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サムオブ井戸端話 #122『2023年にいないミュージシャン、いるミュージシャン』(前編)

SOMEOFTHEMのメンバーであるカンノアキオ、YOU-SUCKで音楽にまつわる井戸端話の文字起こしを毎週アップします。

 

2023年の音楽を振り返るうえで、ミュージシャンの訃報の多さに嘆くサムオブメンバー。そんななか、YOU-SUCKメンバーはチバユウスケとともにバンド活動していたウエノコウジのライブを観に行った話をしました。

 

 

カンノ:2023年を振り返りましょうか。音楽的になにか思うところはありますか?

YOU:訃報が目立ちましたね。

カンノ:死んだ。

YOU:ミュージシャンがいっぱい死んでしまいました。

カンノ:結構前ですが、このサムオブでもYOU-SUCKが発端で「ミュージシャンの引退」について語った回がありました。そこで「どんどん人がいなくなって昭和が終わっていく」みたいな話をした記憶がありますが、本当にその通りになっていきますね。

YOU:ミュージシャン大量死の時代を我々は目撃するんですよ。2023年にその端緒となったのは高橋幸宏だったと思う。

カンノ:高橋幸宏坂本龍一もんたよしのり谷村新司とかは「昭和が終わっていくな…」という印象があったんだけど、やっぱりBUCK-TICKの櫻井さんとチバユウスケの訃報は「おい、ちょっと待ってくれよ、そっちもかよ」っていう気持ちになっちゃうよ。

カンノ:あと今年の初めにハイスタの恒岡さんも亡くなってね。

YOU:そうだったね。みんな早すぎるよ…

YOU:俺が思うのは、ロックというジャンルが世界的に広まっておそらく70年弱くらいでしょ。顕著になったのはビートルズ以降だと思うんだけど。それ以前のミュージシャンなんて、ほとんどの人は知らないよね。知る術も限られているだろうし。ポップスターが世界的に伝播していくのってビートルズ以降なんじゃないかと勝手に思っているんだけど、それによってなにが起こるかというと、その人が死んだことがニュースとして一瞬で広範囲に伝わっていくの。それで世界中のファンが悲しいことになるじゃん。ぶっきらぼうな言い方だけど「なんで悲しくなることを知らされなきゃいけねえんだよ」っていう気持ちだよね。

カンノ:フフッ。

YOU:つまり我々は絶対に大量死の時代を目撃する。あるいは今、その最中にいるんです。いつか俺の大好きな桑田佳祐も死ぬし。

カンノ:桑田さんもがんになってるからね。

YOU:それにしては超元気なんだけどね。

YOU:メンタルがおかしくなっちゃうよ。

カンノ:2023年はそういう人は多かったかもしれないね。2023年は嫌だったな~(笑)

YOU:2023年は最悪でしたね(笑)個人的には子育てに苦労しながらも楽しく過ごせたけど、子どもがいなかったらキツかったなぁ。

カンノ:2023年はろくでもなかった。

YOU:何一つ良いニュースがなかった。世相はマジでダメ。そんななか、ミュージシャンも数多く亡くなってしまった。

カンノ:それでYOU-SUCKはこの前、MO’SOME TONEBENDER百々和宏さんと元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTウエノコウジさんのライブイベントに行ったそうですね。

YOU:なぜか地元に来てくれたんだよ(笑)

YOU:もちろんチバユウスケについても話してくれて。2人とも口では「あいつ面倒臭いやつだったな~」的なことを言っていた(笑)

カンノ:もう、それだけで泣けてきちゃうね。

YOU:まぁ、クローズドなイベントだからこそ話してくれたと思うので、ここでは詳細までは述べないけど。最初は「いつも通りやろう」みたいな感じでライブもやっていたんだけど、結局チバユウスケとの思い出を話すことが中心になっていた。

カンノ:そのイベント、チバさんが亡くなったニュースが流れてわりとすぐだったもんね。

YOU:そうね。だから、最初二人ともどの程度その話をするのか、いつも通りライブをするのかを調整している感じだった。あとは明治学院での出会いの話なんかは有名だけど、直接このタイミングで当事者の話が聞けるのはグッと来るね。

カンノ:期せずして貴重なライブが見られたね。

YOU:そうだね。ぼそっと「寂しいな~」って言ってたのが印象的だった。でも、二人ともとても前向きだし、楽しく酔っ払っていたので、楽しい時間を過ごすことができました。

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