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Radio OK?NO!! Podcast #065「2008年」特集文字起こし(後編)

宅録ユニット・OK?NO!!の上野翔とカンノアキオでSpotifyで聴けるポッドキャスト番組『Radio OK?NO!!』を配信しています。こちらではその文字起こしを前編、後編に分けて掲載します。今回は"2000年代を1年毎に語り合おう"シリーズの第3弾である「2008年」特集の文字起こし(後編)を掲載します。(前編)は下記リンクから。

 

Radio OK?NO!! Podcast #065「2008年」特集音声は下記リンクから。ポッドキャスト登録を是非、よろしくお願いします!

 

 

カンノ:今回は「2008年」特集ということで、その年に発売された楽曲を紹介して、その当時の雰囲気を味わうことをこれまでやってきました。そのルールを今回は破りたいなと思います。

上野:おっ?なるほど。

カンノ:2008年じゃないリリースのものを紹介します(笑)

上野:自分で決めた掟を自分で破る(笑)

カンノ:やっぱり破壊から創造は生まれるので。

上野:物は言いようですね(笑)

カンノ:まずはこちらをお聴きください。この『Radio OK?NO!!』はカバー番組の側面を強く出してやってきましたが、とうとうこの人の曲を流したいなと思います。徳永英明で「時代」

カンノ:こちらは2005年のリリースです。

上野:なぜ「2008年」特集で2005年の楽曲を流したのですか?

カンノ:この曲が収録されたアルバム『VOCALIST』ですが、これは徳永英明さんが主に女性歌手の楽曲をカバーしたものを収録したアルバムです。で、これがシリーズとして6枚出ました。2005年が最初、その後『VOCALIST2』『VOCALIST3』と続いていくわけですが、この『VOCALIST』『VOCALIST2』『VOCALIST3』の3枚のカバーアルバムが2008年9月10日付けのオリコンアルバム週間チャートで3枚がトップ10入りしているんです。

上野:それは日本になにが起きたんだよ?

カンノ:アハハハハッ!

カンノ:『VOCALIST』が2005年、『VOCALIST2』が2006年、『VOCALIST3』が2007年のリリースなんです。

上野:全部2008年に出てないんだね。

カンノ:その3枚が2008年のオリコンのアルバム週間チャートにトップ10入りしているという。

上野:マジでなにがあったの?どう考えても陰謀じゃん。

カンノ:アハハハハッ!だからカバーブームの最初がここですね。

上野:そういうことだよね。

カンノ:僕らはこれまでいろんなカバー曲を流してきましたが、今回とうとう初めて徳永さんを流しました。徳永さんがいなければMay J.もいないし、森進一もいない。

上野:森進一はいるんだよ(笑)

カンノ:あぁ、すみません、森進一の「I LOVE YOU」は存在しないってことです(笑)

カンノ:ここで言いたいのはカバーブームの話です。「〇〇ブーム」っていうことにしないと音楽が売れなかったんじゃないか。

上野:2008年にカバーブームが来たってことですね。そこで持ち上げられたのが徳永英明ってことですね。

カンノ:だって超絶ロングヒットだからね。2007年に出たアルバムが3位なんだもん。

上野:それはすごい。信じられない。

カンノ:ランキング番狂わせ。ここでブームがなければ今のカバーブームもないですからね。

上野:その見立ては面白いね。

カンノ:だから次はアンサーソングブームが来ますよ。アンサーソングやろうよ。なににアンサーしよっか?

上野:それはアンサーソングじゃないから、勝手だから(笑)

カンノ:徳永さんがここで礎を作って今のカバーブームがあると。

上野:徳永さんがいなければ僕らもこの番組をやってないと。

カンノ:やってないですよ。当然ですよ。

上野:偉大ですね。

カンノ:今日は2008年の音楽の話をしてるけど、アンサーソングブーム、黒人演歌歌手、カバーブームっていう話だから、やっぱりナチュラルに音楽が終わってる感じがするよね(笑)で、ランキングはジャニーズ一強だしさ。

上野:それでいうと、次の曲は僕は全然そういう軸とは違うところから1曲選んだのでお聴きください。ねごとで「ループ」

カンノ:良い曲だな~、久々に聴いたな~。

上野:ねごとは閃光ライオットの第1回が2008年に行われて、審査員特別賞に選ばれたんですね。で、優勝したのがGalileo Galileiですね。

カンノ:うお~!2008年は音楽死んでないね!

上野:アハハハハッ!

カンノ:えっ?年齢は?

上野:ねごとは僕らと完全に同い年なので当時は高校3年生です。

カンノ:うわぁ~!「ループ」ってもうそんなときからあるの?

上野:2008年にねごとで初ライブをやって、その年に閃光ライオットに出て審査員特別賞を獲って、その初年度に参加した人たちで作られた閃光ライオットのコンピレーションアルバムに「ループ」が収録されてるの。

カンノ:うわっ。シンデレラだ。

上野:本当そうだよね(笑)当時僕は『SCHOOL OF LOCK!』というラジオ番組を聞いていて、そこが閃光ライオットを企画してたじゃん。で、当時僕らは軽音楽部でバンドやってたけど高3で、「閃光ライオットが始まったけど今年は受験の年だから無理か…」って思ってたら同い年のねごとが勝ちまくっていったの(笑)

カンノ:くぅ~!

上野:だからものすごく悔しかったんだよね(笑)当然自分が出ていたとしてもどうもなっていなかったと思うけど、なんか悔しかったのは覚えてるな。

カンノ:それにしても大人びすぎてるよね、「ループ」って曲は。高校生のときに作れないよ。

上野:だからバンド方面で考えると、まだ音楽は終わってないぞと。

カンノ:終わってないね~。ねごとはiPod Classicで聴いてたな。

上野:でっかいやつでね。でっかくて重たいの。で、曲がいっぱい入るの(笑)

カンノ:いやぁ、ねごとが2008年から出てきたのは忘れてましたね。ということで「2008年」特集をお送りしましたが、最後に流したい曲なんですが、これは年間チャートの4位の曲です。GReeeeNの「キセキ」です。ありましたね。いまだにカラオケではめちゃくちゃ歌われてますから。

上野:そうだよね。

カンノ:これを紹介したい理由なんですが、ヒップホップの捉え方の話ですね。「2004年」特集では軽薄化したヒップホップの曲がいろいろ出てきて、「2006年」特集ではその頂点としてmihimaru GTの「気分上々↑↑」を紹介しました。

カンノ:それ以降のJ-POPにおけるヒップホップの捉え方として「励ましヒップホップ」というのが挙げられると思います。

上野:というのは?

カンノ:励ましヒップホップ最盛期です。ようはGReeeeNとファンモン時代です。

上野:はいはいはい、なるほどね。

カンノ:2009年からファンモンが登場して2強になるんですが、2008年はGReeeeNの一強ですね。ヒップホップがどんどんJ-POPの波にさらわれて、飲み込まれていって(笑)どんどん大人の手によって作られているなと思ってしまう音楽が2008年はやっぱり多かったですね。それでいうとねごととかは特例かなと思うんですが。ということでGReeeeNの「キセキ」を聴いてお別れです。

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『Radio OK?NO!!』はパーソナリティーの上野翔とカンノアキオが、最新J-POPやちょっと懐かしい曲をクイズやゲーム、時には曲同士を戦わせつつ(?)、今までになかった音楽の切り口を発見しようとする音楽バラエティ番組です。感想は是非「#okno」をつけてツイートしてください!お問い合わせはメール:radiookno830@gmail.com まで。