんだ」っていう。

カンノ:デスボイスで(笑)

オノウエ:初めて聴いたときに想像しない展開じゃん(笑)思わず笑っちゃうよね。「マジか…」っていう(笑)

カンノ:意外と原曲に忠実なんだよね。

オノウエ:展開とかね。

カンノ:原曲も節操ないじゃん。組曲みたいな作りだからさ。

オノウエ:「come again」自体がLISAパートとVERBALパートでトラックが違うからね。

カンノ:その感じをそのままトレースしたような曲にはなってるよね。

オノウエ:たしかに、デスボイスのパートが終わってメロのパートになったときの爽快感は「come again」と一緒だよね。「戻ってきた」っていう(笑)

カンノ:これはラウド系のミュージシャンがクラブミュージックに手を出したパターンだと思うんですけど、なにか別ジャンルのものに手を出すとギョッとすることって多いかなと思います。そういう意味でこの曲を紹介したいです。お聴きください、UNCHAINで「狩りから稲作へ」

オノウエ:UNCHAINが帰ってきましたね!

カンノ:この曲が入っているカバーアルバムだけSpotifyで配信されてなかったんですが、やっと聴けるようになってました!

カンノ:マジでやる必要のないカバー!

オノウエ:UNCHAINといえば、前身番組時代からずっと言ってましたが、「なんでこれをやったのか?」という謎カバーの宝庫でしたから(笑)そのなかでもトップクラスの謎カバー(笑)

カンノ:もう意味がわからない!

オノウエ:レキシをカバーするってさ…

カンノ:ミュージシャンであるならば、レキシをカバーすることには躊躇いがあると思うんだよ。

オノウエ:普通は怖くてできないよ。

カンノ:それを「俺たちがレキシやったらおもしろくない?」っていう魂胆が見え透いてしまう(笑)

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:なんだろ、本当にこの人たちはなんでもやるんだね。

オノウエ:なんでもやる人たちだとは思ってたけど、まさかここまでやるとは…

カンノ:だって自分たちで「狩りから稲作へ」をやって、まだその”おもしろ”が担保されると思ってるんでしょ?その自信はどこから来るの?だってレキシがやるからおもしろいやつだもんね。

オノウエ:レキシ以外の人がやって「よくなる」って誰も思わないよね。

カンノ:カバーって「この手札を切る」という意識が重要じゃん。そこに考えが及んでない感じがね。

オノウエ:それで「上手い!」っていう。

カンノ:「上手い!」って「つまんない!」だから。さっきの梅田サイファーの「SAKURA」もそうだけど、「上手いはつまらない」っていうことにカバー曲ってすごく陥りやすい。上手いものを聴かされた瞬間、その音が右から左へ通り過ぎていく。だからBGM化する。これは上手い故に。ちょっと下手なほうが印象に残る場合があるから。

オノウエ:言ってることはわかるね。

カンノ:さっきの「come again」のほうが残るじゃん。力づくだし。

オノウエ:そうだね。だから「狩りから稲作へ」のカバーを聴いて、「上手くてどうするんだ」っていうね。

カンノ:これを指摘し続けることが、カバー曲を聴く者としての特権というか使命ですね。ということで「ギョッとするカバーソング」特集でした。

オノウエ:今週も流石でしたね。

カンノ:フジテレビに『ほんとにあった怖い話』という番組がありますが、「ほんとにあったカバーソング」特集ですね(笑)

オノウエ:また最後に特集変わっちゃったよ(笑)

カンノ:これは良いタイトルですね(笑)「ほんとにあったカバーソング」特集、略して「ほんカバ」(笑)次回からはこれでいきたいと思います。

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!