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Radio OK?NO!!第15回「エイリアンズ選手権」特集

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第15回の7月19日放送分、「エイリアンズ選手権」特集をお送りします。

 

 

カンノ:今日はたくさん「エイリアンズ」をかけます!

上野:「エイリアンズ」選手権!

カンノ:全部強いですからね。そもそもなんで「エイリアンズ」を特集しようと思ったかというと、SNSYouTubeでいろんな人の「歌ってみた動画」ってあるじゃないですか?で、出来るだけ「のど自慢」とかで歌われていない、一般的なベタ曲ではないところでの歌ってみた動画で多い曲は何かなと思って探し当てたのが「エイリアンズ」でしたね。

上野:「エイリアンズ」の動画は多いんだ。

カンノ:多かったですね。それでカバー曲も紹介しつつ、「歌ってみた動画」の傾向の話もできたらと思っております。じゃあまずはプレーンの「エイリアンズ」を聴いてみましょう(笑)素朴なね、塩かけて食べるタイプの「エイリアンズ」です(笑)

上野:原曲もたくさん味ついてるよ!

カンノ:聴いていただきましょう、キリンジの「エイリアンズ」

 

 

カンノ:このあとはケチャップで味付けた「エイリアンズ」とかかかりますから(笑)

上野:いろんな味の「エイリアンズ」がね(笑)

カンノ:で、まぁ、この曲については言うことはないですね。良い曲。

上野:未だに残っているのは強いよね。LINEのCMでのんさんが歌ったりね。

 

 

 

カンノ:それでなんでこの曲がSNSYouTubeでも動画が多いか考えてみたんですが、この曲の動画に関しては2種類の方向性があるかと思います。1つは所謂、可愛らしい女の子とか、若さが売りのYouTubeの人!

上野:弾き語り女子的なね。

カンノ:「高校生がエイリアンズ弾いてみた」とかね。

 

 

カンノ:それとガチガチの音楽フォロワーによる歌ってみたですね。この2種類です。これの何が分かれ目かというと、イントロのあのフレーズを弾くかどうかですね。やっぱりね、この曲を「歌っています」というアピールで済ませる人はあのイントロは弾きません(笑)

上野:弾き語り女子的な人はイントロを弾かない傾向にあるってことね。

カンノ:そうですね、この曲を利用する人たちは。

上野:まぁ、本人たちはピュアですから(笑)

カンノ:そうですね、好きで歌ってますからね。「この曲を歌いたい」か「弾きたい」かで大きく変わりますよね。ガチガチに演奏したい人はこのイントロは弾きたいですよ。っていうぐらい強いイントロですよね。歌を聴いてほしいのと同等にイントロも聴かせたいんだと思います。それでサビになるとぐわ~っとメロディも高音になりますよね。そこになるとバンドサウンド的なものと相性が良いんだけど、歌い出しは低いじゃん。だから弾き語りのテンションのまま行っても、原曲とそんなに大差なく聴こえるよね。だから頭の30秒とか1分をちゃんと掴んだまま聴かせられると思うんだよね。YouTubeの視聴において。だからYouTubeでの弾き語り動画のアップに関しては、結構「エイリアンズ」は親和性あると思いますね。曲頭で掴みやすい、割といろんなバリエーションで聴かせられる。あと、女子が歌うと頭が低くて歌いづらそうにしてるんですよね。

上野:キーが難しそうだよね。

カンノ:で、その「歌えてないよ」ってコメントでツッコまれやすいというのもむしろ良いですよね。コメントが増えるから。「よし、よし、よし」って思ってるよ(笑)

上野:いや~、本人たちはピュアに歌ってるよ~(笑)

カンノ:それでやっぱり、「お、若いのによくエイリアンズ知ってるね!」という掴みやすさもある。そういった意味で好まれる曲になっているのかなと思いますね。それでは、こういった「歌ってみた動画」の文脈というのは、そもそもアーティストによるカバー文化の流れの延長にあるかと思います。中森明菜とか徳永英明とか。そのアーティストカバーによる「エイリアンズ」はどんなもんじゃいということでね。

上野:そうですよ、ここからが本番ですよ。

カンノ:キリンジの「エイリアンズ」は5週勝ち抜き出来るのか?まず第1のモンスターを召喚したいと思います(笑)では最初のモンスターはこいつだ!JUJUの「エイリアンズ」

 

 

 

上野:声が低いね。

カンノ:キリンジの勝ちですね(笑)

上野:最初のモンスター撃沈ということで(笑)

カンノ:ってかキーが低いんだよ!

上野:「不機嫌な~」が低く這ってるよね(笑)

カンノ:「不機嫌な⤵」(笑)

上野:声出てなくて「ゴゴゴゴゴ」って言ってるよね(笑)

カンノ:これは今年2月のシングルです。

上野:これ、今年なのすごいね。

カンノ:ね。ほかに歌う曲があった気がしますけどね(笑)

上野:でもこれのプロデューサーが蔦谷好位置ですよ。

カンノ:ね。何やってんでしょうね(笑)これ声が出ていない分、ブルージーに聴こえるよね。

上野:それもそうだし、演歌っぽくなってるよね。

カンノ:八代亜紀っぽさあるよね。それがJUJUの「エイリアンズ」です。続いてのモンスターは強いですよ。キリンジを倒せるのか?それじゃ行きましょう、続いては、鈴木雅之で「エイリアンズ」

 

 

カンノ:これは良い勝負!

上野:確かに強いね!

カンノ:でも3:2でキリンジの勝ちかな~。

上野:このカバーのイントロだけ聴くと「あれ?本家とまんまかな?」と思うけど、歌い出したら全然、鈴木雅之だね(笑)「やっぱりこの空気感だった」ってなるね。

カンノ:この鈴木雅之の「エイリアンズ」の敗因は、「この人、あんまりキリンジを知らないんだろうな~」ってところですね(笑)

上野:確かにキリンジのことはどうでも良さそうだよね(笑)

カンノ:もちろん、カバーするにあたり「エイリアンズ」は聴きこんだと思うんだけど、キリンジはそんなに知らないよね。

上野:会議で「エイリアンズとか良いんじゃないですか?」とかになって(笑)

カンノ:「エイリアンズ?何それ。あー、良い曲だね」みたいな(笑)元々のキリンジの「エイリアンズ」ってさ、出身の埼玉が舞台になっているって言うじゃないですか。やっぱりね、鈴木雅之が歌うと恵比寿になっちゃう(笑)

上野:夜の東京ね(笑)

カンノ:「渋谷で5時」感が全然拭えませんね(笑)港区六本木感とかね。そんな匂いがずっと取れませんね。

上野:それが敗因か~。

カンノ:でもさ、JUJUや鈴木雅之もそうだし、今回かけない人でも多かったんだけど、R&Bとの親和性があるのはなんでなの?

上野:やっぱりAORの雰囲気が原曲にあって、そのルーツを辿るとR&Bにつながってくるのは大きいだろうね。R&Bがあって、そのあとにAORにつながって、それを踏襲してキリンジが「エイリアンズ」という楽曲に落とし込んでね。

カンノ:それをJUJUや鈴木雅之R&Bに戻してカバーするという流れね、なるほど。でも鈴木雅之が歌うと急にバブリー感が強くなるんですね。

上野:なるほど、なるほど。次はなにが来ますか?

カンノ:えっとですね、はっきり言います、次はキリンジの負けです(笑)

上野:うわ~、マジか!

カンノ:理由はですね、なんで「エイリアンズ」特集をやりたかったかというと、この「エイリアンズ」をかけたかったからです(笑)さっきはね、いろいろ「原曲が埼玉なのに、これじゃ港区だよ」とか言ってましたが、これは沖縄の「エイリアンズ」です(笑)ではお聴きください、上地愛美 & DJ SASAの「エイリアンズ」

 

 

 

上野:これは聴いたことがないな…(笑)埼玉や東京ではない、沖縄の「エイリアンズ」ですか。

カンノ:これやっぱりすごいのは、2番の歌詞で「ごらん 新世界のようさ」ってあるじゃん?こんなに唸ってると「ご乱心 世界の~」にしか聴こえないね(笑)「殿、ご乱心ですか!」

上野:世界がご乱心(笑)

カンノ:批評目線の「エイリアンズ」ですね(笑)

上野:混沌とした現代に告ぐ「エイリアンズ」だね(笑)

カンノ:「遥か空に旅客機(ボーイング)」とかもさ、「基地問題かな?」みたいな(笑)

上野:めちゃくちゃ世相を斬ってるじゃん、この「エイリアンズ」(笑)

カンノ:この曲が収録されているアルバムが『スローアイランド 沖縄×J-POP×スローアンビエント=癒し』というアルバムですね(笑)

上野:とにかくスローなんだね(笑)

カンノ:なんか、カバーによって原曲の威厳がぶっ飛んでいく様ってあるよね(笑)もともとの「この人の曲」というちょっと権威的なものというかさ、それがどんどん削がれていく様は面白いなと思ってたんだよね。これなんて、もう別のものだもんね(笑)僕は原曲通りよりはアレンジがぶっ飛んでいる方が好きなんですよ。「あんまり原曲と変わらないじゃん」っていうの、結構「エイリアンズ」は多いんですよ。普通にやっても、普通に「エイリアンズ」の味が出ちゃうからね。思い浮かんじゃうじゃん、「エイリアンズ」の感じって。それが全然しないカバーが良いですよね。もし引き続きカバー特集やるなら、そういう曲をかけていきたいですね。

上野:カバー選手権楽しいね。

カンノ:それでは最後に聴いていただきたいのは、ハナレグミさんの「エイリアンズ」ですね。これは普通に考えたら想像通りですよね。

上野:そうね。弾き語りの感じでね。

カンノ:伸びやかにね。気持ちよさそうな感じじゃないですか。

上野:と思いますよ。

カンノ:先ほどから港区、沖縄と地方で言ってるじゃないですか。ハナレグミさんの「エイリアンズ」はですね、どこかの孤島で殺人事件が起こりました。殺された遺体に手毬が置いてあったと。そこでその島の長老が「この島に伝わる数え歌があってじゃな…」と言ったテンションで歌ってそうな「エイリアンズ」ですね(笑)

上野:お前、何言ってるの?(笑)

カンノ:「怖い~」みたいな(笑)

上野:ホラーな「エイリアンズ」ね。

カンノ:そう、ガチの”エイリアン”(笑)

上野:本物の”エイリアン”が出てきそう(笑)

カンノ:この人のカバー、やっぱおかしいんだよ(笑)まず9分あります(笑)

上野:原曲6分で3分オーバーだ(笑)

カンノ:ハナレグミカバーってたまにおかしいんだよ。THE HELLO WORKSに参加した「今夜はブギーバック」とか、途中でめちゃくちゃなダブサウンドになって10分あったり(笑)

 

 

 

カンノ:良い歌を歌えるはずなのに、全然そういうことをしない天邪鬼な様を楽しんでいただけたらと思います。ハナレグミの「エイリアンズ」でお別れです。

 

 

Radio OK?NO!!』は毎週日曜25:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!

 

 

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