SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、オノウエソウ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。
久々にCDショップに行ったら、もうCDショップが危ない状況になってると感じたオノウエメンバー。CDの在庫量が減って関連したグッズが増えていることから、CDショップは今後グッズ屋さんになっていくのではないかということを語りました。
オノウエ:さっき久々に横浜のディスクユニオンに行って、タワレコにも行って帰ってきたんですけど、ディスクユニオンは本当にもう死にそうな状態になってるね。
カンノ:ほぉ。
オノウエ:ある程度そこには通ってたので、大体どういったものが置かれているのか把握してるんだけど、もう本当に更新されてないね。あとCDが減って関連するグッズの数が増えてる。
カンノ:CDがないんだ。
オノウエ:今までCDが置かれていたところに本やグッズが置かれるようになった。その一方でレコードの数は増えてるね。タワレコも同じようになっていて、タワレコすごいなって思ったのが、男性アイドルファンやK-POPファン向けにお店が設計されてるね。そこに寄せてるの。
YOU:なるほど。
オノウエ:なにわ男子のデカめのポップをいろいろ置いて、そこでファンが一緒に写真を撮れるようなコーナーを作っていたり。本やレコードも増えてたね。CD屋は今後、ファンがグッズを買いに行く場所として生き残るのかなって思ったんだよね。
カンノ:じゃあ僕らでCD屋をどうしていくか、未来を考えていこう!
オノウエ・YOU:アハハハハッ!
カンノ:えっと、まいばすけっとにします!
オノウエ:生き残ってねえじゃん(笑)
カンノ:まいばすけっとはコンビニサイズなのにスーパーの価格だから(笑)
YOU:うるせえよ(笑)
オノウエ:なんか生き残り方が垣間見えたんだよね。
カンノ:この話はなんか切ないな(笑)
オノウエ:あとタワレコのbounceってまだある?タワレコで見かけなかったんだよな。
YOU:いや、bounceは全然あるよ。フリーペーパーとして全然ある。
オノウエ:そっか、たまたまなかっただけか。
カンノ:フリーペーパーを取らなくなったよね。僕、自宅に未だに取っといてあるフリーペーパーがあるんだよ。これ、新星堂で無料配布でもらえた『ZAZEN BOYS2』が発売されたときのフリーペーパー。
オノウエ・YOU:すげえ!!
YOU:よく取っといてたね。
カンノ:これは残しておいた。向井秀徳のMATURI STUDIOでのインタビューとか、全曲レビューとか。
オノウエ:俺も一時期までbounce取っといてたんだけどな。
カンノ:これは新星堂ですね。
YOU:新星堂はより貴重だね。
カンノ:このフリーペーパーはサムネにします(笑)
YOU:STAn回で話したけどさ、STAnがタワレコ限定でシングルで1000円で10曲くらい入ってるお得なEPを出してたんだよ。
YOU:そういうのいっぱいあったじゃん。タワレコ限定のワンコインシングルとか。
オノウエ:それでいうと、今年の4月のタワレコメンにTani Yuukiが選ばれていて、タワーレコード限定で配信リリースされたアルバムをCD化してタワレコメンになってるの。今さらTani Yuukiをタワレコメンにする意味がわからないし、SNSでバズったTani Yuukiをタワレコ限定でアルバムにしてるのもあんまり意味わからない(笑)でもこれはさっき言った、CD屋さんがグッズ屋さんとして生き残っていく方法と同じで、こういう限定商品を作ってコアファンに買わせてグッズとして持ってもらうやり方なんだろうなと思ったね。
YOU:YouTubeとかTikTokとかいろいろ配信サイトあるけど、スパチャみたいな機能はもうどこにでもあるじゃないですか。だから実は「お金を直接払いたい」みたいな文化はあるから、意外と買ってくれるのかもね。
オノウエ:意外と買ってくれるんだよ。それは音楽を聴くためというよりは、グッズを手に入れるためみたいな。
YOU:「グッズ屋さんとして生き残る説」はわかるな~。あとはヤマタツみたいなサブスク配信しない人のCDを買うためだよね。
カンノ:ちょっと思い出話をしていい?ブックオフにはないミュージシャンってあるじゃん。「ブックオフにイルリメないな~」と思って、緊張して初めて入ったディスクユニオンでイルリメのアルバムを見つけたときの興奮は未だに覚えてるね。
YOU:わかるな~。
オノウエ:あとタワレコやディスクユニオンみたいな大規模チェーン店じゃなくて、謎の個人CD店ってあったじゃん。
YOU:昔はいくらでもあったよね。
カンノ:多分高校生のときだったと思うけど、オノウエと一緒にオノウエ家の近くのそういうCD屋でCDじゃんけんみたいなことした記憶があるな。「藤本美貴のブギートレイン’03だ!」って言ったり(笑)
オノウエ:俺の家の近くに半分サブカルっぽい商品で、半分いかがわしい本とか置いてあったCD屋があって、そこでレミオロメンのインディーズのベスト盤が300円で売られてて、とりあえず買うじゃん(笑)で、大学生のころに金に困って売ったら6000円になったんだよ(笑)
オノウエ:CDとして手に入れなきゃいけないものってもうないよね。サブスクにないとかじゃないと。
カンノ:ちょっと前にKICK THE CAN CREWが旧譜の配信を止めたんだよ。ワーナー期のサブスクをほとんど切ったんだよ。
YOU:それすごいね。
カンノ:『VITALIZER』とか聴けないんだよ。以前の電気グルーヴのこともあるけど、サブスクって会社都合で止められちゃうからフィジカルで持っておく意味はすごく感じるよね。
YOU:僕は最近、ART-SCHOOLの新譜を買いました。
YOU:でもCDを開けてないんですよ。
カンノ:グッズだ!
YOU:初回限定版のTシャツとナイロンバッグ付きの5000円くらいするやつを買ったの。
オノウエ:アハハハハッ!
カンノ:お前はファンの鏡だな!
YOU:だからオノウエの言ってることはよくわかるの。グッズなの。で、CDは開けないね。
カンノ:サブスクで聴けるからね。
YOU:そうそう。本当は歌詞カード見たらいいんだけど。
オノウエ:ちょっと今度、みんなでCD屋行きたいね。
カンノ:それで何を思って感じるかね。ちょっとやりたいですね。