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SOMEOFTHEM OF PODCAST 第7回「33歳」特集(前編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第7回はオノウエソウが33歳になったことを記念して、レジェンドミュージシャンの33歳のときの楽曲を聴いて「なんで俺たちはこうなれなかったんだ!」と悔しがる「33歳」特集の文字起こし(前編)を掲載します。ポッドキャストは下記リンクから。

 

 

カンノ:オノウエ君が33歳の誕生日を迎えました、おめでとうございます!

オノウエ:ありがとうございます。

カンノ:どうですか?33歳の鼻の調子は?

オノウエ:今年の花粉症は最悪です。不可能です。

カンノ:満喫してますね!

オノウエ:春を感じてますよ…

カンノ:ということで、今回は前身番組『Radio OK?NO!!』で毎年やっていた企画を行います。僕が誕生日のときに「〇〇歳」特集をやっていたんですよ。これは僕が誕生日のときに、その年齢と同じときのアーティストの大ヒット曲を聴いて、僕がどんどんおかしくなっていくという企画でした(笑)「俺もこうなるはずだったのに、どこで運命間違えた?」ということで頭を掻きむしる企画でしたね。

オノウエ:恨み、辛み、妬み、嫉みを叫んでいました(笑)

カンノ:毎年恒例の原点となる企画でした(笑)

カンノ:ですが、『Radio OK?NO!!』は休止していたので、その期間中に僕の誕生日は過ぎてしまいました。というわけで、今回はオノウエ君の誕生日のときにやってみようという「33歳」特集を行います。いろんなミュージシャンの33歳のときの曲を聴いて、「俺がこうなれなかったのはお前のせいだ」と言い続ける企画を持ちまして、はなむけとさせていただきます。

オノウエ:やっぱり企画内容がねじれてますね(笑)

カンノ:今回の「33歳」特集で紹介するミュージシャンは、いわゆるレジェンドかな。

オノウエ:ほお。

カンノ:レジェンドミュージシャンの33歳のときの楽曲を聴いてみようと思います。最初は桑田佳祐

オノウエ:たしかにレジェンドだ。

カンノ:桑田佳祐が33歳のときの楽曲を聴いてみたいなと思います。それではお聴きください、サザンオールスターズで「女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)」

カンノ:桑田佳祐さんは1956年2月26日生まれなので、33歳のときは1989年2月26日からの1年間ですね。その間にリリースされた楽曲です。桑田さんの33歳までの流れ。原由子さんが産休に入り、サザンが活動休止します。で、桑田さんはKUWATA BANDとソロを経過し、サザンが「みんなのうた」で復活して、その次のシングルがこれなんです。

カンノ:桑田さんの33歳、人生何回分稼いでるんだ!

オノウエ:サザンが活動休止をして、別バンドやソロをやって復活してるわけですね。だから33歳で1周してるんだ。流石、桑田佳祐

カンノ:そういうのを見るよ、やっぱり自分の人生を振り返るよね。

オノウエ:あ、そうだそうだ。この企画、こんな感じだったよね(笑)

カンノ:今回、いろんなミュージシャンの33歳を調べたけど、みんな結婚を経験している。だから今の時代に当てはめると、男性ミュージシャンも育休とか取るかもしれないね。

オノウエ:あり得るね。

カンノ:そういうのを僕はまったく経験してないんですから。どこにあるんですか?紹介した「女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)」という楽曲には「AV-Girl」という歌詞が出てきますが、僕は「無料 AV-Girl」を見続けてますから!

オノウエ:1発目から悲しい回ですね…(苦笑)

カンノ:悲しいとき?夕陽が?

オノウエ:うるせえよ、言わねえよ(笑)

カンノ:だから33歳のミュージシャンって売れて、人生設計的には第2章なんですよ。

オノウエ:この年齢でサザンが復活をするっていうのがすごいですね。

カンノ:一度休止したわけだから。

オノウエ:すごいな。

カンノ:あと、こういう楽曲がシングルで切れた時代だからね。これは若造じゃできないでしょ。中堅と見なされないと、こういうことはできないじゃん。だから新人ではないってことだよ。僕はいつになったら新人と見なされるスタートラインに立てるのか…。どこ?

オノウエ:べつの人に聞いてください…(苦笑)

カンノ:お前は野心がないのかよ!!よし、これからアミューズ行くぞ!!

オノウエ:やめとけよ(笑)

カンノ:では続いてのレジェンドミュージシャン。ユーミン松任谷由実さんの33歳のときはこの曲でした。松任谷由実で「Saturday Night Zombies」

カンノ:ユーミンは1954年1月19日生まれなので、33歳は1987年1月19日以降の1年間でございます。『オレたちひょうきん族』のエンディングテーマとして起用された楽曲ですね。松任谷由実さんが33歳までの流れですが、荒井由実から松任谷由実に変わって10年経ってます。

オノウエ:えぇ?そうなの?だから23歳で結婚してるんだ。

カンノ:その10年目。だから結婚もめっちゃ振り返るものになってるという。ガチで大人…

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:どうしよう…

オノウエ:小声はリアルさが増すんでやめてください(笑)

カンノ:完全に松任谷性が地に足着いている。

オノウエ:僕らが音楽を聴き始めたときには当たり前のように松任谷由実じゃん。で、「昔は荒井由実だったんだ」と後から知ったけど、だから荒井由実時代って非常に短いんだね。

カンノ:逆に言うと、最初からめっちゃ売れてる人でもあるんだけど。

オノウエ:気にしたことなかったけど、結構ビックリだね。

カンノ:33歳という年齢のリアルがわかるよね。もうどうしようかね。

オノウエ:どうしようか(笑)

カンノ:「Saturday Night Zombies」もさ、33歳の説得力の歌だよね。あのテンポ、曲調、ゴージャスな音像。それが映えるじゃん。今、あの音像どこにあるかわからないもんね。あれを生音でやってたんでしょ?

オノウエ:そうだね。33歳の大人の余裕もあるじゃん。で、今の33歳の感覚で言うと、そんな大人っぽいことがやれるかというと、それはね…

カンノ:だから、この国には金がなくなったんだよ!みんな金がないから、ああいう音像を生音でできなくなって、「はい、みなさんDTMでポーンとやってね~!」っていう感じ!

オノウエ:今、めちゃくちゃ老害みたいなこと言ったよね(笑)

カンノ:「この国には!」

オノウエ:主語がでけえよ(笑)

カンノ:時代が違うからよりわかりやすいけど、年齢で紐解くと今の自分と違いすぎて引くよね。

オノウエ:そうだよね。

カンノ:今は長寿国かもしれないけど、昔はべつにそういうことでもなかったわけでしょ。変な話、33歳って折り返し地点と言えばそうじゃん。それを考えると、もう余裕ないな。もうやめようかな…

オノウエ:なんで毎年この企画やるんだよ(笑)

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!

SOMEOFTHEM OF PODCAST 第6回「VaundyのSpotify CMクイズ」特集(後編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第6回はVaundy楽曲を聴いて、それがSpotifyのCMで使われているかどうかをオノウエが回答する「VaundyのSpotify CMクイズ」特集の文字起こし(後編)を掲載します。ポッドキャストと(前編)は下記リンクから。

 

 

カンノ:では3問目。VaundyのSpotifyCMクイズ。これから流れる曲がSpotifyのCMソングかどうか当ててもらいます。それではお聴きください、Vaundyで「僕は今日も」

カンノ:さぁ、この曲はSpotifyのCMソングなのか、マルハニチロのCMソングなのか、どちらでしょうか?

オノウエ:ちょっと待ってください!クイズの内容が変わってるんですけど…(苦笑)

カンノ:「S」か「マ」で答えてください!

オノウエ:だから違うんですよ(笑)

カンノ:「Vaundy “S” or ”マ”」特集です。

オノウエ:その語呂も気持ち悪いし(笑)片方アルファベット、片方カタカナ。ちょっと一旦、Spotifyかどうかで考えますよ。オシャレさでしか考えられないですが、とくにSpotifyのCMで考えるとこの曲は暗すぎる気がします。

カンノ:では、SpotifyのCMソングではないとすると、なんのCMソングだと思いますか?

オノウエ:えっ?これもマルハニチロで使ってるの?

カンノ:いや、それを聞いてるのではなくて…

オノウエ:いや、聞いてたって!「Spotifyマルハニチロか?」って!

カンノ:「SpotifyではないとしたらなんのCMか予想できる?」という話ですよ!

オノウエ:違うよ!「 “S” or ”マ”」って言ってたよ(笑)

カンノ:じゃあ改めて「Spotifyではないとしたら何かな?」っていうのはある?

オノウエ:Spotifyではないとしたら、マルハニチロ

カンノ:この曲はマルハニチロのCMソングであるとの回答ですね、、、正解!この曲はマルハニチロの五目シューマイのCMソングでございました!

オノウエ:もうマルハニチロって何なんだよ!

カンノ:マルハニチロの新中華街五目シューマイ、これは食感にこだわった新しい五目シューマイですね。

オノウエ:何なんだよこの企画は…

カンノ:このCMに出演しているのは誰だと思いますか?横浜流星さんでございます!

オノウエ:なんで急に通販みたいなパートが始まるの?

カンノ:「冷凍シューマイはどれも同じじゃないんですか?」という問いに対してのマルハニチロさんからの提案ですよね。

オノウエ:箱番組みたいなのを始めないでください(笑)

カンノ:マルハニチロ presents!

オノウエ:うるせえよ(笑)

カンノ:マルハ・ペプラーです。

オノウエ:もうそれはマジで言いたいだけじゃん(笑)マルハニチロもVaundyもSpotifyもなにも関係ねえよ(笑)

カンノ:では、最後の曲です。Vaundyの曲を流しますので、それがマルハニチロのCMソングか当てていただくクイズです。

オノウエ:はい…(笑)

カンノ:それではお聴きください、Vaundyで「しわあわせ」

オノウエ:あなたが曲振りで「マルハニチロのCMソングでしょうか?」って言っちゃってるからさ(笑)Spotifyが一切関係なくなっちゃった(笑)

カンノ:さぁ、「VaundyのマルハニチロCMクイズ」特集、今の曲はマルハニチロのCMソングでしょうか?

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:さぁ、答えてみましょう。

オノウエ:もうここまで来たらマルハニチロのCMソングでしょう。

カンノ:最後の最後でひっかけ問題のパターンもあります。

オノウエ:そうだけど、ここまで来たら全曲いこうよ。

カンノ:全曲マルハであってほしい?

オノウエ:マルハであってほしい(笑)

カンノ:では答えましょう、Vaundy「しわあわせ」はマルハニチロの何のCMソングでしょうか?

オノウエ:違うよ。違う違う(笑)

カンノ:これまでは冷凍炒飯、新中華街横浜あんかけラーメン、新中華街五目シューマイ。さぁ、4つ目は何?

オノウエ:知らないよ(笑)まず使われてるかどうか答えろよ!

カンノ:使われてます。

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:で、炒飯、あんかけラーメン、五目シューマイ、次は?

オノウエ:何なの、もう…(笑)

カンノ:「し・わ・あ・わ・せ」

オノウエ:それはヒントなの?というか、マルハニチロにどんなラインナップがあるか知らないし…(笑)もうなんですか、餃子ですか?

カンノ:あっ、餃子の包むヒダの部分と、手のしわが掛かってるっていう?

オノウエ:そんな真面目に聞かないでください(笑)

カンノ:正解は、五目あんかけやきそばでした!

オノウエ:そうですか…(苦笑)

カンノ:「五目」も「あんかけ」も被りました(笑)これはたっぷり餡がかかった冷凍やきそばで、焼き色がすごく食欲をそそります。で、このCMに出ているのは、、、流星横浜です!

オノウエ:よかった(笑)

カンノ:ということで「横浜流星」特集をお送りしましたけど。

オノウエ:最終的にはそこになるんですね(笑)

カンノ:すげえ、マルハニチロが囲ってました。

オノウエ:マルハニチロとVaundyはどういうことになってるの?

カンノ:もっとSpotifyでやればいいのに。

オノウエ:っていうか、Spotifyは何だったの?(笑)

カンノ:本当にVaundyがSpotifyのCMソングをめちゃくちゃやってると思って調べたの。全然やってなかった(笑)

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:ただ、マルハニチロをめちゃくちゃやってた(笑)

オノウエ:なるほどね(笑)

カンノ:冷凍中華でこんなにVaundyが使われてたのは知らなかった。

オノウエ:そうなんだね。

カンノ:Vaundyはマルハニチロで稼いでた。

オノウエ:俄然、マルハニチロに興味出てきました。

カンノ:あとで何か買うか。

オノウエ:五目あんかけやきそば買おうぜ。

カンノ:俺はシューマイ買うから、あとで酒飲みながら食ってVaundy聴こうぜ(笑)ということで、「VaundyのマルハニチロCMソング」特集をお送りしました(笑)

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!

サムオブ井戸端話 #131『音楽教祖のモードと信者の受け取り方』(前編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

ZAZEN BOYSの12年ぶりのアルバム『らんど』を聴いたサムオブメンバー。カンノメンバーが憧れる向井秀徳の久しぶりの作品やインタビューを通して、本当に好きな人の脳みその一片や今のモードが知れる喜びを、教祖と信者の関係で捉えて語りました。

 

 

カンノ:ZAZEN BOYSの12年ぶりのアルバム『らんど』が発売されました。聴きましたか?

YOU:聴きました。最高だったね。

カンノ:僕はあのアルバムを何度も聴いて、向井秀徳が考えていることの一片でも知ることができるのがありがたくて仕方なかったです。

YOU:お前、本当に向井が好きなんだな(笑)

カンノ:そうです(笑)いろんな媒体でインタビューが載ってるじゃん。そのなかで「自分は自我の権化である」という話をしているんです。

YOU:してたね。

カンノ:そのことについてずっと考えてて。向井さんは「私は自我の権化であるから、音楽をやっている」と言ってるんだよね。これは裏を返すと「自我の権化じゃない人は音楽をやっちゃいけないよ」っていうことでもあると思うの。

YOU:なるほど。良いこと言うね。

カンノ:こちらが向井秀徳からのメッセージを深読みして受け取るとするとね。

YOU:勝手にね(笑)

カンノ:そうそう(笑)「そうか、自我の権化であるから音楽をやっているということは、自我の権化に達していない人は音楽なんてものをやっちゃいけないんだな」というね。だからこの言葉って僕にとってはとても重いものなんです。

YOU:なるほど。

カンノ:で、ここ最近考えていることなんだけど、「お金があったらどうする?」という質問に、「機材を買う」か「美味しいものを食べる」という2択で「機材を買う」を果たして自分は取れるのかどうか。

YOU:ほお。

カンノ:こういった2択を続けていった先に、音楽とか表現が残るかどうかだなと思ったの。その人が音楽を続けるかどうかって。いろんなバリエーションの2択があるなかで、自分を「自我の権化」としたときに、音楽をはじめとする表現活動を選べるかどうか。そういう人が表現をする人として残っていき、それを選べなかった人が表現を辞めていくのかなと思ったんです。「お前にとって音楽や表現は大事か?」を突きつけるタームってあると思うの。それに対して意地でも「大事だ」と言えるかどうか。で、そんなこと言ってる場合ではない状況でも、自我の権化であれば「大事だ」と言わねばならない。

YOU:たしかに普通の人なら、たまに機材を買ってそこそこに美味しいものを食べたりしてバランス取っちゃうよね。

カンノ:そうそう。で、あのインタビューを読んで、向井をただのおもしろおじさんとして消費するやつらのことは無視ですよ。そんな人と僕は会話したくないんですよ。

YOU:わかる。今回のアルバムのインタビュー、向井はかなり真剣だよね。もちろん表面はふざけてはいるんだけど。

カンノ:あの人が真剣に思われることで発生する得はあまりないからね。キャラクター的にはぐらかしたほうがいいし。

YOU:誠実だったよね。

カンノ:というわけで、今までのしゃべりを聞いてもらってわかる通り、僕はわりと教祖に対する信者に近いと思うんです。

YOU:向井信者ね。

カンノ:そう。で、いわゆる”松本信者”とか”たけし信者”とか”談志信者”の気持ちが少しわかった気がしたの。さっき「向井の脳みその一片を知れてありがたい」と言ったけどさ、つまり僕にとって向井秀徳を表現における教祖だと勝手に思うということ。もちろん向井と直接話したことはないよ。でも、今のこの人のモードは何なのか、どんなことを考えているのか、それらを作品としてどう表したのか。その作品が脳みその具現化ということであれば、その人の新作、新曲、新ネタを知れるだけで異様な喜びってあるなと。

YOU:うん、わかる…。いや、ごめん。やっぱりわからない(笑)カンノの言ってることが全然わからない(笑)お前、めっちゃファンだよ。

カンノ:アハハハハッ!

YOU:カンノはめっちゃ向井秀徳ファン(笑)

カンノ:そういう意味でいうと、僕は向井秀徳クチロロの三浦康嗣さんの脳みそをちょっとでも知れたら、それでいいやと思ったの。あとは全捨てで。

YOU:極論、あとはいらないと。

カンノ:この2人がどういうモードで、どういう脳みそで、どんなことを考えていて、それを作品で知れたときに、それを僕自身の血肉として1ミリでの入ったものを作れたら最高だなと思ったの。これから僕も音楽活動をやっていきますけど、この2人の要素が1%でも入っていたら超幸せですね。信者とか信奉者っていう言葉を使っちゃうけど、この2人を観て聴いて知ったうえで、自分がどんな振る舞いをしていくかとか、2人の思考を勝手に汲み取ったうえでどう自分の作品として表して、その結果、僕が何なのかが決まってくるなと。

YOU:まぁ、信者ってただそれだけだからさ。アーティストの信者はたくさんいるんだけど、カンノは曲がりなりにもアウトプットがあるから。音楽作ってそれをライブでやるっていう。だからとても良いことだと思うけどね。むしろ、どのアーティストにもいっちょ噛みで器用にパロって作ってるミュージシャンが今は主流な気がするから。それでもいいんだけど、深いところにいけない気がする。

カンノ:いっちょ噛みのミュージシャンは多いよね。なんか、インスタントに要素を取り込むミュージシャンって多い気がするの。手軽に音楽が聴ける時代において。「これを聴くだけでオシャレっぽくなる」とかさ。それが嫌とか否定する気もないんだけど、そういう音楽はべつに自分にとってはなくてもいいから。

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SOMEOFTHEM OF PODCAST 第6回「VaundyのSpotify CMクイズ」特集(前編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第6回はVaundy楽曲を聴いて、それがSpotifyのCMで使われているかどうかをオノウエが回答する「VaundyのSpotify CMクイズ」特集の文字起こし(前編)を掲載します。ポッドキャストは下記リンクから。

 

 

カンノ:今週はVaundyを特集します!どうですか、Vaundyさんのイメージはなにかありますか?

オノウエ:いろんな曲を器用に作れますよね。

カンノ:ユニクロっぽいパーカーを着てるフリーターというイメージですか?

オノウエ:言ってないじゃないですか(笑)

カンノ:めちゃくちゃ稼いでるよ(笑)

オノウエ:めちゃくちゃ売れてますからね。

カンノ:いいよな~。

オノウエ:あっ、そのモード始まった(笑)

カンノ:悪い志村けんみたいな言い方しちゃったね(笑)まぁ、めちゃくちゃ曲をリリースしてますからね。昨年出た『replica』というアルバムは35曲収録ですからね。

カンノ:で、僕のVaundyに対するイメージを言っていいですか?SpotifyのCMソングをめっちゃやってるイメージがあるんです。

オノウエ:なるほど。

カンノ:陳腐な言い方だけど、音楽におけるオシャレ企業ですよ。Vaundy自身もSpotifyに取り上げられてガっと知名度を上げているので、お互い良い関係性だと思うんですけど。で、変な話、どのVaundyの楽曲を聴いてもSpotifyのCMソングっぽく聴こえてしまう。そんなイメージが強いので、それをクイズにしてみました。

オノウエ:クイズ…?

カンノ:ということで今日は「VaundyのSpotify CMクイズ」を行いたいと思います。これからVaundyさんの楽曲を流すので、それがSpotifyのCMソングかどうか当ててもらいます。

オノウエ:私が当てるんですか?

カンノ:そうです。全4問です。それでは第1問目お聴きください、Vaundyで「怪獣の花唄」

カンノ:さぁ、この曲はSpotifyのCMソングでしょうか?

オノウエ:まず前提として、私はほぼわからないので、どうやって考えるかというと「流れてそうかどうか」しかありません(笑)

カンノ:そもそもなんだけど、VaundyがSpotifyのCMソングをやってるイメージってある?

オノウエ:なくはないかな。というか、あんまり意識したことないかも。ちなみに考え方のヒントとかあったりする?

カンノ:これは一つのものの考え方なんだけど、Spotifyとしての企業ブランド、日本国内において「どういうイメージを持たれたいか?」というのはあると思うの。じゃあ同業他社としてAppleがあったりAmazonがあったり、いろんな音楽サブスクがあるなかで、Spotifyはどう思われたいのか。たとえばオシャレさを纏った感じで音楽を聴くことを商売とするなかで、Vaundyってすごく選ばれた存在な気がするの。こういう考え方ですかね。

オノウエ:なるほどね。

カンノ:あえて悪い言葉を使うと、Vaundyを聴くだけで簡単にオシャレになれる、みたいな。この「簡単にオシャレになれる」という意味でのVaundyって今は相当強いと思うんだよ。

オノウエ:その観点でのVaundyで考えたうえで、楽曲がバッチリとSpotifyのブランドとマッチしているかだね。これが一つの判断の軸になるかもしれない。

カンノ:で、これがなにかへの誘導かもしれない。

オノウエ:そうなるとなにも信じられない!

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:まぁ、言わんとすることはわかります。そう考えると、この曲ではないかな。

カンノ:なるほど。

オノウエ:「怪獣の花唄」はSpotifyのCMで流れていないと思います。

カンノ:なるほど、、、正解です!

オノウエ:おぉ~!

カンノ:冴えてますね。これはSpotifyのCMソングではありません。ただ、タイアップソングではあります。これはマルハニチロの冷凍炒飯のCMソングでした。

オノウエ:冷凍炒飯のCMなんだ。

カンノ:これはお皿いらずでレンジで温める冷凍焼豚五目炒飯なんですが、袋のまま食べられるという。

オノウエ:なんか急に日曜の昼間のCMっぽくなったんですが(苦笑)

カンノ:このCMには横浜流星さんが出演されています。

オノウエ:なるほど…(苦笑)

カンノ:横浜さんは「準備も片付けも面倒くせぇ」って言ってました。

オノウエ:途中からメインがマルハニチロになってますよ(笑)

カンノ:どういうCMで使われているか紹介したいから(笑)

カンノ:「怪獣の花唄」はSpotifyのCMソングではありません、オノウエ君正解でございます。では2問目です、この曲がSpotifyのCMソングかどうか当ててください。Vaundyで「世界の秘密」

オノウエ:これはチルっぽい感じですね。先ほどの「怪獣の花唄」はバンド仕様でしたよね。

カンノ:ロックサウンドで叫んでたしね。

オノウエ:そのオシャレさみたいなことを考えたときに、「怪獣の花唄」は選ばれなさそうだなと思ったんです。でもこの曲のチルっぽさはオシャレさという意味で当てはまる気がする。抜けた感じのね。ということで、「世界の秘密」はSpotifyのCMソングだと思います。

カンノ:正解は、、、SpotifyのCMソングではありません!

オノウエ:あぁ~、違うんですね。

カンノ:違いました。これはマルハニチロの…

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:新中華街横浜あんかけラーメンのCMソングでございました!

オノウエ:あれぇ~?

カンノ:これはとろみたっぷりの野菜餡が細麺に絡みつく美味しさを提供する冷凍あんかけラーメンです!

オノウエ:この企画、もしかして…(苦笑)

カンノ:このCMに出てるのは横浜流星さん!

オノウエ:おっ?えっ?

カンノ:この曲はSpotifyのCMソングではありません、マルハニチロの新中華街横浜あんかけラーメンのCMソングでございました!

オノウエ:なんか、べつのことが気になり始めました(笑)まぁ、いいか…(苦笑)

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!

SOMEOFTHEM OF PODCAST 第5回「繰り返される諸行無常選手権」特集(後編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。第5回はZAZEN BOYSSpotifyで配信されている全楽曲のなかで、「繰り返される諸行無常」を多く言っているTOP3を発表する「繰り返される諸行無常」特集の文字起こし(後編)を掲載します。ポッドキャストと(前編)は下記リンクから。

 

 

カンノ:さぁ、本編に入るのにすごく時間がかかりましたが(笑)、第3位です!

オノウエ:何なんだろうな、気になるな。

カンノ:まず回数から発表します。6回です。「繰り返される諸行無常」が6回出てくる曲です。それではお聴きください、ZAZEN BOYSで「CRAZY DAYS CRAZY FEELING」

カンノ:僕がZAZEN BOYSを聴いたきっかけて、大好きになってしまった曲です。さっきの話でいうと、完全にキャッチーなラップ曲、アルバムの表題曲です。これは6回です。サビで使われる「繰り返される諸行無常」もあるけど、普通のラップ内でも「繰り返される諸行無常」が使われていますね。それはボーナス点なんですよね。

オノウエ:なるほど。

カンノ:ループするフレーズとして使われるものとはべつに、全然違うところで使われる。「繰り返される諸行無常」のあとに「よみがえる性的衝動」が出てこないパターンもあるんです。それで数を稼いだ感があります。

オノウエ:なんか、もっと使われていた印象なんですが6回なんですね。

カンノ:ほかにも繰り返しで使われる言葉がこの曲には多いんですよ。「繰り返される諸行無常 よみがえる性的衝動「冷凍都市のくらし 行方知れずのアイツいつのまにか姿くらまし」「毎日大体狂って不思議 俺の目玉が見る景色」「頭どんだけ狂っても」「人がボンボン死ぬこの世」とかは、とくに『ZEZAN BOYSⅡ』にはいっぱい出てきますね。

カンノ:では第2位。飛びますよ。15回。

オノウエ:マジか!「3位で6回なら、1位は15回くらいかな」とか言おうと思ってたら、2位が15回!同じ言葉を15回言う曲があるの?(笑)

カンノ:それは何の曲でしょうか。第2位はまさかこの曲がここで出てくるとは。「繰り返される諸行無常」が15回出てくるのはこの曲でした。ZAZEN BOYSで「自問自答」

オノウエ:この曲が2位ですか!

カンノ:僕らZAZEN BOYSの大ファンからすると、絶対1位だと思ったじゃん。

オノウエ:これが1位だと思ってた。

カンノ:15回で2位でした。完全に優勝候補がやられました。だって「自問自答」で締めたらいいじゃん。「1位はやっぱりこの曲でしたね~」とか言えばいいじゃん。2位で来る曲じゃないんだよ!

オノウエ:たしかに(笑)

カンノ:なんでZAZEN BOYSのランキング企画で、この曲が2位に来ることがあるんだよ(笑)

オノウエ:たしかに、僕ら「自問自答」のあとに来る曲について喋んなきゃいけないんでしょ(笑)

カンノ:そうなんだよ、これで終われよ!

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:この曲が強い理由は高音コーラス。これも1回に入れてますから。で、最後向井の声とコーラスがダブるじゃないですか。あれは2回で計算してますからね。

オノウエ:2回計算か。

カンノ:それで15回です。それでも2位なんだよ。そんなズルしてるんだよ!この曲、1位になりたいからってたくさんフレーズ言って数稼いで、ズルいんだよ。

オノウエ:俺たちが勝手に戦わせてるんだよ(笑)

カンノ:絶対にライブの本編ラストかアンコールで聴く曲なんだからさ。これで終わるんだよ。でも終わりません。1位が待ってます。

オノウエ:気になるね~。

カンノ:1位は「繰り返される諸行無常」を何回言ってるのか。2位が15回です。1位は20回です。

オノウエ:20回!すごいね。

カンノ:繰り返しています。

オノウエ:そうですね。

カンノ:本当に向井さんは作詞の才能があるんですか?

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:そういうことじゃないですね(笑)でも、7分尺の曲で15回だよ。それが20回となると何なのか?

オノウエ:気になりますよ。

カンノ:まさかの曲でございました。それでは「繰り返される諸行無常」を20回言っている楽曲はこちらです。ZAZEN BOYSで「ZAZEN BO Ⅱ」

カンノ:ということで、インタールード曲が1位でした!

オノウエ:なんか、釈然としないな~。

カンノ:アハハハハッ!

オノウエ:この選手権ってそういうことだったっけ?

カンノ:これでヤラセでないことがわかってもらえましたかね?もうガッカリしました。これを1位にするの、嫌です!向井も嫌なんじゃない?(笑)

オノウエ:これは「自問自答」と同じシステムだね。

カンノ:その後半のまくり方が半端ない。

オノウエ:向井の声とコーラスの声が重なってるからその分、倍々で稼いだわけだ。

カンノ:初期のインタールードがあったころですよ。

オノウエ:インタールードで20回言ってるのヤバいね。

カンノ:1分ちょっとの曲だからね。

オノウエ:2位が7分で、1位が1分半でしょ。計算がおかしいよ(笑)

カンノ:調べた結果、初期作に「繰り返される諸行無常」が多いということです。『ZAZEN BOYS 4』に関しては1回しか出てきてないですからね。「Asobi」の冒頭だけ。

カンノ:ということで、「繰り返される諸行無常選手権」の第1位は「ZAZEN BO Ⅱ」

オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:「ZAZEN BO Ⅱ」って何なんだよ…(笑)

オノウエ:「ZAZEN BO」も何なんだよ…(笑)

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!

サムオブ井戸端話 #130『テイラー・スウィフトを観た!~アメリカ人になりたい~』(後編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

テイラー・スウィフトの東京ドーム公演について語るサムオブメンバー。後編では、東京ドームの規模でファンを熱狂させるテイラー・スウィフトの圧倒的な力を見て、YOU-SUCKメンバーは「アメリカ人になりたい」と思いました。前編は下記リンクから。

 

 

YOU:もう一つ圧倒されたのが周りのファンの人たち。俺の横にいた女の子は熱狂的なファンで、全曲英語で歌ってたの。歌というか叫び。東京ドーム3階席の最後列から2番目の席なんだけど、バキバキに歌ってるの。最初は正直「うるせえな」と思ってたんだけど(笑)「俺はテイラーの音楽を聴きに来たんだぞ」と思ってたんだけど、みんな超楽しそうで超熱狂してたの。ほかのお客さんも「テイラー!」と叫んでて。みんな歌ってるし。俺は1曲も歌えないんだけど(笑)で、ほぼ全曲振付があるみたいで、テイラーと同じ踊りをみんながするの。それを東京ドームを埋めてるわけですよ。「スーパースターって人をこんなふうにさせるんだ」と思ってね。

カンノ:テイラーそのものにも圧倒されたし、それに熱狂する人々にも圧倒されたんだね。

YOU:そう。で、テイラーは演出上、曲の途中でステージからはけたりするの。そのとき、みんな座るんだよね(笑)

カンノ:アハハハハッ!あんなに熱狂していた人々が(笑)

YOU:「すんっ」ってなるの(笑)で、テイラーが出てくるとまた「テイラー!」って熱狂するの(笑)「お前ら、すごいな」と思って。

カンノ:切り替えがすごい(笑)

YOU:だから本当にテイラーに会いに来てるんだよ。俺はライブに行くって、会いに行くという感覚というより、音楽を聴きに行くが第一だからさ。それがカルチャーショックだった。で、こんなにファンしかいない環境ってあんまり経験してこなかったなと思って。

カンノ:それが東京ドームの規模だからよりすごいね。

YOU:それが日本人だけじゃないからね。もう圧倒されましたね。このテイラーのパフォーマンスを観て、「アメリカ人になりたい」と思ってしまいました。

カンノ:アハハハハッ!僕たちはこれまで、音楽に対してすごく知的好奇心溢れる話をしてきたと思うんですけど、YOU-SUCKさんは今、「アメリカ人になりたい」と言ってます(笑)

YOU:だってこのステージの演出は絶対に日本人じゃできないですよ。

カンノ:そうかもしれないね。

YOU:もちろんユーミンのステージとか、ドリカムのステージの派手さも知ってますよ。けど、このテイラーのステージは液晶画面の演出とテイラーの動きと、バンドメンバーも楽器はコードレスで動きながらの演奏もあるんです。しかもダンサーも大人数携えてる。その演出が全部楽曲ごとに有機的につながってるの。だから当然めちゃくちゃリハーサルもしてると思うの。それを総合的にコントロールできる技術やシステムは日本にはないんじゃないかと思う。しかもそれを自国だけでなくワールドツアーでやってるの。世界中に運んでるのよ、このステージを。おかしいよ!こんなことができるのはアメリカ人だけ。でも、俺もアメリカ人になりたいって言っているけど、アメリカもべつにろくでもない国なのは知っているんですよ。

カンノ:フフッ。

YOU:核兵器持ってるし、人々の分断もヤバいし、格差社会も露骨だし。ろくでもない国なんだけど、それを全部無化できるんじゃないかっていうくらい、札束で人を笑顔にできるというか(笑)「これがエンターテインメントだ!!」という感じがある国は強いよな。

カンノ:僕たちは基本的にずっとJ-POPの話をしてきたけど、なんかテイラーに比べるとどうしても貧乏臭いよね(笑)

YOU:もちろん、そういうJ−POPも好きだよ。でもスケール感があまりに違いすぎた。で、テイラーも歌ってるのに周りの人たちも歌うから最初は全然聴こえないんだけど、周りの人たちはだんだん疲れてきて、結果的に最後のほうの曲ではテイラーの声がはっきり聴こえるの(笑)

カンノ:テイラーは疲れないから(笑)

YOU:テイラーは疲れない(笑)この公演を4日間やって、そのままスーパーボウルの試合を観に行ってるんだから。どうかしてるよ(笑)圧倒されましたね。そしてアメリカ人になりたいと思った(笑)でも、これは抑圧の話になるんだけど、この人たちはものすごい訓練をされてるんですよ。演者スタッフ全員、超エリート。全員にめっちゃ金かかってる。それって自由ではないじゃん。

カンノ:ある種の軍隊だよね。

YOU:そう。でも、そういうものに人は熱狂するし、俺も圧倒されちゃった。だから「自然体で」みたいなものを言祝ぐ傾向があるけどさ…。

カンノ:J-POPにおける「ありのまま」理論ですね(笑)

YOU:やっぱりそんなのは嘘なんだよ(笑)ギチギチに訓練された完璧なものを観たいという欲望はあると思っちゃった。正直、俺は普通に素で聴くとテイラー・スウィフトは全然好きじゃないんだよ。前述した通り、「ふ~ん、アメリカのヒット曲だな」と思うだけ。そうだったはずなのに、目の前にすると「マジですげぇ…」と思ってしまう。「そりゃアメリカに戦争で勝てるわけないよな」とも思ってしまった。

カンノ:アハハハハッ!

YOU:だから、いろいろ思ったけど、テイラー・スウィフトを観て圧倒的なアメリカを感じた。

カンノ:アハハハハッ!「圧倒的なアメリカを感じた」って言われたら返す言葉がないよな(笑)

YOU:最後にサムオブっぽい話をすると、日本のミュージシャンも世界で聴かれてきてるじゃん。

カンノ:最近だとCreepy Nutsの新曲が世界でバズってますね。

YOU:ただ、この演出と札束に日本が勝てるわけないって思ってしまったんだよね。もちろん勝つ必要もないんだけど、テイラー・スウィフトというすべての一番を観ちゃったから、グローバル市場で戦うってこんなに大変なのかと思ってしまったね。もちろん現地でもテイラー・スウィフトのライブを観ようとしてもチケットを取るのは大変だと思うの。でも、アメリカ人なら日本よりは頻度が高く観られるわけじゃない。そんな国民には敵わないよ。

カンノ:アハハハハッ!

YOU:アメリカに勝てないことがわかりました!

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SOMEOFTHEM OF PODCAST 第5回「繰り返される諸行無常選手権」特集(前編)

カンノアキオとオノウエソウによる、SOMEOFTHEMのポッドキャスト番組『SOMEOFTHEM OF PODCAST』を配信しています。こちらではその書き起こしを前編、後編に分けて掲載します。第5回はZAZEN BOYSSpotifyで配信されている全楽曲のなかで、「繰り返される諸行無常」を多く言っているTOP3を発表する「繰り返される諸行無常選手権」特集の書き起こし(前編)を掲載します。ポッドキャストは下記リンクから。

 

 

カンノ:今回はZAZEN BOYSの特集をしたいなと思います。2024年1月24日に12年ぶりのアルバム『らんど』が発売されました。

カンノ:私が一番好きで、尊敬して、愛しているバンドです。これを収録しているときはまだですが、2月終わりのTOKYO DOME CITY HALLでの公演に行きますので。どんなライブだったかというレポはここでは一切しないので。

オノウエ:ただただ感動して(笑)

カンノ:それを秘めて帰ってきます(笑)ではZAZEN BOYSにまつわる企画を行うわけですが、まずは最新作『らんど』から1曲聴きましょう。「永遠少女」は以前流したので、べつの曲を流しましょう。この曲がアルバムのなかで個人的に一番好きですね。お聴きください、ZAZEN BOYSで「公園には誰もいない」

カンノ:まずは僕らで『らんど』の感想戦を行います。

オノウエ:勝手に家でやれよ(笑)

カンノ:「お前はどれが一番好き?」

カンノ・オノウエ:アハハハハッ!

カンノ:『らんど』ってロックバンドとしての歌をすごく意識したアルバムだと思うの。まずはラップ曲が1曲もない。あと、1曲1曲がかなり無骨な印象。そういう意味で派手な曲はない。鍛え上げられた曲がずらっと並んでいるなかで、「公園には誰もいない」だけは色気があった気がする。この曲だけ明らかにメロウなんだよね。

オノウエ:たしかにね。

カンノ:キャッチーな曲はないし、どの曲も無骨なんだけど、「公園には誰もいない」だけはR&Bというかブラックミュージック性を感じた。オノウエ君は『らんど』はどうでしたか?

オノウエ:僕は好きな曲でいうと「バラクーダ」とかなんですけど。「やっぱザゼンだな」っていう。

オノウエ:あとは、「このアルバムと言ったらこの曲だよね」っていうことではなくて、この曲たちの集まりで『らんど』と呼ぶ感じ。

カンノ:だから「この曲だけ聴こう」という意識にならないよね。ちゃんと頭から終わりまで聴かないと、聴いた気にならない。そういうアルバムに出会ったことが久しぶりだったね。

オノウエ:たしかに『らんど』は結局最後まで聴いちゃうアルバムだね。あとはバスドラ。半端じゃないです。

カンノ:へぇ~!

オノウエ:音量をめちゃくちゃ上げて、もちろんスピーカーがいいですけど、イヤホンでもいいです。音量を上げられるだけ上げて聴いてください。「ドンッ!」っていうのが耳の鼓膜まで来るので。本当にビックリしたんだよ(笑)

カンノ:自分で音量を上げてるからビックリしないようなハードル設定にはなってるはずなんだけど、それでもビックリする(笑)

オノウエ:「バンドでこんな音、聴いたことがない」っていう。

カンノ:ただの「うるさい」じゃないわけでしょ。

オノウエ:そう。「ドンッ!」って響く音が来るので。

カンノ:それはやってみよう。あともう1ついい?「永遠少女」がこのアルバムの本編の終わりだと思うの。「YAKIIMO」「乱土」「胸やけうどんの作り方」の濃厚なボーナストラックっぷりを是非聴いてほしい。

オノウエ:その感覚わかる。

オノウエ:あの3曲はあの順番でちゃんと聴きたくなるよね。

カンノ:「乱土」と「胸やけうどんの作り方」はこれまでのザゼンのリフ感を踏襲してると思うんだけど、「YAKIIMO」を聴いたとき、「チャルメラの次は焼き芋屋さんか!」と思ったね(笑)

オノウエ:そうだね(笑)

カンノ:という『らんど』の話は止まりませんが、今回のテーマに一切関係ありません!

オノウエ:そうなんですね(笑)

カンノ:ただ、しゃべりたかった。絶対音量上げてバスドラを感じようと思った。

オノウエ:是非聴いてみてください(笑)

カンノ:そんなZAZEN BOYSの企画なんですけども、向井秀徳さんの代名詞とも言える歌詞フレーズがありますね。

オノウエ:「繰り返される諸行無常 よみがえる性的衝動」

カンノ:基本的にどの曲でも使われてるじゃないですか。で、どの曲で一番使われているのか?

オノウエ:なるほどね(笑)

カンノ:ということで私、SpotifyにあるZAZEN BOYS楽曲をすべて聴きまして、「繰り返される諸行無常」というフレーズが出てくる楽曲のTOP3を作ってきました!

オノウエ:すごいですね(笑)

カンノ:今回は「繰り返される諸行無常選手権」を行います!

オノウエ:サブスクで聴けるZAZEN BOYS楽曲はすべて聴いたと。

カンノ:そうです!今回は「繰り返される諸行無常」というフレーズに絞ってランキングを作りました。ルールは「繰り返される諸行無常」と歌ったら1カウント!以上!

オノウエ:すごいな…。全部数えたんでしょ?

カンノ:数えました!アルバム、シングル、CHAIとのコラボ「ACTION」、全部聴きました!

カンノ:そのなかで一番「繰り返される諸行無常」と歌っているのは何なのかをランキング形式で紹介します。『Radio OK?NO!!』時代にはSOUL’d OUT楽曲を全部聴いて、どれが一番Diggy-Mo’が「アアラララァアアァ」を言っているのかを紹介する「アアラララァアアァ選手権」という企画を行いましたが、それに次ぐ大型企画「繰り返される諸行無常選手権」を行います!

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『SOMEOFTHEM OF PODCAST』はパーソナリティーのカンノアキオと聞き手のオノウエソウが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#サムオブ」をつけてツイートしてください!ポッドキャスト版では番組の最後に4択のJ-POPクイズを出題していますので、是非そちらもお聞きください!