宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は「携帯電話について、J-POPはどう歌ってきたのか」という変遷を辿る「携帯ソング」特集の文字起こし（前編）を掲載します。
Radio OK?NO!! Podcast #035「携帯ソング」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします！
上野：今回は僕が主導の特集なんですが、まずは細かい説明はおいといて曲を聴いてください。
カンノ：今までで最速じゃない？オープニングトークから曲にいくスピード（笑）
上野：そうですね（笑）それではお聴きください、優里で「スマホウォーズ」
カンノ：優里さんの今年リリースされたアルバムの1曲ですね。
上野：「スマホウォーズ」というタイトルなので、もちろん携帯についての曲なんですけど。携帯に関する曲ってこれまでもいろいろありましたよね？その携帯ソングの最新版が仮にこの曲としましょう。で、「スマホウォーズ」ってタイトルだけ見たらSNS戦争みたいな話だと思うじゃん。
カンノ：SNSでの書き込みによる炎上とかね。
上野：誹謗中傷とか批判とかね。そういうことかと思ったら単に男女のじゃれ合いの曲でした（笑）
カンノ：男女のカップルがお互いのスマホを覗き合おうとして一悶着みたいな曲ですよね。
上野：疑心暗鬼になっていく。
カンノ：物理的な覗き合いだった（笑）
上野：こいつら話し合えばいいのにな（笑）っていう曲をブラックめなかっこいいトラックで歌ってます（笑）今日はこういう携帯にまつわる曲の歴史を辿っていこうじゃないか。携帯電話も時代が進むにつれ、歌うことも変わっていきますからね。今回は「携帯ソング」特集をやりたいなと思います。
カンノ：「携帯ソング」特集、なるほど。
上野：ではここからスタートとするんですが、携帯の前になにがあったかを考えると、ポケベルというものがあったらしいです。正直、僕らはポケベルはリアルタイム世代ではありません。
カンノ：僕らは「ポケベルはあったらしい」で止まってますね。
上野：実際に手に取ったこともなかったもんね。
カンノ：なかったね。
上野：そんなポケベルでも曲が作られております。それではお聴きください、国武万里で「ポケベルが鳴らなくて」
上野：これは同名のドラマがあって、その主題歌なんですよね。
カンノ：世代ではないですが、この曲は聴いたことがありますね。
カンノ：この曲を野猿が歌っていた可能性もあった（笑）
上野：そうですね（笑）この曲はサビの後半部分が象徴的だなと思っていて、「ポケベルが鳴らなくて 恋が待ちぼうけしてる 私の方から電話できない」とあります。電話していいかをポケベルで確認しなくちゃいけないんです（笑）ポケベルのメッセージ機能じゃ文字数制限的に伝えたいことも伝えられないんですよね。また別途で電話が必要だという。
カンノ：あと結局、声が聞きたいわけだもんね。
上野：そうそう。電子媒体でのメッセージのやり取りのスタートがポケベルだと仮に置いたとして、この次に携帯電話の時代が来るわけですが、本当は是非ここで流したかった曲があるんです。今回流せなかったんですが、東京プリンの「携帯哀歌」という曲です。
上野：新しく携帯電話を買ったんだけど、誰からも電話がかかってこない。で、メッセージ問い合わせをしても「新しいメッセージは届いていません」って返ってきて、「こんなことならいっそ俺の所だけメールも届かない圏外になればいいのに」っていう、携帯を最近買ったサラリーマンの歌なの。
カンノ：なるほど、「携帯エレジー」ね。
上野：そうそう。サブスクでは全然聴けるので聴いてみてください。あの当時の、一番最初のガラケーの使われ方がよく描写されているので。あと当時、携帯は「電話するもの」として存在してましたね。アンテナがあって、「バリサン」という言葉があって（笑）あと一度圏外の地域に入って、また元に戻ったら「センター問い合わせ」をしてメールが来てるかどうかチェックする必要があってね。で、このポケベルからガラケーみたいなところを一直線につなぐような曲がありました。つまり、ポケベルが使われ出したころから今に至るところまでを、ちょうどそのころに生まれてポケベルを使い出した人たちが、その様子を描写したような曲があるんです。
カンノ：それは携帯史みたいな曲ってこと？
上野：というよりは、その人の個人史だね。
カンノ：なるほど、その人とともにポケベルから携帯電話までのいわゆる「ケータイ」があったよってことか。
上野：そうだね。それではお聴きください、アンダーグラフで「1977年生まれの僕らは」
カンノ：この曲でいうと2番の箇所が携帯のことを歌ってますね。
上野：「公衆電話に列を作り 時代はすぐさまメールの日々だ」とかね。その前段階でポケベルのことを歌ったりしてるので、この2番の箇所で携帯史をギュッとしていますね（笑）
カンノ：ギュッと凝縮された中で歌っているのは、「携帯あるある」ですよね（笑）
上野：「あるある」が詰まった曲です（笑）アンダーグラフのボーカルとベースの人が1977年生まれっていうことで作られたんだろうなと思うんですが。
カンノ：「1977年生まれあるある」ね（笑）
上野：だから今、40代の人はポケベルスタートからの変遷がリアルタイムでわかるっていうね。
『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ（？）、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。
