宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は"2000年代を1年毎に語り合おう"シリーズの第3弾である「2008年」特集の文字起こし(前編)を掲載します。
Radio OK?NO!! Podcast #065「2008年」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!
カンノ:今回は2000年代を振り返ろう企画の第3弾です。これまで「2004年」特集、「2006年」特集とやってきました。
カンノ:今回は「2008年」特集です。2年ごとに進んでますね。2008年のJ-POPシーンではなにが起こっていたのかを紹介できたらと思っております。2008年はなにか覚えていますか?
上野:2008年は僕らが高校3年生ですね。
カンノ:高3か~。なにも覚えてないな~。
上野:アハハッ!でもある意味、一番熱心に音楽を聴いていた時期と言えるかもしれないね。青春期だし。今みたいな感じじゃなくてちゃんとピュアに(笑)
カンノ:そうだね(笑)2008年はどんなことがあったかちょっと調べてみましたが、まず倖田來未さんが失言をしました。
上野:一発目にそんなこと言わなくていいですよ。
カンノ:なにかが腐っていたみたいです。
上野:だから言わなくていいんだよ!
カンノ:あとは、TOKIOの山口達也さんが5歳年下の元モデルと結婚を報告してますね!うわ~。この年、存在しないんじゃない?
上野:なかったのかな(笑)
カンノ:あとはELLEGARDENが休止、サザンオールスターズ休止、そして平川地一丁目が解散した年ですね。
上野:なるほど(笑)
カンノ:激動の2008年!
上野:すべてが懐かしい、平川地一丁目が懐かしい(笑)
カンノ:今回は流れません(笑)そんな2008年、どんな音楽が流行っていて、音楽シーンではどんなことが起きていて、あと僕らの肌感覚的になにが重要だったのかを主観やデータ等を混ぜつつ、いろんな側面で語れたらなと思います。じゃあまずは、この年のオリコン年間シングルチャート1位の曲を聴きましょう。それではお聴きください、嵐で「Truth」
カンノ:この曲が年間1位です。この曲のCDの売上、約61万枚です。100万枚はおろか、70万枚も切っていると。
上野:そうですか、なかなか厳しい時代ですね。
カンノ:2005年ぶりにシングルのミリオンセラーが出ていない年だし、年間1位が70万枚を切ったのは1987年以来21年ぶりだったそうです。どんどんCD産業が斜陽になっていく真っただ中。
上野:めちゃくちゃ谷の時代ですね。
カンノ:そしてそこから山になることはないという。AKB48によってCDが握手券に取って代わるちょっと前の時代ですかね。そして年間チャートを見るとジャニーズ一強ですね。1位と2位が嵐、8位と9位がKAT-TUN、10位が嵐、11位が関ジャニ、12位が嵐。
上野:めちゃくちゃジャニーズが占めてますね。
カンノ:その合間にサザン、ミスチル、ヘキサゴンファミリー。
上野:なんか、わかりやすいね(笑)
カンノ:つまんないね~(笑)正直さ、2008年のJ-POPのことを全然覚えてなくて。
上野:俺も2008年のJ-POPと言われてもピンと来ないかもしれない。
カンノ:という、J-POPがつまらない2008年(笑)
上野:ざっくり雑な言い方(笑)
カンノ:ランキングを見る限りJ-POPがつまらなくなってるのは明白じゃん。そのうえで、音楽業界はどうしたら面白くなるのかは考えるわけじゃん。僕が今回選んだ2曲は、〇〇ブーム系なんですよ。だから仕掛けようとしている曲を今回持ってきました。どうやったら音楽がエンタメになるのか、エンタメとして成り立たせようとしているのかを垣間見える2曲、まずはそのうちの1曲をお聴きください。青山テルマで「そばにいるね feat. Soulja」
カンノ:これはアンサーソングブームの火付け役ですね。2007年にSoulja名義の「ここにいるよ feat. 青山テルマ」がリリースされて、それのアンサーソングですね。
カンノ:「ここにいるよ」が超絶ロングヒットしたんですよ。
上野:そうだったね。
カンノ:そのアンサーソングだから、やっぱり売上の持続だよね。ブームって延長とか延命だから。
上野:アンサーソングって言葉ってさ、僕たちはヒップホップの文脈では知ってたじゃん。
カンノ:それってそもそもはディスに対してのアンサーだからね。
上野:そういうものだと思ってたじゃん。ディスとかビーフとかの文脈で。「あれ?アンサーソングってこういうことなの?」って思ったね。
カンノ:こっちのアンサーソングが主流になっていったからね。ちなみにCDは55万枚売れました。オリコン年間チャートだと7位に入ってます。相当売れたんですけど、配信のダウンロード数は850万っていう。
上野:あぁ~(笑)だからランキングで何の数字を見ればいいのかわからなくなっている状態だね(笑)
カンノ:しかも着うたフルのダウンロードが200万件超えたことが世界ギネス記録に認定されています。
上野:すごいね。
カンノ:だから、当時めちゃくちゃ買われたのに、今は誰も持っていない。
上野:たしかに、誰も着うたを持ってないからね(笑)
カンノ:めっちゃ売れたのに、今は誰も持っていない代表曲(笑)
上野:なるほどな~。あのときに存在していたけど、携帯の進化と共に消えていった配信サービスの話だね。みんな買っていたのに消えていった(笑)
カンノ:今は誰も手元に持ってないですから。そのギネスはないのかな?めちゃくちゃ買われたのに今は誰も持っていないギネス(笑)この曲をサブスクで聴く味わいはいいですね~(笑)だからダウンロード文化とアンサーソングのダブルのブームの要素でね、重要だったかなと思います。
上野:では次に僕が選んだ2008年の楽曲を聴きたいと思います。ジェロで「海雪」
カンノ:ジェロって約15年前か~。
上野:ジェロって当時よくテレビにも出てたし、結構衝撃的だったよね。黒人の人が日本の演歌を歌うっていう。この曲は作詞が秋元康、作曲が宇崎竜童。
カンノ:さっき打ち合わせのとき、「この曲の作詞、秋元康じゃなかった?」って僕言ったじゃん。
上野:よく覚えてたよね(笑)
カンノ:こんなことをプロジェクトとして考えるのは秋元先生なんだよ(笑)今、いろいろジェロの画像を見てるけど、白いバンダナみたいなもののうえにキャップ被って演歌歌ってたね~。
上野:そうだったよね。先ほど着うたの話が出ましたが、この曲は着うたの演歌歌謡曲部門で12週連続1位だったそうです。
カンノ:あぁ~、じゃあ今は誰も持ってないんだ。
上野:残念ながら「海雪」は今、誰も聴くことができない(笑)
カンノ:もうどこでも聴けない(笑)
上野:「海雪」は当時は演歌のイメージだったけど、今聴き直すとそこまで演歌って感じじゃなかったね。
カンノ:全然演歌じゃなかったね。演歌の情感じゃなかった。
上野:演歌というよりは全然モダンな歌謡曲みたいな感じだったね。
カンノ:それは宇崎竜童が演歌しすぎないように作ったんだろうね。まぁ、演歌の人じゃないからね。
上野:今は外国人が日本語で歌を歌うっていうのは多くあるけどね。
カンノ:カラオケ番組以降増えたかな。
上野:そうだね。で、それより前にそういうものに遭遇した歌手っていう。
カンノ:あとやっぱり、全然違うと思われる2つのもののマッシュアップを秋元康が面白がってやっている機微みたいなことを、ちょっと当時から感じてたのかもしれないな。だって秋元康が作詞していたことを覚えてたんだもん。
上野:当時からそういう嗅覚はあったんだね(笑)
カンノ:「これは危ないな~」っていうね(笑)
『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。