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Radio OK?NO!! 第25回「自己プロデュース特集~前編~」

OK?NO!!の上野翔とカンノアキオで市川うららFMにて『Radio OK?NO!!』を放送しています。ここでは毎週の特集を文字起こしという形で記載します。今回は第25回の927日放送分、「自己プロデュース特集~前編~」をお送りします。

 

 

カンノ:せっかく音楽をやっているからには、色んな人に聴いてもらいたいですよね。それが実際に数字と表れて、「売れたい」みたいな気持ちにつながってくると思うんですが。まぁ、音楽をやっている人なんて基本的には承認欲求の塊だと思うんです。

上野:そんなもんだよね。

カンノ:それでとうとう見つけたんですよ、売れる方法が(笑)

上野:皆が血眼になって探してるやつじゃん(笑)

カンノ:これはコミュニティFMだから言えますよ。いいですか?SNSの振る舞いが上手い奴から売れます!

上野:それ、実際に音楽をやっている人が言うのはリスクあるよ(笑)

カンノ:僕は無関係だと思ってるから大丈夫です(笑)まぁでも、「振る舞いが上手いな~」と思うアーティストっているじゃん。今日はそういう方々から勉強しようという企画です。題して「自己プロデュース特集」です。

 

カンノ:それでは1曲目いきましょう。演奏も上手いし振る舞いも上手いバンドです。聴いてください、Mrs. GREEN APPLEで「インフェルノ

 

 

カンノ:めちゃくちゃ上り調子のバンドでしたが、今年活動休止に入りました。で、その活動休止を「これにてMrs. GREEN APPLEは”フェーズ1完結”を宣言し、当面の間、活動休止となります」と発表したんですよ。それで、「それは同時に、新たなフェーズへ向かうことを意味します」と言っています。そして所属事務所から独立して、”Project-MGA”を発足したんですね。で、「フェーズ2をともに旅するクリエイターやプロジェクトスタッフなどのCREWを募集するオーディションを開催します」とブチ上げています(笑)

上野:良い感じの言葉が並んだねぇ~(笑)

カンノ:やっぱりね、こんだけのことが言えなきゃダメなんだよ!

上野:この募集はどこでやってたの?

カンノ:バンドのホームページからで、第1次募集が終わってますね。

 

 

カンノ:僕らってどこかバンド幻想を信じている部分があるじゃないですか。

上野:それって僕らぐらいの世代が最後じゃないかな。

カンノ:ここで言うバンド幻想って例えば、スタジオでメンバーで入って「せーの、ドン」と音を鳴らすとか。

上野:「このメンバーじゃなきゃ出来ない音楽がある!」とかね。

カンノ:4人組バンドなら、「この4人の絆」みたいなね。それに対してMrs. GREEN APPLEはスタッフを募集している点ですね。「裏方もいっぱい必要なんですよ」っていうことを明言して、ファンから一般公募していると。音楽業界が不況になるにつれて、バンドというのは物販とかが資金源になっていることが外から見ても分かってきたじゃないですか。もうバンド自身も公言しているし。僕たちがバンドとかを好きになる頃って、まだギリギリでそれが分からなかったと思うんだよね。ゼロ年代って。

上野:「掲示板時代」ね(笑)

カンノ:そうそう、「コピーコントロールCD時代」とも言える(笑)でもそのアーティストの神格化的なことが通用しない、成立しないことが分かってきたときに、こうやってファンの皆様からCREWを募集すると(笑)そして具体的にどういったCREWを募集するのかというと、スペシャリスト、ジェネラリスト、トレーニーを募集しています(笑)

上野:ずっと同じような横文字が…(笑)

カンノ:あと思うのが、一般公募をするために事務所を出たんだろうね。

上野:なるほどね、事務所にいるとファンを呼んで仕事を一緒にするという事は出来ないか。

カンノ:そこを鑑みると、事務所に熱意を持って仕事をする人が少なかった可能性もあるよね(笑)それで募集の選考方法が文章の提出です。その文章のテーマが「Mrs. GREEN APPLEとわたしの未来」です(笑)

上野:本当に就活みたいだ(笑)

カンノ:本当にやってることがベンチャー企業なんだよね。あとバンド自身がここまで「バンドって組織なんですよ」っておおっぴろげて言うパターンもあんまりなかった気がするんだよね。バンド幻想がなくなっていって、多くの大人によってバンドは成り立っていることは肌感覚で分かってきたけど、それでもここまでぶっちゃけている人たちもいない気がしますね。こういった振る舞い方はすごいなって思います。

上野:それでSNSでこういったことを発信して、公式ホームページに来てもらうっていうことだもんね。

カンノ:それによってミセスが好きな人たちも「私もミセスCREWになりたい!トレーニーから始めたい!」って思う人もいるのでしょう。この現象は僕は学びが多かったですね。

 




カンノ:この特集を組むに当たって是非かけたかった曲があります。それではお聴きください、PUNPEEで「夢追人 feat. KREVA

 

 

カンノ:この曲のMVの公開の仕方ですよね。PUNPEEが自身のYoutubeチャンネルで生放送番組を行って、その番組の最後にこの曲のMVを公開したんです。そうしたら2バース目に急にKREVAが出てきたんですよ!そうしたらそのYoutubeのチャット欄が「クレバだ!」「うわぁ!」「ギャー!」みたいなコメントが溢れるっていう(笑)それでTwitterのトレンドにも「PUNPEE」と「KREVA」が載ってね。こういうコメントで書きたくなる欲をくすぐるのが上手いよね。俺がもしKREVAと曲をやれたら、2ヶ月前から言っちゃうよ(笑)曲を作ることが決まった瞬間から言いたい(笑)

上野:写真もアップしちゃうよね(笑)

カンノ:「KREVAとMV撮った」ってね(笑)それをPUNPEEはせず、ずっと取っておいてMVの公開でドンと出したわけです。その結果、「PUNPEEすげー!」「ヒップホップドリームじゃん!」みたいなことに繋がるんですね。このコメント書かせ力はすごいなって思いますね。あとPUNPEEがすごいのは、多作じゃないところね。

上野:そうだよね。PUNPEEって数は多くないけど、一発一発必ず決めてくるよね。

カンノ:毎打席ホームランだもんね。年1でホームラン級出す人だよね。加山雄三と共演とか、STUTS共演曲も大ヒットとか、水曜日のダウンタウンのオープニングとかね。そういう見せ方もすごく上手いなと思うわけですね。

 

 

 

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『Radio OK?NO!!』は毎週日曜25:30から放送です!市川うららFMにて、是非お聴きください!インターネットでも下記リンクから聴取可能です!次回の放送は10月11日(日)「青春の終わり特集」です。お楽しみに!